フルート吹きの物思い

趣味のフルートと、それに関わるもろもろのこと。

サマーキャンプ 3

2008-08-01 | 楽器、その他
さて、楽器が違えば人格も違うのは有名な事実。あるいは定説。または風説。

今回のオーボエ合宿では、そのオーボエ族諸兄(諸姉)の人格はいかなるものなのか・・・・と少し観察してみようと思った。

ちなみに、N響茂木氏の著作によると、フルート「冷たさも軽みも備えた貴族的エリート」、オーボエ「ストレスに苦しみ、くよくよと細かい」?ということになっている。


まず、第一印象としては、みなさん大人しい(但しアマチュアのみ)。
まぁ、これはみんながみんな知り合いではないので、フルート族が集まったとしても同じだろう。

ただ、大人しく待っている時の表情というか振る舞いは、やはりやや神経質なのかな? という感じはさせられた。フルートの集まりならば、もう少しニヤケた(柔らかい)奴が多いのではないかと思う。


参加している受講生には、何人か音大受験生がいた。
これが、アマチュアオーボイスト達にいくつも輪をかけて暗い。
(ごめん!)

レッスンを少し見たが、受験生相手のレッスンのというのは過酷だ。冒頭にちょっと音だしで?オクターブの跳躍をゆっくりやらせてみた瞬間、「朝から音出ししとけって言ってあったのに、今まで何やってたの? ちゃんと音聞いてやってる? 君はもういいから、次に人に替わって。 その間にちゃんと音だししといて。 そんなんじゃレッスンの意味ないから。 音楽について何か教えることはできるけど、君の内面については何も教えることはできないから!・・・・」という勢い。大変だなぁ・・・

まぁ、確かに受験生君の三オクターブ目は、半音近く(!)音程がぶら下がっていたので、それはそれで良くないことではある。

が、朝から晩までこの調子では、とてもとても合宿を楽しむ気分にはなれないよな。
と思う。食べ盛り世代の割に、というか世代を考えなくても、我々より食が細くてなんかかわいそうな感じだ。


私が昔行ったフルートの合宿でも、音大受験(と現役?)グループは金魚のフンのように、連なって先生と一緒に来て、なにやら連なって勝手に吹きまくって、我々の輪にもはいろうとせず、なにやら連なって勝手に帰って行った。当時は、なんなんだ、こいつらは。選民意識があってアマチュアの大人なんて相手にできないのか?ぐらいに思って鼻持ちならないなあ、ぐらいに軽く思っていたが、今になって、彼ら彼女らの気持ちが少しわかった気がした。


でもね。

音楽家というのは客商売でしょ?
楽器や音楽も大事だけど、社会性も早くから身につけさせたらどうよ?
と思ったのであった。

私の知り合いのプロフルーティストは、音楽家は自分たちのことを、音楽の学校に入ったのが大学からなら「高卒」、音高からなら「中卒」という、とよくおっしゃっていた。要するに、一般と同じ教育を受けていた時期までが、その人の成熟度を示しているという自嘲の意味である。

なんか、それもそうかなぁ、と思わずにはいられなかった。


話は戻る。

では、オーボイストたちは暗いか? というとそんなことはない。
食事の時に一番賑やかでずば抜けて明るいエリアは、講師陣のテーブルだ。


この様子を見て、またまた私は邪推した。

きっと、受験まではかな~り抑圧されているが、ある壁を越えて抑圧される理由がなくなった瞬間。それはおそらくは大学入学。あるいは就職?すると、とたんに全てがはじけてしまう。のでは。

最近結婚したばかりという若い女性オーボイストが、大学で覚えたらしいコンパでの一気飲みさせる踊りを披露してくれたが、これがなんというかハレンチな凄まじさ(笑)。そもそもそれは某有名オーケストラの○○さん(私も名前を知っていた)から教わったとか。いやぁ、恐るべし、オーボエ族のはじけた姿。

あ、フルートも同じか?(笑)

私に鼻持ちならないと思われていたフルートの音大族。
今頃、どうなっているのだろう。立派な演奏家、あるいは指導者になっているのだろうか。是非、どこかの合宿で飲み交わし、いやーあの頃は確かに暗かったっすねぇ、失礼しました! などといいながら馬鹿笑いしたいものだ。


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