「無法」ではなく
『警官に“覚醒剤ドッキリ” 無法ユーチューバーが「控訴」のア然
日刊ゲンダイDIGITAL / 2018年5月22日 9時26分
往生際の悪いユーチューバーだ。
警察官の前で覚醒剤に見せかけた白い粉末入りのポリ袋を落として逃走し、偽計業務妨害の罪に問われた福井県越前市の自称広告業、鹿谷大治被告(32=逮捕時の姓は西坂)の判決公判が21日、福井簡裁であり、求刑通り罰金40万円の判決を言い渡した。被告側は同日、名古屋地裁金沢支部に控訴した。
鹿谷被告は昨年8月、JR福井駅前の交番で道を尋ねるふりをして相談員を誘い出した。道案内をしてもらっている最中、ポケットの中からグラニュー糖入りのポリ袋を落とし、交番から警察官が飛び出した瞬間、袋を拾い上げて猛然とダッシュし、150メートル逃走した。
「現場には複数のパトカーが駆け付け、一時騒然となりました。追跡や職務質問、任意の取り調べに関わった警察官約30人が騒動に巻き込まれ、正常な業務を妨害された。白い粉が覚醒剤ではないことが分かったため、鹿谷被告はいったん解放されましたが、その後、元妻が撮影した動画をユーチューブにアップ。130万回以上再生され、ブログに『今回出した覚醒剤ドッキリは久しぶりに視聴回数がガンガン上がってますね』と書き込むなど、ひとり悦に入る始末でした」(捜査事情通)
同年9月4日、警察に詳しい情報が寄せられ、逮捕となったが、これだけ世間を騒がせながら、反省の色はまるでなし。それどころか昨年12月の初公判では「無罪にしてください」と罰金40万円の略式命令を不服とし、法廷で正式裁判を訴えた。鹿谷被告は動機について「覚醒剤の撲滅、啓蒙を目的とした動画素材を作るつもりだった」と主張していたが、何が啓蒙だろう。
「鹿谷被告は2016年ごろから動画投稿を始めたそうですが、検察側は『思ったほどの広告収入を得られなかったため、過激な投稿を思い付いた』と指摘。事件の前には『そんなことしたら警察に捕まるよ』とやめさせようとした元妻に対し、『砂糖だと本当のことを言えば大丈夫だから』と言って撮影を頼んだそうです。その後の公判では『(警察官は)リアクションを取ってくれると確信していた』と述べ、動画のタイトルを『覚醒剤いたずらドッキリ』としたことについては、『啓発というタイトルにしても誰も見ないから。この方が見てもらえる』と、説得力に欠ける説明を繰り返した。さらに警察の取り調べでは『極度の甘党なので砂糖を持ち歩いていた』と供述していたというのだから、明らかに無理があります」(司法担当記者)
小川正照裁判官は「主な目的が面白い動画を撮って再生回数を上げ、広告料収入を得るためだった。刑事責任は軽視できない」と断じたが、「覚醒剤いたずらドッキリ」で得た収入はわずか10万円ほどだという。
今回、改めて罰金刑を命じられながら、なおも控訴するというのだから、こんな無法ユーチューバーに付き合わされる方はたまらない。』
※単なる「おバカ!」。