一昨日は、『NODE』の取材で、初台のオペラシティにある
「ICC(NTTインターコミュニケーション・センター)」へ。
ICCというと、「いまいち何やってんのか わかんない」という人が多い。
少なくとも、印象派絵画ばかりに人がたかり、現代アートがファッション&錬金術化している
この国にあって、極めて先鋭的なメディア・アートに特化したICCの試みは
「わかんない」のひとことで片付けられてしまうのも、やむをえないのかもしれない。。
ところが、だ。
実際、取材前にICCの企画展「サイレント・ダイアローグ」(~2月17日)と
通年で展開している「オープン・スペース」の展示作品を観て(体験して)、驚いた。
もう、声をあげて笑っちゃうほど いちいち面白いのだ。
例えば、シイタケの生体電位を音響として抽出したという
マイケル・プライムさんの「ハ,ハ! ユア・マッシュルームズ・ハブ・ゴーン?」なる作品。
電極を付けられたシイタケとスピーカーが四隅にあり、そこに近づくと
「ぽこっぽこぽこぽこっぽこっ」と、やけに景気のいいパーカッションみたいな音とか、
「どっどっどどー(風の又三郎?)」とか、「ずわずわわあっっ」といった
“シイタケの生声”が聴けちゃうのだ!。
キノコ研究家でもあった現代音楽家のジョン・ケージにちなんで創られた作品らしいが、
ずっと聴いていると、なんだかシイタケたちがひどく愛おしくなってしまう(笑)。
他にも、植木に脳波測定用の電極を通して、植木を“お散歩”させたり、
実際の植物に手で触れると、ヴァーチャルな植物の映像が壁にうねうねと増殖していくなど、
植物との“声なき対話”への欲望が、「そう来たか」みたいな形で表れた作品が多々。
クリスタ・ソムラー&ロラン・ミニョノー「インタラクティヴ・プラント・グローイング」
中には、「…何も影響されていない場所とは,自由を意味する」というスローガンのもと
雑草がぼうぼう伸び放題の庭を“制作”している作家も。大胆素敵。
うちのベランダジャングルもアート宣言しようか (笑)。
さらに、通年常設の「オープン・スペース」も、へたなテーマパークより断然楽しめる。
日時計のような円錐オブジェに触れると、さまざまなヴァーチャルな影が現われる作品なんて
もし幼稚園にあっても、老人ホームにあっても、人気者になること間違いない。
minim++「KAGE」
ほかにも、ブラウザのコードを視覚化したCGの海で 文字通りネットサーフィンを体感できる
SF映画みたいな平川紀道さんの作品や、ビデオ映像の時空がリアルタイムで微妙にずれる
岩井俊雄さんのお茶目な「マシュマロスコープ」など、珠玉の“おもちゃ”がいっぱい。
(岩井さんといえば、学生時代、ロンゲにオーバーオール姿を時々工房でお見かけしたなあ(笑))
ICC学芸員の畠中氏のインタビューも実に興味深く、2時間以上も快くお付き合いいただき感謝!
“「わかるもの」を「わかるひと」に届けるのは簡単。
でも「わからないもの」を新たに「わかってもらう」ことが大切。”というのがキーワード。
詳細は3月末発売の『NODE』にて――。
まあ、アートって旅と同じで、コトバだけで「わかるもの」じゃなく
触れてみてこそ。ぜひICCに遊びにいってみてみて。
「ICC(NTTインターコミュニケーション・センター)」へ。
ICCというと、「いまいち何やってんのか わかんない」という人が多い。
少なくとも、印象派絵画ばかりに人がたかり、現代アートがファッション&錬金術化している
この国にあって、極めて先鋭的なメディア・アートに特化したICCの試みは
「わかんない」のひとことで片付けられてしまうのも、やむをえないのかもしれない。。
ところが、だ。
実際、取材前にICCの企画展「サイレント・ダイアローグ」(~2月17日)と
通年で展開している「オープン・スペース」の展示作品を観て(体験して)、驚いた。
もう、声をあげて笑っちゃうほど いちいち面白いのだ。
例えば、シイタケの生体電位を音響として抽出したという
マイケル・プライムさんの「ハ,ハ! ユア・マッシュルームズ・ハブ・ゴーン?」なる作品。
電極を付けられたシイタケとスピーカーが四隅にあり、そこに近づくと
「ぽこっぽこぽこぽこっぽこっ」と、やけに景気のいいパーカッションみたいな音とか、
「どっどっどどー(風の又三郎?)」とか、「ずわずわわあっっ」といった
“シイタケの生声”が聴けちゃうのだ!。
キノコ研究家でもあった現代音楽家のジョン・ケージにちなんで創られた作品らしいが、
ずっと聴いていると、なんだかシイタケたちがひどく愛おしくなってしまう(笑)。
他にも、植木に脳波測定用の電極を通して、植木を“お散歩”させたり、
実際の植物に手で触れると、ヴァーチャルな植物の映像が壁にうねうねと増殖していくなど、
植物との“声なき対話”への欲望が、「そう来たか」みたいな形で表れた作品が多々。
クリスタ・ソムラー&ロラン・ミニョノー「インタラクティヴ・プラント・グローイング」
中には、「…何も影響されていない場所とは,自由を意味する」というスローガンのもと
雑草がぼうぼう伸び放題の庭を“制作”している作家も。大胆素敵。
うちのベランダジャングルもアート宣言しようか (笑)。
さらに、通年常設の「オープン・スペース」も、へたなテーマパークより断然楽しめる。
日時計のような円錐オブジェに触れると、さまざまなヴァーチャルな影が現われる作品なんて
もし幼稚園にあっても、老人ホームにあっても、人気者になること間違いない。
minim++「KAGE」
ほかにも、ブラウザのコードを視覚化したCGの海で 文字通りネットサーフィンを体感できる
SF映画みたいな平川紀道さんの作品や、ビデオ映像の時空がリアルタイムで微妙にずれる
岩井俊雄さんのお茶目な「マシュマロスコープ」など、珠玉の“おもちゃ”がいっぱい。
(岩井さんといえば、学生時代、ロンゲにオーバーオール姿を時々工房でお見かけしたなあ(笑))
ICC学芸員の畠中氏のインタビューも実に興味深く、2時間以上も快くお付き合いいただき感謝!
“「わかるもの」を「わかるひと」に届けるのは簡単。
でも「わからないもの」を新たに「わかってもらう」ことが大切。”というのがキーワード。
詳細は3月末発売の『NODE』にて――。
まあ、アートって旅と同じで、コトバだけで「わかるもの」じゃなく
触れてみてこそ。ぜひICCに遊びにいってみてみて。