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まきた@VetEpi

酪農学園大学をベースに、発展途上国と日本の獣医疫学に取り組む獣医師のブログです。

あったかいよ、こっちは。

2007-05-25 03:30:55 | Weblog
5月24日(木)。

昨夜遅くまでかかって、出来た出来た、スライドが。

今、アムステルダムは夜8時半です。
エディンバラにはない、日本人のやっている日本食屋でしめ鯖とか、塩辛とか、チョー久しぶりなものを食べて、久保田も飲んでしまいました。頭のヒート・アップは、酒で覚ましてよく寝ようと思います。さぁ、明日からはたくさん情報収集しなくっちゃね。

しかし、こっちはあったかいです。嘘みたい。ジャケットが要りません。寒いと思いません。おかしいな、緯度はこっちの方が北じゃなかったかな?冬はアムステルダムのほうが寒かったけどな?

まぁいいや。久しぶりの暖かい気候で、一気に体調も良くなりそうです。
ではまた~。

一つゲット!

2007-05-02 06:28:18 | Weblog
5月1日(火)。

今日は何度も指導教官の部屋の前を通ったけれど、ずっと部屋の電気は消えたまま。午後3時に通った時、電気は消えているのに、中から声が聞こえた。約1メートル通り過ぎてから後ずさりして声を確かめると、いる、電話をしている!中を窺っている僕を、通りがかった友人が笑ってみていた。またやってる、と。多くの学生達がこういう行動をしているはずだ。

声が消えたところでノックすると、指導教官はドアに付いている窓越しに顔を覗かせた。しばらくして呼ばれ、中へ。2,3質問に答えると、「OK,milk!」と言って、指導教官は立ち上がった。

今も他の部屋でミーティング中だったらしい。忙しくて機嫌も悪そうなので、余計なことは言わず、すぐ一緒に部屋を出た。部屋に入ってから30秒くらいの出来事だった。

やりたかったのは、牛乳屋さん巡りとその牛乳検査、そして酪農家巡りと牛の検査だ。milk!というのが、牛乳だけを意味するのか、牛の検査もOKなのか分からない。確かめることが出来る雰囲気でもなかった。とりあえず、牛乳の検査が出来れば、精度は高くなくても最低やりたかったリスク分析は出来るし、ウガンダに行ける。

首の皮一枚繋がりました。後は、ウガンダ側もその気にさせなくては。

主夫業

2007-04-29 10:59:14 | Weblog
4月28日(土)。

ここ数日、今度は妻の具合が良くなかったので、僕が主夫業をやっていました。

結婚前までは、何故か自分は料理が上手いと思い込んでいたのですが、最近それは全くの勘違いであったことに気付きました。遅いって?

確かに、数種類の料理は上手に出来る。しかし、作るのに時間はかかるし、レパートリーに幅がない。朝起きたらすぐ料理をして食べさせ、子供を幼稚園に送る。その間に買い物をして少し仕事をしたら、もう12時で幼稚園に迎えに行く。帰ったらすぐにサンドイッチとサラダを用意して食べ、午後は公園に。さて、夕食はどうしようか、と子供と遊びながら考える。

金曜日は、友人のじゅんこさんの誘いもあり、日本人の奥様方と子供たちが公園に集まるというので、僕も子供と行って来ました。エディンバラには、意外に多くの日本人が住んでいるものです。集まっていたのは、奥様方は6人ほどだったでしょうか。久しぶりにたくさんの方と日本語で話せたし、何よりも子供が日本語で遊べたのは良かったです。うちの子は家でも、話すことの半分近くは英語になってしまったので、日本語の勉強にはとてもいいですね。

公園ではとても楽しかったので、一瞬主婦はいいよなーと思いましたが、時計を見て5時近くになっていることに気が付き、我に返りました。あ、これから買い物して夕食作らなくちゃ。夕食後は子供の歯を磨いて、お風呂に入れて、絵本を読んで寝かせる。家事と子供の世話は確かに重労働です。今朝は、疲れで寝込みました。

写真は、また今日の午後、公園に連れて行ったところ。今日は、友達もいなかったので、えらく熱心に砂場で穴掘りをし、とうとう最後には、底に敷いてある、黒いプラスティックの板まで掘り進んでしまったほど。何であんなに集中するのかと不思議に思いましたが、そういえば、自分も子供の頃は砂場が大好きでした。

今日の夕食は、とうとう復活してきた妻に作ってもらったので、助かりました。自分一人だと毎日同じもんを食っててもいいけど、家族がいるとそういう訳にはいかんもんね。主婦業には脱帽です。

初の口頭発表

2007-04-27 04:24:13 | Weblog
4月26日(木)。

いろいろ最近、大変なことも多いのですが、なんかここへ来て結果が出始めました。
5月27日に、とうとうEUの熱帯医学会で口頭発表することになりました。場所はオランダ、アムステルダム。

今日ようやく選考通知をもらったのだけれど、いやー、これは大変だ。今日からマゾ・モードに切り替えです。

アフガニスタンの女生徒

2007-04-19 18:00:57 | Weblog
4月19日(木)。

なんとか今日は、ベッドから這い出して大学に来た。

僕の友人が、4月14日にNHK地球ラジオに出演した。彼女は昨年までエディンバラ大学で修士課程をやっていた友人で、現在アフガニスタンで教育部門の仕事をしている。僕も友人からの紹介で、一度出演させていただいたことがあるのだが、それがきっかけで、ディレクターさんに彼女を紹介する機会を得たのだった。

とてもいい放送だったので、みなさんにもご紹介したい。

http://www.nhk.or.jp/gr/index.html

を開いて、左下のラジオの絵のところをクリックしていただくと、表が出てくる。
そこで、4月14日6時台をくりっくすると、放送が聴ける。3分ほどして出てくるので、興味がある方は聴いてみて欲しい。

紛争や災害は、起こった時は報道され、義援金も集まるが、やがてすぐに忘れられてしまうものだ。しかしながら、実際には復興に時間がかかり、まだ作業が必要な段階で人々の関心の低下とともに公的資金もカットされてしまうことが多いという(参照:緒方貞子「私の仕事」)。

内容は、特に女性の学ぶ機会について。紛争の報道とは違った視点で、アフガニスタンの生きた情報がコンパクトに語られている。

カフェ

2007-03-29 05:24:10 | Weblog
3月28日(水)。

朝、家の近くのスタバで、指導教官のエリックと待ち合わせてミーティングをした。

早めに着いて、街中にしては思ったより広い店内に入っていくと、ふと東京の花小金井駅近くのドトールを思い出した。

3年前まで、毎週日曜日に、花小金井駅近くのイギリス人経営の英会話スクールに通っていた。いつも早めに着いてドトールに入り、30分から1時間ほどTOEFLの問題集や単語帳をやってからスクールに行ったものだった。当時は、子供も生まれたばかりで、留学に挑戦するのも最後の年と決めていたので、背水の陣の覚悟だった。
しかし、嫌な思い出ではない。それよりも、懐かしくていい思い出だ。

折りしも、今日は進路の相談に乗ってもらったので、ドトール時代より悲壮感はないが、次へのステップのためにカフェに来たという状況は同じだった。エリックも忙しいはずだが、1時間半、みっちり相談に乗ってくれた。貴重な情報をたくさん教えてもらったので、これで作戦を立てられる。さあて、どう動いて行こうかな。

誕生日

2007-01-26 20:19:25 | Weblog
1月24日(水)。

36歳になりました。

今年は、上に住んでいるメキシコ人家族を呼んで、一緒に祝ってもらいました。
まだスペイン語を始めて3週目ですが、スペイン語で話しかけられても、少しは分かるので嬉しいです。ハッピー・バースデーの歌も、最初は英語で、次はスペイン語で歌ってもらいました。

誕生日の歌っていいですね!かなり照れましたが、涙腺が緩みかけるほど嬉しかったです。大勢に歌ってもらったのなんて、正直言って小学校低学年以来だったと思います。

だから、みんなの誕生日にはやっぱり人を呼ぶようにしよう、と妻と話しました。

心が痛みますね。

2006-11-08 08:41:11 | Weblog
11月7日(火)。

今日は、一日博士論文の校正に取り組み、夜は空手で型の稽古。初めて抜賽小(ばっさいしょう)をやる。足を引っ掛ける型と猫足があるので、なかなか面白い。

さて、日本では、皆さんの話題にも上っていることでしょう。いじめの手紙。
とても心が痛みました。でも、彼はよくそこまでの行動をしたと思います。そこまでのパワーがあるのだから、どうか思い止まって欲しい。全国のいじめをしている側も、これに懲りてやめて欲しい。

先週、うちの子は、幼稚園で、よくある子に叩かれるんだと言いました。両親の言語が日本語なので、天馬には言葉のハンデがあります。彼の日本語は大したものなのですが。

だからかな、と思ってよく聞いてみると、
「あの子が悪いんだよ。僕は叩いちゃいけないから、Say sorry!って言うんだよ。」
と言いました。謝りなさいよ、とちゃんと英語で要求しているのだそうです。これは大丈夫だ、と思いました。言い返すことが出来れば、なんとかなる。

これが小学生、中学生になると、今回手紙を書いた彼が苦しんでいるような、もっと陰険ないじめがあるのだと思います。

いじめは世界中どこにでもあります。それが、冗談で済む程度なら健全なのでしょうね。
僕もウガンダで、研究のため数ヶ月通っていた病院へ向かう途中に、毎日小さなスラム街を通らなくてはならなかったのですが、日本人に慣れていない彼らは、最初、「あ!ムズング(白人)!」「ジェット・リー!ジャッキー・チェン!アチョー!」と大声ではやし立てました。なんだか、寄ってたかっていじめられている気分です。
3日目に、「ムズング!」と言われた時に、この頃いろいろな場所で使い始めていたのですが、「あ!ムガンダ(ウガンダ人だ)!」と叫んで、大げさに驚いて見せました。

すると、一瞬相手はあっけにとられて、それから大笑いし始めました。相手の気持ちが分かったのと、その返し方が気に入ったのでしょう。

それからは、スラムを通るときも、みな、
「ドクター!ワシゾチャー(おはようー)!」
と声を掛けてくれるようになりました。

途上国は、精神的に、先進国より豊かであることは周知の事実になってきていますが、それに比べて日本の今回の出来事には、ただ心が痛みます。日本だって、全学校の全クラスがひどい集団のいじめをやっているわけではないんですよね?反応しすぎなのかな?

一週間の日記

2006-06-16 17:42:46 | Weblog
6月16日(金)。

最近日記帳をつけていないので、意外とブログは役に立ちます。先日も、ウガンダでの一作業にかかった日数を計算するのにブログを読み返しました。
なので、ちょっと今日は、先週から今週の記録を書き込んで見ます。
面白くなくてすいません。

~6月9日(金)
前回調査のまとめ、次回のウガンダ家庭調査で聞き取りが必要な項目を挙げ、質問を作成。ミーティングがなくなる。空手。

6月10日(土)
アレックス・なおこ夫妻の新居へ。とても暑い日。共同の庭で、知り合いのネパール人、ラジェスにばったり出くわす。同じ建物内に住んでいた。スコットランドでは、街中でも、フラットの裏にはほぼ必ず芝生の庭があり、そこでお茶していたのです。

6月11日(日)
貧富度判定の方法について、文献を読む。

6月12日(月)
図書館にて貧富度判定の方法を学ぶ。昼は友人宅にてサッカー観戦。少し落ち込む。

6月13日(火)
ミーティング。ナイロビの国際家畜研究所から来た有名な先生と出会う。しかもミーティングに同席され、発表内容について、非常に興味を示していただく。次回の研究内容がほぼ全く変更になる。家庭調査→さらに病院での診断記録調査、牛乳屋でのインタビューに変更になる。しかしこれも、前回の調査で興味深い結果を出せたため、これをさらに深め、ケース・コントロール・スタディという疫学の研究を行うため。この部分でも論文が書ける。
指導教官は、いい内容で、とても喜んでくれた。

6月14日(水)
妻の語学学校クラスの終了パーティーのため、自宅で仕事。息子を送り迎え。次回、さらに病院の診断記録調査を行うため、前回調査結果より、いくつかの疾病について、発生状況を、月別、性別、年齢グループのカテゴリーに分ける。
空手。

6月15日(木)
妻の語学学校全体の、年間終了パーティーのため、自宅で仕事。息子を送り迎え。
昨日の仕事の続きと、牛乳屋、食肉処理場、肉屋での質問票の作成。

とまあ、こんな感じの一週間でした。

社交と自分の時間のバランス

2006-05-20 15:38:23 | Weblog
5月20日(土)。

昨日、エディンバラ大学から、一年先輩の獣医師、アンドリューがやってきました。
朝5時起きで空港まで迎えに行き、がっちりと熱い抱擁で再開を祝い、ゲストハウス探しをして彼を下ろした後、僕は今回最後のフィールドへ。

この日はスラム街を4村回り、さらに遠くの村落部へ。全てのインタビューを終えることは出来なかったけど、あとはドライバーにお願いします。これから空港に向かうまでにも、道沿いの村を3つ回りながら帰ります。

さて、昨晩は、こちらの指導教官であるチャールズと奥さん、アンドリューと4人で豚肉炭火焼の店へ行きました。

アンドリューからは、自分の研究に関する助言をしてもらい、非常に有意義でした。大学に戻れば、皆忙しすぎてそんな会話もなかなか出来ません。もう一つアンドリューから学んだことは、ウガンダでの援助関係者の人脈の広さ。彼のよく泊まるゲストハウスには、外国人が集まるバーがあります。そこで以前知り合った友人が、今また国連に勤めていてウガンダに戻っていたり、いろいろ繋がりは続くようです。彼のある友人の仕事から、僕も大切なヒントを得ることが出来ました。

今僕が使っているゲストハウスは、あまり良くないけど安く、ウガンダ人とも暮らせるし、食事を作ることが出来ます。だからこの環境は捨てられない。でも、たまに外国人の集まるバーに行って交友関係を広げたり、情報を集めることはすごく大事。何せ広い情報網を持っているのといないのとでは、視野が全く異なってしまう。違う視点の話は、非常に良い刺激になります。そういうバーに行くことが、次のフィールドのときの課題の一つになりました。ビールも飲めるし。
大切なのは、社交と自分の時間のバランス。モチベーションを高め、自分の心身の健康管理も出来る。だんだんウガンダでの研究スタイルがつかめてきました。

今日は、これから荷造りを済ませ、アンドリューと少し会い、昼から日本人の援助関係者たちとバーベキューをしてから、村を回りながら空港へと向かいます。

それではまた明日。明日はエディンバラから。