アナログおやじのJazz&Audio日記

アナログ好きのおっさんが綴るJazz&Audioの四方山話です。夜な夜なレコード三昧、オーディオ三昧です。

マイルス・デイビス(Milestones)

2015年07月30日 23時49分18秒 | ジャズ






今宵の一枚はz前回と同じくマイルス、新しいものを聴いたら旧いレコードも聴きたくなってのMilestonesである。録音は1958年4月、レーベルはCBS。マイルスの代表的なアルバムの一つがこのレコードだ。Jazz好きには定番中の定番である。The man with the honeに対しMilestone。両者には23年の時の差があるが注目度の高さでは同じだろうか。いや、やはりMilestonesのモード奏法を駆使し、革命的なスタイルの相違を提示した内容には、後者は及ぶべくもない。

、全員超一流のテクニックを持つミュージシャンで惚れ惚れするほどに上手い。息が合う演奏も見事。A面2曲目Sid's aheadの鬼神が如く吹きまくるマイルスは圧巻。コルトレーンとキャノン・ボールアダレイのサックスの音色もtsとよく絡み、そして溶け渾然一体となり吹奏楽器のなんたるか、存在感を示している。軽快でテンポと印象的なフレーズで始まるMilestones、次の展開を予感させるイントロでエキゾチックで魅力的だ。


side A

1.Dr. Jekyll

2.Sid's Ahead

3.Two bass hit

side B

1.Milestones

2.Billy boy

3.Straight, no chaser


(personnel)

Miles davis(tp)

Julian cannonball adderley(as)

John coltrane(ts)

Red garland(piano)

Philly joe jones(drums)




マイルス・デイビス(The man with horn)

2015年07月28日 23時53分05秒 | ジャズ






今宵の一枚はマイルスのThe man with the horn。レーベルはCBS SONY、録音は1981年2月、3月。6年の沈黙を破ってリリースされたアルバム。非常に複雑というか参加メンバーが多く、2組の組み合わせがあり1枚にまとめるには、無理があるようで、聴いていて統一感が乏しい。A面のマイルスはあまり元気がなく、正直印象が薄い。ギターが音が耳につく。B面はタイトル通りで、マイルスが吹きまくっている。お勧めというか、他の5曲とは別格の音質のB面最後の、URSULAがこのアルバムの価値を決定している気がする。マイルス以外ではアル・フォスターのドラムが出色。音が点ではなく面で独特のウネリを伴って紡がれ、切れ間がなくヒタヒタと押し寄せてくる。それでいて、他の楽器とのバランスが絶妙で、浮き上がることなくグループ全体のリズムを支えている。

以前にも書いたが、1950年代の音質の良いモノーラル版ばかり聴いているので、薄味でマルチモノーラル録音の粗が見えてしまう。ステレオ録音はたしかに画期的ではあるが、あまり多重録音されすぎ、新しくなればなればなるほど演奏の熱気が聴けなくなってくるのは残念な限り。クルマもオートマチックが当たり前になり、7、8段ミッションが普通になり省エネで小排気量ターボが全盛の今日、マニュアルミッションでステアリングを握るほうがどれほど、運転が楽しいか改めて感じる。運転は楽だが、大事なものが殺がれてしまった。

最近はより古典的なキャブ仕様の車に魅せられている。

技術の進歩て人間にとって本当に幸せなことなのかな。便利になった反面失ったものも多い。smartphoneやtabletなんて、なくても生きていける。


side A

1.Fat time

2.Back seat betty

3.Shout

side B

1.Aida

2.The man with the horn

3.Ursula

(personnel)

Miles Davis(tp)

Bill Evans(ss)

Randy Hall(3/5)(key,vocal,guitar)

Robert Irving III(3/5)(key)

Mike Stern(1)/Barry Finnerty(guitar)

Marcus Miller/Felton Crews(3/5)(bass)

Al Foster/Vince Wilburn(3/5)(drums)

Sammy Figuer(perc)


ジョン・コルトレーン(Traneing in)

2015年07月27日 23時25分11秒 | ジャズ






今宵の一枚はコルトレーンのTtaneing in。録音は1957年8月。レーベルはprestige。前回に引き続き、コルトレーンとレットガーランドトリオの演奏である。bassが本来?のポール・チェンバース。良く知られているが、コルトレーンは、レット・ガーランドと、ポール・チェンバースとはマイルスのクインテットで一緒だったので、息がよく合っている。どの曲も良いがお勧めはB面冒頭の、bass blues。ポール・チェンバースのbassがとにかく圧巻。bowingが鮮烈でやはりbasはこの人がNo1だと、確信させる凄味がある。湧き上がるようなコルトレーンのソロを堪能するなら、やはりA面のtraneing in。辟易するほど長くなく、程よい長さだ。それでも12分だが。

side A

1.Traneing in

2.slow dance

side B

1.Bass blues

2.You leave me breathless

3.Soft lights and sweet music

(personnel)

John Coltrane(ts)

Red Garland(piano)

Paul Chambers(bass)

Arthur Taylor(drums)




レッド・ガーランド(All mornin' long)

2015年07月22日 23時41分27秒 | ジャズ









今宵の一枚はレッド・ガーランドのAll mornin' long。録音は1957年11月、レーベルはprestige。レッド・ガーランドのアルバムのだが、目立つのはコルトレーン。バリバリと吹きまくりである。負けじと、ドナルド・バード(tp)も猛追。素晴らしい演奏である。特にコルトレーンが彼のアルバムと違い、リラックスして陽気な感じがする、。伸び伸びと演奏しているのだ。レッド・ガーランドも屈託なく軽やかに歌う。昨日紹介したデューク・ジョーダンとはおよそ対照的なスタイルだ。真夏にはこっちかなぁ。

お勧めはA面を埋めるタイトル曲、All mornin'long。冒頭のコルトレーンとジョージ・ジョイナーの掛け合いが実に心地よい。それにしてもジョージ・ジョイナーのbasの存在感が凄い。ポール・チェンバース真っ青の熱演である。続くドナルド(tp)のソロも快感で、一気に盛り上がる。そして御大レッド・ガーランドのソロがこれまた、圧倒的。JazzがもっともJazらしかった時代の、傑作アルバムである。

暑いときは汗をかきながら熱くノリが良い演奏を聴くのも一考だ。


side A

1.All morinin' long

side B

1.They can't take that away from me

2.Our delight

(personnel)

John Coltrane(ts)

Donald Byrd(tp)

Red Garland(piano)

George Joyner(bass)

Arthur Taylor(drums)

デューク・ジョーダン(First leader rcording)

2015年07月21日 23時54分25秒 | ジャズ







今宵の一枚はデューク・ジョーダンのFirst leader recording、録音は1954年1月。レーベルはVogue。この人の演奏は非常に特徴的で一聴して誰だがわかる。音が硬質で、一音一音力強くbassやdrumsの音に負けないほどなのだ。タッチが強いのだろうか。響きがどこかクラシック的だ。リヒテル似かな。?耽美的というほどではないけれど、オスカーピーターソンやキースとは違った魅力で惹かれるものがある。A面の冒頭のJorduは彼の作曲だが、jazzファンは先刻ご承知の、もはやスタンダートとなった名曲である。

side A

1.Jordu

2.Just one of those things

3.Embraceable you

4.Confirmation

side B

1.Scotch that dream

2.Darn that dream

3.They can't take that away from me

4.wait and see

(personnel)

Duke Jrdan(piano)

Gene Ramey(bass)

Lee Abrams(drums)

サンタナ(Amigo)

2015年07月20日 19時02分35秒 | ジャズ






夕方、雷がひどく2発は至近距離に落下、物凄い音がした。当然雨を伴ったがさほどのことはなく、拍子抜け。雷鳴に負けじと、ボリュームを上げ今日はRockだ。(笑)というわけで今宵の一枚は、サンタナのAmigo。録音は1976年、レーベルはコロンビア。横尾忠則のジャケットデザインの二作目だった、と記憶している。印象的なジャケットデザインとともに、いかにもラテンな音作りでご機嫌な一枚だ。冒頭のdance sister danceからアクセル全開といった感じで、実にノリが良い。サンタナのギターの音色がカラフルで、パーカッション、そしてなによりボーカルとの絡みが魅力的だ。B面最後のEurope(邦題はなぜか哀愁のヨーロッパ)は日本でも、ヒット。当時の洋楽ランキングでもたしか1位?だった気がする。

サンタナは好きなギタリストの一人で、色彩感豊かでラテンリズムに乗った演奏は耳に心地よい。640Bで聴くのは初めてだが、L-10(以前使っていたスピーカー、密閉4way)とウーファーの口径は同じ38Cmながら音の出方が全く違い、ずいぶんと印象が違う。両者ともスケール感の大きさは大型SPならではだが、640Bが開放的で外へ外へ広がるのに対し、L-10が求心的で音が凝集するのが興味深い。総合的にみてパワフルさ、立体感、奥行きともL-10の圧勝である。640Bの定位の良さは当然だが、記憶をたどるとL-10の定位は640Bをも上回るほどで国産SPとしては出色で改めて超ド級、感じた次第。

もっともパワーアンプがB-10IIだったので、A-3とは比較にならない。640BをB-10IIで鳴らしたら、さぞすごい音がするだろうなぁ。



最近LPばかり聴いているのでCDを聴くのが億劫になってきた。音質の違いは当然として、ジャケットの存在感がまるで違い「音楽」聴いた気がしないのだ。ハイレゾだのDLなどは論外ですなぁ。旧い人間にて悪しからず。

バーニー・ケッセル(Kessel plays stndards)

2015年07月19日 23時53分33秒 | ジャズ






今宵の一枚はバーニー・ケッセルのKessel plays stndards。レーベルはContemporary、録音は1954年7月。ケッセルの魅力そして聴きどころ満載のスタンダート曲を集めたアルバムだ。流れるような、と形容される演奏のお手本のようなプレイで魅了される。興味深いのオーボエが加ったアルバムであること。およそJazzでオーボエという組合わせは聴いたことがなく、このアルバムが初めて。思いのほか、意外にもバーニーの、つまりはギターとの絡みで奏でる音色が素晴らしい。柔らかく、なめらかな音色は聴きようによっては艶めかしくもあり、官能的とも聴こえる。新たな発見である。

特筆すべきは音の良さ。prestigeではないからVan gelderではないが、実に良い音。奥行きとプレゼンスが素晴らしく、ボリュームを上げて聴くと眼前であたかも演奏しているかのようなライブ感あり。EnginnerはJohn Palladino。

side A
A1 Speak Low
A2 Love Is Here To Stay
A3 On A Slow Boat To China
A4 How Long Has This Been Going On?
A5 My Old Flame
A6 Jeepers Creepers

side B
B1 Barney's Blues
B2 Prelude To A Kiss
B3 A Foggy Day
B4 You Stepped Out Of A Dream
B5 I Didn't Know What Time It Was
B6 64 Bars On Wilshire

(personnel)
Guitar:Barney Kessel
Bass:Monty Budwig (tracks: A1 to A4, B1 to B3, B6), Red Mitchell (tracks: A5, A6, B4, B5)
Drums:Chuck Thompson (tracks: A5, A6, B4, B5), Shelly Manne (tracks: A1 to A4, B1 to B3, B6)
Oboe, Tenor Saxophone:Bob Cooper
Piano:Claude Williamson (tracks: A1 to A4, B1 to B3, B6), Hampton Hawes (tracks: A5, A6, B4, B5)

ジャッキー・マクレーン(A long drink of the blues)

2015年07月18日 13時06分40秒 | ジャズ








三連休にて昼下がりより大音量でジャッキー・マクレーンを楽しんでいる。録音は1957年、2月と8月。レーベルはprestige。このアルバム聴いていて実に楽しい。冒頭、短いピアノソロの後、プレーヤー達の会話が録音されているのだが、和気藹々の雰囲気がよく伝わってくる。A面はtsを吹くジャッキもおもしろいが、何といってもカーティス・フラーのtbが聴きどころだろう。tbが朗々と唄い、ジャッキーへ繋ぎサックスと音色の違い、息遣いの違いが手に取るようにわかり素晴らしい。ピアノのジルとの掛け合いもピッタリ。B面のマルとの違いが明らかで二人を対比して聴くのもおもしろい。

B面はジャッキー節全開でこれはもうas好きには堪らない。ノンストップでとにかく吹きまくりだ。マルのピアノとアーサーのbassも出色。二人のプレイを追うのも楽しい。マル独特の寂しげなフレーズが心に響く。


side A

1.Along drink of the blues

(personnel)

Jackie Mclean(as,ts)

Curtis Fuller(tb)

Webster Young(tp)

Gil Coggings(piano)

Paul Chambers(bass)

Louis Hayes(drums)

side B

1.Embraceable you

2.I cover the waterfront

3.These foolish things

(personnel)

Jackie Mclean(as)

Mal Waldron(piano)

Arthur Phipps(bass)

Arthur Taylor(drums)






渡辺貞夫(I'm old fashioned)

2015年07月15日 00時22分28秒 | ジャズ








今宵の一枚は渡辺貞夫のI'm old fashioned。録音は1976年5月、レーベルハeast wind。ナベサダ渾身の一枚、なんせこのアルバムが初顔合わせのメンバーがすごい。ハンク・ジョーンズ(piano)、ロン・カーター(bass)、トニー・ウイリアムス(drums)、言わずと知れたThe great jazz trioだ。ナベサダもバリバリ吹きまくっているのだがこの3人の演奏が凄い。とりわけ、溌剌としたハンク・ジョーンズのピアノが素晴らしい。圧巻である。GSTとの初共演で少し固くなっているナベサダとリラックスした、好対照な三人の対比がおもしろい。個人的にはA面2曲目のGaryが好き。一瞬ssかと勘違いするほど繊細なサックスの、物悲しい音色はたいへん魅力的だ。日本人の繊細さがよくかわる素晴らしいバラードだ。

濃いモノーラル録音ばかり聴いていたので1976年の録音ながら、妙に音が痩せて聴こえるから不思議。薄味である。


sideA

1.Confirmation

2.Gary

3.Blues

4.Episode


side B

1.I Concentrate on You

2.Chelsea Bridge

3.I'm Old Fashioned

4.One for C (From the TV Theme "Juhyo")


(personnel)

渡辺 貞夫(as)

Hank Jones(piano)

Ron Carter(bass)

Tony Williams(drums)




リー・コニッツ&マイルス・ディビス(Ezz-thetic)

2015年07月12日 23時42分17秒 | ジャズ






今宵の一枚はリー・コニッツ&マイルスのEzz-thetic。録音は1951年3月、1952年12月、レーベルハprestige。このアルバム、A年とB面ではまったくメンバーが違う。A面がマイルス&リーコニッツ、B面はテェディー・チャールズカルテットである。なんとなく曲想が似ていなくもないが、とにかくまったく別。ここではやはりA面について書く。

6曲収録されているのだが、とにかくリー・コニッツが圧倒的。音色もマイルスと似ていてasとtpの音色が解け合う。5曲目と6曲目はギターとasのみの演奏だが実に情感豊かで素晴らしい。asがこんな繊細に華麗なサウンドを奏でるとは驚きだ。6曲目はアバンギャルドな演奏で、聴いていて興味深い。ビリー・バウアーのギターも良い。

興味深いのはdrumsがマックス・ローチであること。なんだか居心地が悪そうだ。それもそのはず、マイルスとリーコニッツグループへの客演。クールで前衛的なのは元来リーコニッツグループがトリスターノ派だから。納得であります。

side A

1.Odjenear

2.Hi Beek

3.Yesterday

4.Ezz-Thetic

5.Indian Summer

6.Duet for saxophone and guitar

side B

1.Edging out

2.Nocturne

3.Composition for four pieces

4.Night in Tunisia

(personnel)


side A

Lee Konitz&Miles Davis sextet

Lee Konits(as)

Miles davis(tp)

Sal Mosca(piano)

Billy Bauer(guitar)

Arnold Fishkin(bass)

Max Roach(drums)


マイルス・デイビス(Dig)

2015年07月10日 18時21分34秒 | ジャズ






今宵の一枚はマイルスのDig。録音は1951年、レーベルハPrestige。ソニー・ロリンズとの共演で有名なアルバムである。流れるようなとトランペットでマイルスらしくない演奏だ。余りに普通のtpでこれがkind of blueやSketches Of Spainと同じマイルスかと戸惑ってしまう。それでもRound about midnight的な乗りはある。A面2曲目 It's only a paper moonがそれ。ロリンズも本来の豪快なtsではなく、今一つ元気がない。ジャッキーマクリーンに至ってはまだ10代。!!才能の片鱗は感じるけどまだまだといった感じ。

ひとりさすがと唸るのはアートブレーキーのdrumsだ。アルバム全体に響き渡るハイハットの音色は溌剌そのもので、他のメンバーを鼓吹ししているのがよくわかる。

1951年といえばマイルスもまだ革新的な、時代を切り開く前の時代だ。彼にもこんな「普通」の時があったんだな、と思わせるある意味貴重なアルバムかもしれない。


side A

1.Dig

2.It's only a paper moon

3.Denial

side B

1.Bluing

2.Out of the blue

(personnel)

Miles davis(tp)

Sonny Rollins(ts)

Jackie Mclean(as)

Walter Bishop(piano)

Tommy Pottrer(bass)

Art Blackey(drums)



ジャッキー・マクレーン&ジョン・ジェンキンス(Alto Madness)

2015年07月07日 23時42分59秒 | ジャズ






今宵の一枚はジャッキー・マクレーンのAlto madness。録音は1957年5月、NY。レーベルはPrestige。ジャッキー・マクレーンの演奏は肩の力が抜けたリラックスさに特徴があり、聴いていて楽しい。肩肘張らず、ウキウキしてくるから不思議だ。吹きもの2本立てのこの演奏もまた、思わずリリズムが取りたくなるほど陽気で明るい。本アルバムはジャッキー・マクレーンとジョン・ジェンキンスの競演、つまりアルト2本の奏でるmadnessだからして、二人の掛け合いが全編に亘って繰り広げられているのだが、とりわけA面2曲目のwindy cityがおもしろい。二人の掛け合いとはもった時の音色の妙が楽しい。そしてピアノとドラムソロがたいへん効果的で、サウンドがアップテンポで頂点に向かって疾走する。

バックで二人を上手く煽るドラムのアーサー(アート)・テイラーのいぶし銀のような演奏が光る。




side A

1.Alto Madness

2.Windy city

side B

1.The lady is a tramp

2.Easy living

3.Pondering


(personnel)

Jackie Mclean(as)

John Jenkins(as)

Doug Watkins(bass)

Arthur Taylor(drums)




カルメンマキ&OZ(カルメンマキ&OZ)

2015年07月05日 23時47分25秒 | ジャズ







今宵の一枚はカルメンマキ&OZ、タイトルはそのまんま「カルメンマキ&OZ」。昨日久々にLed Zeppelinを聴いたらなんだかRockが恋しくなり今日はRock三昧となった。このアルバムは1975年にリリースされ、当時日本語の歌詞をいかにRockのリズムに乗せるか、で試行錯誤していたバンドの中でいち早く成功したのがカルメンマキ&OZであり、その成果が本アルバムである。圧倒的な歌唱力で、とにかく今聴いても古さは微塵も感じられず存在感が凄い。アルバムを全部聞いても彼女の歌と声しか記憶に残らないほど、際立っている。

個人的にもRockに目覚めさせてくれた記念すべきアルバム。ちょうど大学に入学したばかり、受験勉強から解放され毎日大音量で聴いていた。当時はクリエーションを始め、四人囃子、Far east family band、安全バンドといった個性的で才能溢れるバンドが活動し、まさに日本のRockの夜明けだった。残念ながらその後は尻すぼみ、Rockを感じさせるバンドはなくなり、日本のRockは名ばかりのつまらないものになってしまった。

このアルバムA面とB面の楽曲が逆ではないか。圧倒的にB面の内容が良い。シングルヒットした「午前一時のスケッチ」そしカルメンマキ&OZの代表曲「私は風」が収録されている。とりわけ「私は風」は好きな曲で、歌詞が素晴らしい。解放され、自立した女性の詩である。抒情的なイントロとその歌詞にはほろりとさせられ、その後の一転、力強い新たな人生に立ち向かう賛歌となる。落ち込んだ時マイルスの「Round about midnight」か「私は風」を聴くことにしている。やる気と明日への活力が湧いてくるから。

「私は風」の歌詞を記しこの項終わりとしたい。


あまりに悲しいことばかりで

どこか遠くへ旅にでようと

ポケットに思い出つめこみ

ひとり汽車に乗ったの

汽車の窓の外を走り抜ける

昨日までの私のにがい人生

もう二度と戻ることのない

この町ともさようならね

あぁもう涙なんか枯れてしまった

明日からは身軽な私

風のように自由に生きるわ

ひとりぼっちも気楽なものさ

あぁ目をとじて心もとじて

開いた本も閉じてしまえ

あぁ私は風私は風

終わりのない旅を続けるの

あぁ私を抱いて気のすむように

抱いたあとであなたとはお別れよ

どうせ私は気ままな女

気ままな風よ


胸の奥深くうす紫色の

霧が流れる

誰か教えて

私の行く先を


見知らぬ町の

街角にたち

人波の中漂う私

明日はどこへ

終わりのない旅


side A

1.六月の詩

2.朝の景色

3.Image Song

side B

1.午前1時のスケッチ

2.きのう酒場で見た女

3.私は風

(personnel)

カルメン・マキ(Vocal)

春日博文(guitar)

千代谷晃(bass)

石川清澄(piano)

古田宣司(drums)











レッド・ツェッペリン(Led Zeppelin I)

2015年07月05日 00時04分24秒 | ジャズ






今宵の一枚はレッド・ツェッペリンのFirstだ。ということで本日は番外編、Rockシリーズである。元々はRock小僧、学生時代の4年間はひたすらRockに明け暮れていたのだ。それもハードロック、大音量でガンガン鳴らしていた。当時はまだCDが世に出る前でLP全盛、そしてオーディオ全盛時代だった。ハードロックといえば、大御所はレッド・ツェッペリンとディープパープル。友人とどっちが王者か激論を交わしたものだが(笑)、個人的にはやはりZepが一番。アルバムは当然、コンプリート。残念だったのはライブに行けなかったこと。初来日時が高校生でまだRockに目覚めておらず世はフォーク全盛時代。チケットを手に入れワクワクして待っていた時はすでに遅し。ジョン・ボーナムが亡くなり来日は立ち消え、グループも解散。

そんなわけでこのFirst Albumは擦り切れるほどに聴き込み耳タコ状態。15年ぶりだろうか、久々にターンテーブルに乗せ針を落とした。Zepの録音はあろうことかオーディオ的には落第なのだが、620Bで聴くと味わい深く、新鮮に感じた。ハイファイではないし、ピンクプロイドのような凝りまくったマニアックな録音ではないが、ジミーページのアコギがリアルで存在感が際立つ。一音一音明確でさすが三大ギタリストとうたわれただけあって、テクニックも超一流と改めて痛感。新たな発見はジョンポールジョーンズのベース。上手い。Zep=ジミーページ&ロバートプラントと思われがちだが、リズムセクションの強力さがあってこそである。ジョンボーナムのドラムの凄さは知れ渡っているが、意外に彼のベースの凄さは知られていない。また評価も今一つ。納得がいかない。

ハードロックのハードたる所以はこのアルバムに凝縮されている。 You shock metとDazed and confusedは必聴中の必聴。


side A

1.Good times bad times

2.Babe I've gonna leave you

3.You shock me

4.Dazed and confused

side B

1.Your time is gonna time

2.Black mountain side

3.Communication break down

4.I can't quit your baby

5.How many more time



(personnel)

Jimmy Page(guitar)

Robert Plant(vocal)

John Bonham(drums)

Jonn paul Jones(bass)


ビル・エバンズ(Interplay)

2015年07月01日 23時43分44秒 | ジャズ






今宵の一枚はビル・エバンズのInterplay。録音は1952年7月、レーベルはRiverside。異色の顔合わせだろうか。フレディー・ハバードが加わってるのだ。凡そビルとは合わない気がするのだが。事実、怪演といっても過言ではないほど、強烈な存在感があり、Quintet全体のサウンドを引っ張っている。ジム・ホールとエバンズは相性が良さそだが、なぜか二人とも影が薄い気がする。特筆すべきはパーシーピースのbass。自分が知るパーシー・ヒースと大きく印象が異なる。とにかくよく唄うbassである。drumsのフィリー・ジョージョーンズも良い。二人のリズムラインが非常に強力でフレディーのtpと相まって、ビルを煽りまくっている感じだ。

ギターがジムでなくウェスモンゴメリーだったらずいぶんと趣が違っただろうなぁ。


side A

1.You and the night and the music

2.When you wish upon a star

3.I'll never smile again


side B

1.Interplay

2.You go to my head

3.Wrap your troubles in dream


(personnel)

Freddie Hubbard(tp)

Jim Hall(guitar)

Bill Evans(piano)

Percy Heath(bass)

Philly Joe Jones(drums)