アナログおやじのJazz&Audio日記

アナログ好きのおっさんが綴るJazz&Audioの四方山話です。夜な夜なレコード三昧、オーディオ三昧です。

1594Bは招くよ

2015年01月31日 00時59分56秒 | ジャズ




昨年末から俄かに火が着いたオーディオ道楽の再開、新品の機器を導入するには懐の軽い身。お世話になっているのがオーディオ好きならご存じ、ハイファイ堂とヤフオクである。今日は週末、幸い雪もほどなく雨に変わり帰宅の足の心配もなくなったので、御徒町(末広町の方が近い)の前者を目指した。実はアンプの試聴が目的だ。ARCRONのパワーアンプXLS402を導入したものの、M4君と交代するほどでもなく、迷っている最中の折も折、ALTECのモノーラルパワーアンプ、1594Bが入荷と聞き、押っ取り刀で駆け付けたのだ。

ご多分に漏れず傷だらけのご面相、おまけにRCAケーブルの接続方法が特殊なこと、output端子が複数あることでやはり業務用アンプだと実感した。今まで見たこともないRCA出し、ケーブルで音質云々が騒がれている今の感覚からすると、論外だろう。本質に関係ない部分は一切無視の設計思想ですな。

試聴システムはスピーカーにJBLのL26、プリアンプにガレージメーカーのお初な製品、CD(SACD)プレーヤーにLuxmanのD-8、アナログプレーヤーガDENONのDP-1800である。

音を聴いて納得。!!まさにALTECサウンドである。とにかく濃い出音で一音一音力が漲り、存在感タップリでグイグイと迫ってくる。最新録音だと粗と力のない、薄みなサウンドが露呈し音楽が楽しめない。旧い録音との相性が素晴らしくCD、そしてLPに聴き惚れる。担当のY氏と顔を見合わせてしまった。彼曰く「今まで聴いた中でもベストに近い音ですね。こりゃいいなぁ。」彼の前職はハイエンド専門のオーディオ屋さん、どうやら1594Bは本物のようだ。とりわけ、LPの出音が素晴らしく、MilesのLPを片面全部聴いてしまった。カートリッジはM44とショボイがまったく関係なし。

1594BはSN、レンジの広さ、鮮明さ、高域の抜けの良さなどなどおよそオーディオ的な尺度から見ると落第だが「それがどうした、バカバカしい。お前らそんなもんで音楽に感動できるのか。俺の音を聴け。」とばかりに迫ってくる。脱帽である。最新の電子装備満載のAUDIやBENTZにも劣らぬ魅力を放つ、旧いRomeoの1300のような存在かもしれない。

ちなみにお値段134,000円なり~。
う~ん悩ましい。

サンベアコンサート

2015年01月30日 01時08分33秒 | ジャズ




今夜は寒い、昨日の比ではない。夜な夜なレコードを聴くのが半ば習慣と化しているのだが、いつもの安楽椅子に座っているとゾクゾクする。石油ストーブをガンガンと3時間以上炊き続けているのに室温16度。今日は都心で数センチの積雪との予報もあり、去年の大雪を思うと憂鬱な気分である。

さて今宵の一枚は昨日に引き続きKeith Jarrettだ。LPでなくCD、「サンベア・コンサート」である。以前このブログでも神の音楽と称し「ソロコンサート」を紹介したが、このアルバムは日本でのライブ。1976年11月5日、京都を皮切りに大阪、名古屋、東京、札幌と実に5日間にわたるコンサート録音、しかも全編Keithのソロ。LP発売当時は実に10枚。CDでも6枚とこんなアルバムはもう2度とで世に出ないだろう。

さらにエンジニアが菅野沖彦である。Jazzファンいやオーディオファンの間ではもはや神格化されている著名なオーディオ評論家だ。かれの本職はレコーディングエンジニア、しかもただのエンジニアではなく自分で会社を率いているのだ。オーディオラボである。同ブランドのザダイアローグ」(猪俣猛のds)というアルバムを持っていたが、現在行方不明。(笑)余談はともかく、今回このCDを買い一番驚いたのは、サンベアコンサートの名目の由来である。まさか、の事実。菅野氏とKeith、Manfredとの冗談話から生まれたとは。!!ライナーノートを読み37年経って知った。

サウンドはもはや何も言うことは、ない。まさに一期一会究極のライブである。神の音楽でも書いたように、Keithは媒体であり音楽の神が紡ぐ音楽なのだ。これはもう聴いてもらしかない。あえて、ソロコンサートの違いを言えば、不思議とどこかウェットな響きが感じられる。日本という風土が醸し出すサウンドだろうか。

キース・ジャレット3

2015年01月29日 00時49分53秒 | ジャズ






今宵の一枚はKeith Jarrettの「Fort Yawuh」。レーベルはインパルスだ。録音は1973年。購入当初題名がECMのようで、ヨーロピアンカルテット当たりの演奏かと思った。どこか牧歌的なサウンドでソロの即興演奏とはまた一味違い、これはこれでKeithの個性だろうJazzファンご承知のようにKeithはよくCheckと比較され、個人的にも二人はよく聴く。不思議とKeithの方が圧倒的にターンテーブルに乗ることが多いのに、このblogではCheckと同じ回数取り上げている。どちらも魅力的なのだが、演奏に引き込まれやすいのはKeithかもしれない。感情移入しやすいのだ。どこか日本人の感性を刺激するサウンドかもしれない。

チャリーヘイドン(b)、ポールモチアン(ds)が参加、おそらくこのアルバムが最初の共演だろう。?後々多くのアルバムをこの三人で出している。デューイレッドマン(ts)はユニークだ。おもしろい出音である。

似た者同士(AMCRON  XLS402登場)

2015年01月28日 01時25分43秒 | オーディオ






またまた、新人くんの登場である。かなり草臥れたお疲れな様子。(笑)写真ではもう少しキレイな印象だったのだが。業務用のパワーアンプ、AMCRONのXLS402だ。620B自体いわゆるスタジオモニタースピーカーで、プロ用途のスピーカー。コンシューマー向けではなく、スタジオ録音という業務用なわけだ。

AMCRONの場合、主な用途はPA用。コンサート会場でデカいスピーカーを鳴らすのが目的だ。XLS402は比較的出力も小さく、スタジオ用としての用途もあるのかもしれない。(8オーム負荷で280w+280W)
ALTECのスピーカーと組み合わせるアンプは純正組み合わせ以外これ、という決定版も推奨版もなく手探りの状態で、エージングの済んでいない620BとM4がシックリこず、悩んだ末のAMCRONである。皮肉なもので、すでに記したようにM4君とは蜜月に入ってしまったところに、XLS402の到着となったわけ。

意外や意外、ハイファィな出音で驚かされる。音の分離、粒立ちが良く、音像が左右に広がり、各楽器の位置が明確。M4と比べると、まるで逆の印象である。なぜか聴感上ではこちらの方がSNが良く聴こえる。粗さは微塵もなし。もっとも繊細か、というとそれも違う。

ここ一発のドスンとした低音は実はM4の方がリアリティがある。例えば渡辺貞夫のアルバム「IN TEOPO」の冒頭、右チャンネルからの強烈なBassの一発の力強さはM4の方が上。荒々しいまでにガツンと響く。
全体の押し出し感はXLS402に分があるが、M4も負けていない。前者がモダンでフレッシュなサウンドで外へ外へと広がるサウンドとすれば、後者は内へ向くやや古風なサウンドだろうか。真空管的な出音である。Jazz spotやbarで聴くには断然M4だ。

スーパーギタートリオ

2015年01月27日 01時26分47秒 | ジャズ






今宵の一枚はSuper Guitar Torioのアルバム、「Friday night in SAN FRANCISCO」だ。Paco de lucia、Al di meola、John Mclaughlinからなるトリオでとにかく凄い、いや凄まじいほどに強烈なギターサウンドである。A面1曲目の「地中海の舞踏/広い河」はPacoとDe meolaの火の出るような掛け合いで思わず身を乗り出し、足でリズムを取りたくなるほどだ。

1980年の録音、それもライブ録音ながら、発売当時優秀録音として名をはせ、オーディオチェックレコードとして持て囃された。今聴いても、音の良さに驚かされる。当時CDと鳴き合わせ、競い合わせが流行ったがLPの勝ちである。僕もCD持っているがライブの熱気がLPだとより伝わってくる。熱さが違うのだ。


ギターの音がこんなに厚いものか、と。また三人三様音の違いが楽しめたいへん興味深い。

アナログ祭り

2015年01月26日 00時08分10秒 | ジャズ










620Bが拙宅にやってきた、と友人に伝えたところLP持参で来訪。期せずしてアナログ祭りとなった。出音がイマイチだったが昨日あたりから、良い音を奏で始め本日(あ、もう昨日)開花したのだ。!!狙っていたALTEC本来のサウンドで、音が前へ前と繰り出す。サックス、トランペットがさく裂しドラムが腹に響く低音を発す。ベースはぶんぶんと唸り、ピアノが部屋いっぱいに広がった。

おもしろかったのは1950年代、1960年代、そして1970年代のLPの録音にそれぞれと特徴があること。ゴリゴリと粗削りながらリアリティタップリな50年代、音の立体感と目が詰まった緻密さが際立つ60年代、ハイファイでクリアーな70年代と聞き比べると実に面白い。レーベル毎に聞き比べるのも面白いかもしれない。甲乙つけ難くどこにフォーカスするかで良し悪しがわかれる。完全に好みの問題だ。

CD、SACDと比較すると暗騒音的なノイズ?の効果か、柔らかく、より感性に訴えかけてくる。そぎ落とされてしまった何かが、心地よさの素だろうか。純水は不純物がないけれど、ミネラルウォーターはいろいろな物質が絶妙バランスで溶け込み美味さを醸し出していると同様、余分なモノ、ノイズと考えられていた成分が、実は音の決め手となっているのだろうか。


それにしてもM4君が素晴らしい。こんな音が出せるならもっと早く出さんかい。先週のS-955のようだ。620Bと抜群の相性と断言。プリアンプ、PRA2000Zも快調そのもの。

皮肉なものでM4君の後釜候補が明日到着する。う~ん、悩ましい。

デクスター・ゴードン

2015年01月25日 01時58分13秒 | ジャズ






今宵の一枚はDexter Gordonの「Clubhouse」。Jazzファン以外の方はあまりご存じないかもしれないが、ts奏者では ColtraneやRollinsの2大巨頭が余りに有名だが、個人的に大らかなで、伸び伸びした演奏するGordonが好き。テクニック的にも二人に引けを劣らない。

「Watermelon ma」nのtsはGordonだ。あのウキウキするサウンドは、かれのtsがあればこそ、である。


聴きどこころはFreddie (Habbard)との掛け合いである。tpと音色がよく「はもり」、聴いていて実に気持ちが良い。肩ひじ張らず、リラックスできるのだ。B面のLady Iris Bは二人がノリノリの様子がよくわかる。同じくB面ラスト、JodyはGoronの作によるバラードで彼の特質が現れ必聴である。ちなみにJodyは細君の名前。

これも立派なオーディオ機器?

2015年01月24日 02時18分55秒 | オーディオ







今日は魔法の椅子がいかんなく効果を発揮。いや発揮し過ぎで、2度寝だ。(笑)最初は夕食前にDianaの「The girl in the other room」を聴いていたら2曲目以降の記憶がない。気が付くと1時間ほど爆睡。夕食後、22時過ぎDexter Gordonの「Clubhouse」の後、「Death and the flower」を聴いていると、意識が途切れ目が覚めると2時近い。(^^);

このところ夜更かしが度を越し連日睡眠時間が4時間前後のため、さすがにお疲れモードだったのだろう。
来週からは早くねることにしよう。この椅子もオーディオ機器のひとつかな。いや隠れた主役かな。?

Round midnight

2015年01月22日 01時20分08秒 | ジャズ




今宵の一枚はMiles Davisの「Round about midnight」。
Jazz好きな方には定番中の定番で、耳タコの方も多いのではないだろうか。Milesはもちろんのこと、クインテット全員が素晴らしく、何度聴いても圧倒され感動する。 落ち込んだ時、Round about MidnightのColtraneの奏でるフレーズを聴くと「よ~し、負けるもんかぁ。」と自らを奮い立たせることができるから不思議だ。気持ちが前向き、肯定的になる。

620B聴き込むほどに手強さを感じている。cut&tryでいろいろと工夫しないと朗々と謳いあげてくれそうもない。持てる能力の30%ぐらいしか引き出せていないなぁ。パワーアンプを好感したくなる誘惑にかられるが、あえて封印。暫く格闘するとしょう。

チック・コリアその2

2015年01月21日 02時45分04秒 | ジャズ


今宵の一枚はChick Coreaの「Now he sings,Now he sobs」。
ChickはKeithと並んで好きなピアニストで、昔はkeithよりむしろChickが好きでよく聴いた。「Return to forever」があまりにも有名だが、このアルバムも彼の語る上で欠かせない一枚だ。 しかし初回のChicの紹介が「Circulus Vol1」とは我ながらへそ曲がり。(笑)

Keithとは違った意味でリリカルで、どこかクラシックの香りがする。Blenderを髣髴とさせられたが、如何かな。このトリオChickはもちろん、bassのMiroslav Vitousが凄い。タッチが抜群で前へ前と押し出すリズムが心地よい。

ランチパスポートその2(ワンコインでランチ)

2015年01月20日 01時39分23秒 | グルメ






以前ここで紹介したランチパスポート。1月5日に銀座、築地辺の第二弾が発売された。雑誌に記載されたランチがワンコイン、500円で食べられる、という企画。もちろん、時間限定、平日限定、数量限定があったりで売り切れの可能性も高いのが難点だが、おかげでパスポートなしでも再訪したいお店も発掘できた。


今日はお気に入りの1軒、キーマカレー丼ーを提供するCafe and barRumah kupu kupuへ。ご飯の量はたいしたことないのに、なぜか満腹になる不思議なランチ。ドリンクが付いて500円は格安。普段は630円プラス170円の800円のランチだ。500円ならだすけどーーー。というお店が多い中、ここのカレーは絶品。キーマカレーなのに、水分が少なくスパイシー。自然と汗がしたたり落ちてくる。辛いことは辛いのだが、後を引き河佐ではなくさわやかな辛さ。病みつきになる美味さである。

真打登場

2015年01月19日 01時49分48秒 | ジャズ






真打登場である。
スピーカーをALTECの620Bに入れ替えた。大きいとわかってはいたが、いざ自宅に迎えてみると改めてその巨体に戸惑った。幅66Cm高さ102Cm、奥行き46Cm。S-955 より二回り大きい。横幅がギリギリ、左右とも本棚、壁との隙間が数センチ。とりわけ、左チャンネルは本棚と2Cmの隙間。さすがプロ、二人掛かりで20分ほどで設置終了。

今回もハイファイ堂でメンテナンス(コンデンサー交換、ATT交換、端子交換、筺体整備)されたモノを購入した。

緊張の一瞬、音出しである。
三人で思わずニヤリ。厚く、太いサウンドが飛び出てくるではないか。!!
試聴は、Dianaの「The girl in the other room」。Dianaのボーカルがホントに眼前にいるかのようにリアル。ハスキーボイスの唾が飛んできそうだ。ピアノ、ギター、ドラムも非常にリアル。ライブスポットで一番前の席に座っている錯覚に陥ってしまう。


一音一音が明確、そしてとにかく定位が良い。同軸型だから当然といえば当然だがプレーヤーに位置関係が実によくわかる。

デメリットは録音の良しがあからさまになること。
これまたモニタースピーカーだから当選といえば当然だが、怖いほどだ。そして雨戸を明けるのにアクロバット的な姿勢を強いられること。(爆)

あとは低音の制動かな。M-4も悪くないだけど、MZ-1で鳴らしてみたいな。

さらばS-955

2015年01月18日 00時55分10秒 | ジャズ



S-955が次の持ち主の元へ旅立った。

音楽のない生活は寂しいな、と強く実感中である。簡単に済むかな、と思ったのだが二人掛かりで1時間。厳重に梱包した。積み込みもたいへんで、運送屋さん台車なしでは積み込みできず。梱包材含め50Kg程度、たしかに持ち上げるには重いいかな。

以前使ってたL-10は100Kgオーバー、実家の建て替え時に2階からひとりで運んだ引越し屋さんは凄い。

明日新たな主がやってくる。(あ、もう今日か)

ハンク・ジョーンズ

2015年01月17日 00時57分04秒 | ジャズ




今宵の一枚はHank Jonesのまさに最後のアルバム「 Last Recording」。

2010年の制作だ。Jazz界の生き字引的な人で90歳過ぎまで現役バリバリで活躍し、まさに生涯現役を貫いた偉大なピアニストだ。センシティブにしてリリカル、かつ時にアグレッシブな演奏で実に魅力的なサウンドを奏でる。キースやチック、ハービーも好きだが何といってもこの人が一番好き。堂々と安定したプレイは、いつ聴いてもみずみずしく年齢を感じさせない。

渡辺貞夫

2015年01月16日 01時52分32秒 | ジャズ


今宵の一枚は渡辺貞夫の「Paysages」。1971年の録音だ。Freeではないけれど、ちょっと前衛的なアルバムかな。聴きどこころは、菊池雅章のピアノと富樫雅彦のドラムだろうか。前者はとにかくよく唄う。佐藤 允彦も上手いが菊池のピアノはよりパワフルでかつ、プログレッシブ。富樫のドラム委は通奏低音のように、ずっと鳴り響ている。


40年以上もまえのアルバムだが少し旧くなく、アバンギャルドな魅力にあふれる一枚である。