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下高井戸シネマ 女狙撃兵 マリュートカ 鑑賞

2009-06-25 01:21:38 | 映画~映画館鑑賞
下高井戸シネマへ白夜映画祭「女狙撃兵 マリュートカ」(1956年)を見に行ってきた。

下高井戸シネマは、駅から徒歩1分ほどにある、地元密着な映画館  
毎年、この時期になると白夜映画祭という「白夜の見られる地域」の映画を上映している。
(主にソ連・ロシア映画)
去年も何作品か鑑賞していて、2年連続の来館。
今年の特集は「恋と革命」  

この下高井戸シネマは、一旦閉館が決まった名画座を、
地元の人達の応援と映画を愛する人々、オーナーの経営努力により再建され、
現在に至っている映画館。

自分の住んでいる街にも、こんな映画館があったらいいな と思わせてくれる映画館である。
(もしそうだったら、確実に常連になる 


(あらすじ)

赤軍部隊の女狙撃兵・マリュートカは、白軍の将校を狙撃し捕虜とした将校を船で護送中に難破し2人は無人島へ漂着する。
苦難を乗り越えるうち、敵同士だった2人は、互いに惹かれはじめる・・・



前半の砂漠のシーンから、後半の海辺のシーンへ。

農民出身の真面目で男勝り、革命を信じる女狙撃兵、マリュートカ。
金髪碧眼の文学を語る貴族出身の将校。
敵同士で有りながら、愛し合う二人。

しかし、根本的な部分で相容れない二人。
将校を愛しつつも、あくまでも革命に生きようとするマリュートカ。
戦争にうんざりし、身分を越えて二人で生きようとする将校。

構図が、はっきりしていて分かりやすい映画である 


・・・・・・・・ちょこっとネタばれ  

砂漠のシーンでは、真っ黒な顔をして色気も全く無かったマリュートカが、
海辺のシーンに移り、実は色白の美しい女性で、
潤んだ瞳を上目遣いにして将校の為、
世話を焼くシーンは、同じ女性として微笑ましかった  

ソ連時代の映画は、プロパガンダ要素を含む物語(プロパガンダそのもの)なのだが、
この映画では、途中で革命と称して赤軍が、弱く嫌がるカザフ人から略奪するシーンもある。
一方的にブルジョワな将校を批判する風はなく、きちんと将校の主張も語られている。

現在の資本主義の社会に生きる私は、もちろん、将校の意見に賛同 

「身分を越えて、思想を捨て戦うのを止めて、僕の別荘で暮らそう」  


この辺りのシーンでは、「ロミオとジュリエット」を思い出した。
敵対する家同士で、愛し合った二人。
しかし、始めから家のしがらみにとらわれず、小細工をせずに
初めて会った時に感じた本能のまま、二人で愛を貫けば悲劇は起こらなかったはず  

マリュートカにとって革命に生きる事が、本当の幸せだったのか 
私だったら、さっさと将校の別荘行ちゃうな(笑)
何故なら、私が、
「クーデターなら過去あったけど、革命なんか起こらないでしょう」 
(ヒス / ヤプーズ ) 
の国・日本に生まれ育ち住んでいるから(笑) 


ソ連・ロシア映画と言えば  
映画「太陽」(アレクサンドル・ソクーロフ監督)を銀座シネパトスで見てから、
ロシア映画や、他の旧共産圏の映画を良く見るようになった  



最近では、アニメ「チェブラーシカ」も人気  



去年、渋谷の映画館、シネマ・アンジェリカに見に行った  

他の多くの作品も、古い作品も含めて度々、名画座等で特集公開している。
アテネフランセや、新文芸座、神保町シアター等々・・・  
掘り起こされて、やっと日本でも公開されるようになってきた 

「太陽」は、淡々と進むシーンに絵画の様な映像、
具体的に説明出来ないが「この監督は、日本を分かってる  」
衝撃を受けてパンフレットまで買った映画  
特に印象深かったのは、庭に立つ一羽の鶴のシーン  
美しく清々しい姿の鶴。
本来の日本が持つ、凛とした姿を現している様な気がして、強く記憶に残っている

たまには、別の価値観を持つ社会で生活をする人々の映画を、見てみるのもいいと思う  
「あつい、だるい、我慢の限度、寒い、きつい、たまるストレス~平成ニッポン、豊かなニッポン 」(ヒス)
そんな日本に住んでいる人間だからこそ  

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あ、三宿の「ビストロ 喜楽亭」(詳細はこちら)行ってから、世田谷線に乗り下高井戸に移動して、
去年も探した「ノリエット」が、今回も発見出来ず  
世田谷、道が入り組んでいて分かりづらい 
系列の「ビストロ ル・プチ・リュタン」も下高井戸に移転するようだし、
(以前、世田谷線・世田谷駅にあって、お料理頂きました  )
次回行った時は、今度こそはお店に辿り着きたい  


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