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フルート吹きの物思い

趣味のフルートと、それに関わるもろもろのこと。

フルートとクラリネットの持ち替え(隣の芝は青い編)

2005-03-30 | 演奏や練習に関して
自称フルート吹きの私から見て、クラリネットのうらやましいところはたくさんある。

それは、なんといっても音域の広さ。


比べて見るとすぐにわかるのだけれど、フルート、クラリネット(Bb管)、ソプラノサックスは、三本並べて見るとだいたい長さが同じ。
オーボエもだいたい同じだったような気がする。

フルートとソプラノサックスは、最低音はだいたい同じといってよい。記譜音で、それぞれド(またはシ)とシb(実音As)

しかし、クラリネットはフルートよりも6度も記譜音で低いミ(実音D)。
同じ長さなのになんでそんなに低い音が出るのよ?
普通のフルートより4度低い音がでる、アルトフルートの最低音(実音G)よりも低い。つまり、フルートとアルトフルートが束になっても、一本のクラリネットにかなわない。


フルートは、演奏に使える音域はほぼ3オクターブ。
サックスはフラジオ音域とかの特殊奏法(?)を使わなければ、確か、2オクターブ半ぐらい。オーボエも2オクターブとちょっとだったかな。

ところが、クラリネットの音域は3オクターブ半もあり、そのうち3オクターブは余裕で演奏に使える。

こりゃあ、すごいね。

このすさまじいとも言える音域の広さは、西洋音楽で使われる楽器では唯一「閉管」の構造をとっているからということである。音響学とかよくわからないけど、フルートもどうにかならないもんでしょうかね。
(音域の広さとかメカニズムとかは、ファゴットもいろいろ凄いらしいけどよくわかりません。奏者にもたまに質問するんだけど・・・)


しかもフルートは低音の音量が十分に出ないので、同属楽器のアンサンブルが得意とはいえない。その点、クラリネットアンサンブルは無敵。フルートのような低音域の演奏のしにくさは一切ない。バスクラリネットが入れば、アンサンブルに鬼に金棒。バスフルートや、それこそアタックの破裂音しかしないような、それより低い音域のフルートなんて簡単に蹴散らしてくれる!


吹奏楽でこそ、奴隷のような悲惨な目に遭っているクラリネットであるけれども。ひとたび管弦楽にくるとすごい。自分がいかにかっこよく目立つかしか考えていないオーボエやフルートと違い、ソロから伴奏まで変幻自在。その切り替えも一瞬の早業。


・・・・・ かなり大人な楽器です。

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1 コメント

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「大人の楽器」とは言い得て妙 (ミイオ)
2005-04-07 18:24:52
…ですね。ホント。



管弦楽のクラリネットの役割って、メロディーから吹き伸ばしまで守備範囲広いですね。



時にはオーボエやフルートと旋律のかけあいしたかと思うと、ホルンと同じ動きをしたり、交響曲一つ吹いてもいろんな役割を演じるので、吹いていて楽しいです。



吹奏楽で同じパートを複数で吹いていた頃には、この「おいしさ」には気づいていませんでした。

一度オケに目覚めてしまうと、吹奏には、なかなか戻れません…



それにA管もいいです。

音がまろやかで、憂いがあって、B♭管と比べ、好みはあるでしょうが、音色的には気に入っています。
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