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3D印刷で血管や神経 佐賀大や京大

2016年07月16日 | 再生医療
3D印刷で血管や神経 佐賀大や京大
複雑な組織を作製
2016/7/16 15:30 日経夕刊

 将来の再生医療に向けて血管など複雑な形の組織を3Dプリンター技術で作る研究が相次いでいる。佐賀大学はiPS細胞から育てた細胞の塊をチューブ型に組み上げて血管を作った。京都大学は神経を包む筒状の組織を作り、ネズミに移植して神経を再生した。政府の工程表では2020年前後から心臓病などでiPS細胞を使う治療を見込んでおり、体内にある形に近い立体組織を移植する技術の確立を急ぐ。

 iPS細胞は目の難病を治す試みに続き、心不全や脊髄損傷で応用が進む見通し。移植治療に使う長い血管や立体的な臓器は、管や袋のような構造を多くの細胞から作る必要がある。3Dプリンター技術は樹脂を重ねて立体作品に加工でき、樹脂の代わりに細胞を使えば立体組織ができると研究チームは考えた。

 佐賀大の森田茂樹教授らはヒトiPS細胞から育てた血管に関わる細胞の塊を微細な剣山に次々と積み上げ、長さ2センチ、直径5ミリのチューブに仕立てた。

 針から外して内部に培養液を数日通すと、異なる種類の細胞が内壁に層をなし、血管のようになった。今後、ブタで移植実験をする。

 九州大学発ベンチャーのサイフューズ(東京・文京)と渋谷工業が開発した「バイオ3Dプリンター」を使った。

 心筋梗塞では血流が滞る血管を患者の別の血管と付け替える治療法がある。体の負担が大きく人工血管では詰まりやすい。iPS細胞から作った血管への期待は高い。

 京大の池口良輔准教授らは、皮膚などになる細胞で長さ8ミリ、太さ3ミリのチューブを作った。ネズミの神経が切れた欠損部に移植すると8週間後にチューブ内で神経がつながり、歩く能力が回復した。筒の構造が神経になる細胞を育み、再生を促したとみている。3年後の臨床研究を目指す。

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