まきた@VetEpi

酪農学園大学をベースに、発展途上国と日本の獣医疫学に取り組む獣医師のブログです。

できる人、そうでない人。

2006-03-07 19:45:22 | いろんな人がいるよ。
3月7日(火)。

4日(土)から、日本の某大学獣医学部からお客様がいらしているので、観光や大学、夜はパブへと案内しております。

昨日は、うちで軽く夕食を済ませた後、僕の好きなケルト音楽のライブが楽しめる小さいパブに、先生とスコッチを飲みに行ってきました。その日の目的は、お土産にするウイスキーをどれにするか、パブでいろいろ飲んでみることでした。5種類の、バーテンダーお勧めのスコッチから、僕も先生もブリュークラディッヒという銘柄が一番、という結論に至りました。

毎日一緒に食事をして話していることと、その先生も青年海外協力隊OBということもあり、お互いの途上国経験などで盛り上がり、かなり打ち解けてきました。そこで自然と、自分が持っている、将来への不安についても話していました。

イギリスの有名大学で博士課程に挑戦する貴重な機会を得たのですが、逆に秀才、天才というものを目の当たりにしている毎日です。日本の大学でも、大学に残る研究者たちは、さぞかし優秀なことでしょう。

そういう人達が周囲にいると、天才肌の類でない人ならば、自分はその人達のように、「できる人」ではないな、ということがはっきり分かってきます。先生も、「できる人」の話をしていました。そこで、先生に相談というか、質問をしたのです。以前から思っていたのだけれど、自分がここで一生懸命学んでも、「できる人」でない限り、博士のレベルでは仕事にならなかったり、就職すらないのではないか、必要とされないのではないか、と。

すると先生は、即座に三つ、言いました。
一つは、大学で仕事をする場合、「できる人」が必ずしも上手に学生を育てることが出来るわけではない、ということ。
次に、「できる人」とは違ったタイプの地道な仕事でも、コツコツやれば立派な仕事になる、ということ。
最後に、大学にも、いろんな個性とキャリアを持った人間がいたほうがいい、ということでした。

これらは大学についてでしたが、どの組織でも言えるかも知れません。先生も、僕の勉強の話より、協力隊での経験や、10年間、勉強や仕事はそこそこにバンドを第一にやっていたことの方が印象的だったようでした。確かに、世の中にはいろんな人がいた方がいいですよね。