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『鉄砲玉の美学』『木枯らし紋次郎』~鑑賞

2011-09-02 23:59:59 | 映画~映画館鑑賞
渋谷・シネマヴェーラにて『中島貞夫 狂犬の倫理』特集の『鉄砲玉の美学』『木枯し紋次郎』を鑑賞した 

今回、『鉄砲玉の美学』お目当てで行ったのだが、せっかくの2本立てなので『木枯し紋次郎』も鑑賞した 


『木枯し紋次郎』1972年

兄弟分の佐文次の罪をかぶって三宅島に流された紋次郎。
病気の母親を看取ったら必ず自首するという言葉を信じ、島での過酷な生存競争に耐えていた紋次郎だったが、佐文次の母がとうに死んだと聞いて島抜けを決意する。
しかし、それは血で血を洗うがごとく凄惨な旅の幕開けで…。
テレビ版とは一味違ったうらぶれた紋次郎像が、観る者の心に影を落とす。
(HPより)

世代的にテレビ版も見ていないので、
紋次郎の知識は、長い楊枝を咥えている、渡世人、
「あっしには関わりねえことでござんす」な台詞…
映画版紋次郎は、菅原文太ですが…若い  当たり前か 
敵役は、小池朝雄。相変わらずの存在感  
女を武器に、上手く立ち回り紋次郎を騙していて、
旦那である小池朝雄が紋次郎に殺されると、紋次郎に助けを求める江波杏子に向かい
「あっしには関わりねえことでござんす」の台詞には、身悶えた~ 


『鉄砲玉の美学』1973年

ウサギ売りの露天商を営む冴えないチンピラの清に、天佑会から九州上陸作戦の鉄砲玉の口が掛かる。
拳銃一丁と百万円をフトコロに九州に乗り込んだはいいが、自分の役目も忘れて酒と女ではしゃぐ清に業を煮やした天佑会は…。
伝説のロックバンド頭脳警察の「ふざけんじゃねえよ」が流れるなか、徒花を咲かせて散っていく清。
ヤクザの美学からほど遠い、等身大のチンピラの青春を描いた傑作!
(HPより)

ATG作品。
バリバリの任侠映画ではなく、人間臭く弱く情けない若いチンピラを主人公にしている。
それを演じるのが、渡瀬恒彦ですが…若い  当たり前か 
というか、今も若い  あんまり変わっていない気がする 
またまた敵役は、小池朝雄。相変わらずの存在感  

音楽は、頭脳警察。
「ふざけるんじゃねえよ」という、がなる様な歌が流れていた。
これが凄いインパクトで、頭の中をしばらくグルグルしていた。

“血の気が多くて、クソ度胸があって、できるだけどでかい音を立ててハジけるヤツ”
鉄砲玉として送りこむ若者の条件だ。
そうして選ばれた主人公だが、死への恐怖から目の前の欲望にのめり込んでいく…
大きな組織の中では、ただの捨て駒、
何も知らない主人公が、手にした大金やピストルで虚勢を張る姿は、少し切ない。
女性からもその虚像でモテるが、最後は、チンピラの時からの付き合いの女性を残して、皆、去っていく…

結局、鉄砲玉としての役割を果たせずに警官に撃たれてしまう主人公。
瀕死の状態で、神さんがいるという霧島を目指すが…
ラストシーンは、壮絶。
う~ん、不条理。
でも、ここに若者ゆえの生(性)への執着、鉄砲玉ゆえの儚さが詰まっていて、
見る人の心の中に入り込み、未だに上映されれば人気があるのだな~ 

この映画の中で、良い味だしてたのは"拓ポン"こと川谷拓三だな~
台詞はあってないようなもので、ひたすらボコボコにされる役だが、
主人公をつけ回すがすぐに見つかってしまう、ボコボコにされ情けない姿のシーンは、
本人のキャラクターと相まって、少しの笑いと切なさが増す印象的なシーンだった。

見ていて、ヤクザ映画というより青春映画といった感じがした。

今は、こういう映画って全くないから、ほんと見ごたえがあって良かった。
お客さんも若い人多かったし。
ATG作品は、もっと色々見たいな~ 


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