3月9日(木)。
朝7時に起床。7時半に山仲間のスティーヴンが迎えに来て、すぐに出発。先週雪が降ったので一週間予定を遅らせました。この日も曇りで雨が降りそうだったけど、先週に比べて気温は随分高め。行くだけ行って判断しようということになりました。
車の中では、インドで行われているクリケットの試合、インド対イングランド戦を聴きながら走りました。クリケットのルールについても教えてもらいましたが、5日間かけて試合するということには驚きました。知ってました?
3時間ほどで、ダンディーの北、グレン・クローヴァ(Glen Clova)という谷に着きました。目の前にそびえ立つ山々は、上のほうが雲で覆われています。山頂は雲の上であることを期待して、すぐに出発しました。
歩き始めてすぐ、林の中に入ると、そこは雪道です。苔生した岩、小川に残る氷。林業のための植林地でしたが、山独特の静かで神秘的な空気を、久しぶりに味わいました。
林を抜けると、高い木は一本も生えていない雪山です。雲の中へと雪と氷で覆われた細い道を一歩一歩近づいていきます。雲に入る前にふと振り返ると、雪山が立ち並ぶ雄大な景色が広がりました。また視線を前に戻し、ゆっくり雲の中へと登って行きました。
雲の中に入るとすぐに傾斜はなくなりました。広い稜線です。この近くに二つピークがあり、両方を登る予定です。右に曲がってコンパスを頼りに東に進みます。しばらくすると、風と雪が強くなってきました。視界はまあまあ。10mはあるでしょう。しかし、印に打ってある木の棒とワイヤーの柵が途中でなくなり、そこからは全くコンパスのみが頼りになりました。よく雪山は恐ろしいと聞くけれど、身をもって体験しました。
経験豊かなスティーヴのお陰で一つ目のピークを制し、そこで軽い昼食。サンドウイッチを三口だけ食べ、すぐに出発しました。強くなってきた吹雪で、じっとしているのがしんどいのです。
来た方向を戻っていくと、割と簡単に印の柵にたどり着きました。張ってあるワイヤーをたどって来た道を引き返してから、今度は途中で右に曲がって北に向かいました。またワイヤーから離れてコンパスのみが頼りです。二つ目のピークは、山頂が平たいので探すのに苦労しました。しかし20分ほどで無事発見。ここまでは順調だったのです。
帰りの下りは、通ったことのないような急斜面になって来ました。なんとか車のあるところに無事戻りたいところ。なかなか道の跡に出ないので、スティーヴも焦って来たようです。途中で止まり相談して、稜線に戻れるよう同じ高さで南にトラバースして行ったのですが、スティーヴの速いこと。年は60歳くらいのはずですが、タフです。ストックを持って行くべきだったと後悔しました。走っているような早歩き。雪があるので滑るし埋まるし、体力も消耗します。ようやく稜線に出て、消えかかった足跡を発見したときには大喜びでした。
しばらくして無事雲を抜け、もと来た道を引き返している時、二人とも疲労で溜息ばかりでした。ガイドブックには4から6時間のコースとなっていましたが、僕たちは5時間で終了。迷ったのと悪天候を差し引くと、かなりのペースで行けたことになります。
帰りの車では、スティーヴには悪いけど、前の日寝ていないし、疲れてほとんど熟睡してました。エディンバラに入ったころ目覚めたのだけれど、大変だったことももう忘れて、次の山の話をしている二人。マゾですねえ。次回は天候に恵まれますように。
朝7時に起床。7時半に山仲間のスティーヴンが迎えに来て、すぐに出発。先週雪が降ったので一週間予定を遅らせました。この日も曇りで雨が降りそうだったけど、先週に比べて気温は随分高め。行くだけ行って判断しようということになりました。
車の中では、インドで行われているクリケットの試合、インド対イングランド戦を聴きながら走りました。クリケットのルールについても教えてもらいましたが、5日間かけて試合するということには驚きました。知ってました?
3時間ほどで、ダンディーの北、グレン・クローヴァ(Glen Clova)という谷に着きました。目の前にそびえ立つ山々は、上のほうが雲で覆われています。山頂は雲の上であることを期待して、すぐに出発しました。
歩き始めてすぐ、林の中に入ると、そこは雪道です。苔生した岩、小川に残る氷。林業のための植林地でしたが、山独特の静かで神秘的な空気を、久しぶりに味わいました。
林を抜けると、高い木は一本も生えていない雪山です。雲の中へと雪と氷で覆われた細い道を一歩一歩近づいていきます。雲に入る前にふと振り返ると、雪山が立ち並ぶ雄大な景色が広がりました。また視線を前に戻し、ゆっくり雲の中へと登って行きました。
雲の中に入るとすぐに傾斜はなくなりました。広い稜線です。この近くに二つピークがあり、両方を登る予定です。右に曲がってコンパスを頼りに東に進みます。しばらくすると、風と雪が強くなってきました。視界はまあまあ。10mはあるでしょう。しかし、印に打ってある木の棒とワイヤーの柵が途中でなくなり、そこからは全くコンパスのみが頼りになりました。よく雪山は恐ろしいと聞くけれど、身をもって体験しました。
経験豊かなスティーヴのお陰で一つ目のピークを制し、そこで軽い昼食。サンドウイッチを三口だけ食べ、すぐに出発しました。強くなってきた吹雪で、じっとしているのがしんどいのです。
来た方向を戻っていくと、割と簡単に印の柵にたどり着きました。張ってあるワイヤーをたどって来た道を引き返してから、今度は途中で右に曲がって北に向かいました。またワイヤーから離れてコンパスのみが頼りです。二つ目のピークは、山頂が平たいので探すのに苦労しました。しかし20分ほどで無事発見。ここまでは順調だったのです。
帰りの下りは、通ったことのないような急斜面になって来ました。なんとか車のあるところに無事戻りたいところ。なかなか道の跡に出ないので、スティーヴも焦って来たようです。途中で止まり相談して、稜線に戻れるよう同じ高さで南にトラバースして行ったのですが、スティーヴの速いこと。年は60歳くらいのはずですが、タフです。ストックを持って行くべきだったと後悔しました。走っているような早歩き。雪があるので滑るし埋まるし、体力も消耗します。ようやく稜線に出て、消えかかった足跡を発見したときには大喜びでした。
しばらくして無事雲を抜け、もと来た道を引き返している時、二人とも疲労で溜息ばかりでした。ガイドブックには4から6時間のコースとなっていましたが、僕たちは5時間で終了。迷ったのと悪天候を差し引くと、かなりのペースで行けたことになります。
帰りの車では、スティーヴには悪いけど、前の日寝ていないし、疲れてほとんど熟睡してました。エディンバラに入ったころ目覚めたのだけれど、大変だったことももう忘れて、次の山の話をしている二人。マゾですねえ。次回は天候に恵まれますように。