アナログおやじのJazz&Audio日記

アナログ好きのおっさんが綴るJazz&Audioの四方山話です。夜な夜なレコード三昧、オーディオ三昧です。

ケニー・バレル(All day long)

2015年06月29日 23時51分23秒 | ジャズ







今宵の一枚はケニー・バレルのAll day long。レーベルハprestige、ロクオンハ1957年?。このアルバムはprestige All starasと称し所属するJazz menを集め数多く録音された一枚だ。イースト・コーストを代表する演奏である。とにかくみんな上手い。A面冒頭のフランクの分厚いtsの咆哮はこれぞtsといった感じだ。コルトレーンとは違った肩の力が抜けた演奏であるけれど、力強いサウンドでたいへん魅力的だ。トニーのピアノは流れるようなタッチで気持ちが良い。ケニーのギターも同じく、華麗、流麗の言葉がぴったりの演奏でこの二人は相性がよさそうだ。ドナルドのtpも溌剌とした演奏でかつやはり音が厚い。フランクと絡むと渾然一体となって音が押し寄せてくる。

聴きどころはなんといってもA面全部を費やすAll day long。メンバーのソロが長く聴きどころ満載だ。中でもケニーの他のプレーヤーとの絡み方が絶妙。


side A

1.All day long


side B

1.Slim jim

2.say listen

3.A.T.



(personnel)

Kenny Burrell(guitar)

Frank Foster(ts)

Donald Byrd(tp)

Tommy Flanagan(piano)

Doug Watkins(bass)

Art Taylor(drums)







マイルス・デイビス(The new Miles Davis Quintet)

2015年06月28日 23時53分00秒 | ジャズ






今宵の一枚はマイルスのThe new Miles Davis Quintet。Round about midnightとほぼ同時期(20日後の録音)のアルバム。レーベルはprestige、1955年11月の録音。C00kin、Relaxin、Workin、Steamin、Round about mifnightと本アルバムがマイルス初期のアルバム。残念ながらメンバーは変わらないのに地味目な演奏ため、他のアルバムに比べると知名度が大きく劣る。マイルスのミュートが冴える、いやマイルスのミュートを聴くためのアルバムだろうか。上手い、ミュートかくあるべきといった演奏で、芯があって他の楽器との間合いも完璧。

コルトレーンがまだ彼本来の奔放さが出ていないのがおもしろい。ガーランドのピアノと、チェンバースのベースが凄い、マイルス以外ではこの二人が出色の演奏である。B面冒頭のS'posinのガーランドとマイルスの絡み、同じく2曲目のチェンバースのソロが素晴らしい。

side A

1.Just squeeze me

2.There in no greater love

3.How am I to know

side B

1.S'posin

2.Miles theme

3.Stablemates


(personnel)

Miles Davis (tp)

John Coltrane (ts)

Red Garland (p), Paul Chambers (b)

Philly Joe Jones (ds)



レッド・ガーランド(Red Garland at the Prelude)

2015年06月27日 23時53分14秒 | ジャズ






今宵の一枚はレッド・ガーランドのRed Garland at the Prelude。ライブ盤である。録音は1959年10月。流れるそうなサウンド、とはまさにこの演奏だ。タッチは軽いが生き生きとアップテンポでウキウキ。スイングを体現している。マイルスの楽団に在籍していたころとは一味違う、肩の力が抜けた実にリラックしたプレイ。Bye bye black birdがRound Midnightでの演奏とはずいぶんと受ける印象が違う。ライブ録音しかもクラブという空間が醸し出す雰囲気がそのまま演奏に反映しているのだろう。例によってVan gelderの録音、今回はオフ気味のマイクアレンジのようでPreludeの客席の騒めき、お客の声をよく拾っている。雑音として耳触りではなくアルバムの一種フレーバー的な要素となっているのがおもしろい。

side A

1.Satin Doll

2.Perdido

3.There'll never be another you

4.Bye bye black bird

side B

1.Let me see

2.Prelude blues

3.Just Squeeze

4.One o'clock jump

(personnel)

Red Garland(piano)

Jimmy Rowser:(bass)

Charles "Specs" Wright(drums)

Prestige All Stars(Earthy)

2015年06月25日 23時43分01秒 | ジャズ







今宵の一枚はprestigeのスタープレーヤーに焦点を当てたその名もAll Starsが奏でるアルバム、「Earthy」。録音は1957年1月。エンジニアは例によってvan Gelder。思わず聞き惚れてしまうアルバムである。1957年、時はまさにハードバップ最盛期、Prestigeも勢いに乗った一番良い時代で人気、実力とも絶頂にあったスタープレーヤーの競演である。非の打ち所がない、素晴らしい演奏である。アルのts、ファーマーのtp、ハルのasガ実によく音が解け合い吹きもの三菅編成のお手本のような演奏だ。絡むケニーのギターも、ウェスモンゴメリーほど力強くはないけど洗練されたハイセンスなサウンドで耳に心地よい。極めつけはマルのピアノ。リリカルでこれまた他の楽器と良く絡む。

聴いていてワクワク、それでいてリラックスできるサウンドはJazz演奏のお手本。

Van Gelderの録音が冴えまくり、ステレオにも負けない、いやむしろ凌駕するほどに音が左右に広がり奥行きも十分。一瞬ステレオかと思うほどに立体感が際立つ。on micな録音で有名だが、ライブを齧り付きで聴く感じだ。

side A

1.Earthy

2.What's Not

3.I wouldn't

side B

1.The front line

2.Dayee

(personnel)

Al Cohn(ts)

Art farmer(tp)

Hal Mackusick(as)

Kenny Burrell(guitar)

Mal Waldron(piano)

Teddy Kotick(bass)

Edmund Thigpen(drums)

ウェス・モンゴメリー(Boss Guitar)

2015年06月24日 23時50分12秒 | ジャズ







今宵の一枚はウェス・モンゴメリー、録音は1963年4月。レーベルはRiverside。珍しく1960年代の録音、しかもステレオだ。(笑)モノーラルばかり聴いていたのでステレオは新鮮、リッチな気分になるから不思議である。モノーラルの音質には一歩譲かもしれないが、やはりステレオは良い。より一層奥行きが感じられ、音全体の骨格がハッキリ。見通しがよくなった。もちろん、この時代はマイク2本の本物のステレオ録音。マルチモノ録音にない鮮度の良さがある。一音一音音が生きているのだ。

さてこのアルバム、珍しいトリオ構成である。ギター、オルガン、ドラムとまずお目に罹れない組み合わせだ。ギターの力強くかつスピード感あるれるサウンドに圧倒される。連れてオルガン、ドラムも疾走感に満ち、とりわけ前者はイメージするところのオルガンとはまるで別物。まるで電子楽器のようで実に心地よい。テンポ、歯切れとも素晴らしくギターとの相性も抜群。


side A

1.Besame Mucho

2.Dearly Beloved

3.Days of Wine and Roses

4.The trick bag

side B

1.Canadian Sunset

2.Fried Pies

3.The Breeze and I

4.For Heaven's sake


(personnel)

Wes Montgomery(guitar)

Mel Rhyen(organ)

Jimmy Cobb(drums)


カーティス・フラー(New Trombone)

2015年06月22日 23時04分32秒 | ジャズ
今宵の一枚はカーティス・フラー「New Trombone」、録音は1957年5月。レーベルはPrestige。いやはや、ガンバッて更新と言いつつなんと1か月近くさぼってしまった。ボチボチ行きますので、よろしくお願いします。







このアルバム、聴いていてたいへん気分が良い。爽快になる。プレーヤーが全員溌剌とした演奏でワクワクしてくる。とりわけ、Doug Watkinsのbassがよく唄う。加えてSonny red Kynerのasがまた素晴らしい。もちろん、肝心のCurtis Fullerのtbもご機嫌。サックスの様な吹き方でasとの絡みは渾然一体となって分厚い音が堪能できる。ソロのB面2曲目「namely you」が一押し。楽器としてのトロンボーンの魅力を余すところなく味わえる。このバラード必聴ですぜ。実に非常豊か。失礼ながら向井滋春だとスムーズだけどどうも彫が浅く、軽い感じになってしまうが、同じ楽器のなのにこうも違いか、と感じてしまう。もっとも1950年代後半の録音の素晴らしさ、マルチモノでないし、ステレオですらないが質の高さでは太刀打ちできないからだろう。Hank Jonesのピアノもいつになく乗っていて「お、こんな弾き方するのHank」といった風情。

時代は1950年代後半Jazzはハードバップ全盛時代、当時の息吹を如実に反映しているのだろうか。

Van Gelderの録音はやはり凄い。

アルバムジャケット、New Tromboneのタイトルから想像される斬新なイメージとは裏腹の、なんとものんびりした雰囲気。これはこれで悪くはないのだが違和感あり。でも構図は素晴らしい。


side A

1. Vonce #5

2. Transportation Blues

side B

1. Blue Lawson

2. Namely You

3. What Is This Thing Called Love?


(personnel)

Curtis Fuller(tb)

Sonny red Kyner(as)

Hank Jones(piano)

Doug Watkins(bass)

Louis Hayes(drums)