アナログおやじのJazz&Audio日記

アナログ好きのおっさんが綴るJazz&Audioの四方山話です。夜な夜なレコード三昧、オーディオ三昧です。

Art Tatum

2016年09月19日 23時23分06秒 | ジャズ

今宵の一枚はArt Tatumの「Art Tatum」。録音は1956年1月27日、レーベルはPABLO。Jazz Pianistの神と崇められたArt Tatum、華麗で鮮烈、圧倒的な演奏力の前にはただただ感心するばかりである。Oscar Petersonを彷彿させる、ではなくPetersonが彼に感化されたのである。真の天才だ。45歳という若さで亡くなってしまった。1956年11月、60年前である。完璧この上ない演奏は、スピード感に溢れグイグイと引き込まれてしまう。A面冒頭のJust one of those thingsが凄い。これでもか、というほどに音の洪水である。非の打ちどころのない素晴らしさで平伏するしかない。これぞJazz、これぞPiano。

Piano、Bass、Drumsのトリオである。BassとDrumsも実に渋く、まさにいぶし銀。Tatumに遅れることなく追従するRed CallenderのBass、厚く太いのだがスピード感が素晴らしい。終始軽やかなフレーズを奏でるJoe JonesのDrumsも魅力的だ。Tatumの演奏がより生き生きと感じられる。

1956年11月の録音ながらモノーラルなのが残念。音が生き生きとした感じはモノの方が良かったのかもしれない。Pianoの存在感はrecordingでも厳然、いや存在感そのもが音として記録されている。


(personnel)

Art tatum(piano)

Red Callender(bass)

Joe Jones(drums)


side A

1.Just one of those things

2.More than you know

3.Some other spring

4.If

5.Blue lou

side B

1.Love of for sale

2.Is'nt it romantic?

3.I'll never be the same

4.I guess I'll have to change my plans

5.Trio blues



Voices of the rain

2016年09月12日 00時38分24秒 | ジャズ


今宵の一枚はJoe SampleノVoices of the rain。録音は1980年、レーベルはMCA records。Joe Sampleと言えばThe Crusaders。前身のJazz Crusaders時代から30年以上にわたって活躍したバンドで、Jazz Fusionの草分けとして名高い。個人的はstreet lifeぐらいしか聴いた記憶がないが、black一色ではなく、洗練された華やなサウンドとして、記憶している。このアルバム、Joeとしては三枚目のソロアルバム。アコースティックさを前面に出し、全7曲中6曲がpiano演奏である。流れるようなタッチで、上手い。とりわけ、A面2曲目のBurnin' up the Carnivalが圧巻。一番好き。うねるような、包み込むような、奔放なサウンドである。620Bの眼前に広がる音の渦はどこまでも際限なく続きそうで思わず身を乗り出す。B面最後のJohn Collinsのguitarも印象的だ。

サウンド的には隙のない録音。優秀である。アコースティックなpianoの演奏がどこか電子的な響きな感じられ、不思議な思い。元来クロスオーバーなサウンドを基調とするバンドのサウンドだからか。純粋Jazzのpianoとは異質。否定的な意味ではなく、「音が違うなぁ。」とハッキリとわかるのだ。無意識、ではなくおそらく意図的にエレクトリックなフレーバーが残る、いや感じられるような音造りなのだろう。この辺りのセンスは流石としか言いようがない。


(Artist Credit) ALL MUSICより借用

Russ Bracher Assistant Engineer
Ray Brown Bass, Bass (Acoustic)
John Collins Guitar
Paulinho Da Costa Percussion
Wilton Felder Producer
Jerry Hey Flugelhorn, Horn, Trumpet
Stix Hooper Drums, Producer
Tom Hooper Executive Assistant
Josie James Vocals
Will Jennings Composer
Rory Kaplan Programming, Synthesizer Programming
Abraham Laboriel, Sr. Bass
Pamela Hope Lobue Production Coordination
Michael Lovelady Equipment Coordinator
Dean Parks Guitar
Flora Purim Vocals, Vocals (Background)
Mike Reese Mastering
Nika Rejto Flute
Joe Sample Arranger, Composer, Conductor, Keyboards, Piano, Piano (Electric), Primary Artist, Producer, Synthesizer
Galen Senogles Mixing
Sid Sharp String Contractor, Strings Contractor
L. Subramaniam Violin, Vocals
Greg Venable Engineer
Pauline Wilson Vocals, Vocals (Background)