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ラッキー7

2008-09-11 11:11:17 | Scene いつか見た遠い空
夏の名残りと 初秋の風が、マーブル模様のせめぎあいといった感じの今日この頃。
先週土曜は原宿に出た帰り、薄暮の代々木公園を散歩。
ぼうぼう伸び過ぎた芝生に埋もれて秋虫の気分になってみる。りりり。

夕暮れの公園は外国人率が高い。ふと自分がどこか旅の途上に居るみたいな錯覚に。
まぁ、ある意味、日々ながい旅の途上なのかもしれないけれど。


日曜は数ヶ月ぶりにエトさんと、何年も行っていなかった新宿のカフェ・ハイチで逢う。
夕刻、新宿ノーザンウエスト方面へ。超高層ビルと昭和な新宿が混在しつつ、日々破壊が進むエリア。

宵闇の古い幼稚園の運動場にいた小象(背中が滑り台)。雨に濡れた耳や鼻が愛しいぞ。

幼稚園の隣は廃校になった淀橋第三小学校。(ちなみに私は淀橋第四小学校の元生徒)
この小学校校舎の元音楽室で、原マスミ&近藤達郎の「教室コンサート」を堪能した。


相変わらず縦横無尽な弾き語り&キャラ。不意にぽそっと話す呟きMCもライブの密かな愉しみ。
チケットにはシャルル・ペローの「ロバと王女」をモチーフにした原マスミの画が。
その黒い深遠な瞳は、彼の音楽世界と同じく、夜のしじまにぽっかり開いた底なしの穴の如し。

チケットの下のランチョンマットはエトさんお手製。ギンガム、水玉、チェリー。ツボ満載。


月曜は渋谷で夜まで長時間取材。少々頭を整理したかったので、メトロに乗らず歩くことに。
身体を適宜動かした方が、情報を取捨しやすいし、ネタがいい感じに熟成するのだ。

美竹公園脇の坂道をてくてく闊歩していたとき、突然大粒の雨だれが。。
とりあえず最初に見えたカフェに飛び込もう、、と決意するやいなや、この猫が目のはじに。
 café ano

で、一目散に飛び込むと、中に操り人形が何体も。実は東京でも希少なチェコ料理店らしく、
毎月、シュヴァンクマイエルなどのチェコアニメ上映会も催しているのだとか。今度行ってみよう。


そしてなぜかテーブルには、相当年季の入ったトランプが。適当に1枚抜いたら、ハートの7だった。
次に誰かが触れた時 ラッキーをおすそ分けしてあげようと、一番上にそれを置いて仕舞った。

十代の頃、神経衰弱をエンドレスでやり続けるという被虐的な遊びに興じていたことがある。
またしてみたいなあ(笑)。あ、でもこんな原稿ラッシュの時は、海馬が飽和しちゃうか。。


火曜は新丸ビル5FのPASTA HOUSE AWkitchen TOKYOでランチ。
十数年ぶりに、角ちゃん&はや先生に再会。うれし懐かし!
ご馳走になった白桃&ゴルゴンゾーラソースのニョッキも、世界一もっちもちで美味!


角ちゃんのあだなは“ドイツ人”(私が勝手に命名)。ドイツ人のようにきちんとしているから。
実はお茶目な角ちゃん、母になってますますクレバーで素敵なマダムに。

京都で悠々自適ライフを謳歌しているはや先生は、
陶芸や絵画、創作パスタ作りに熱中し、角ちゃんいわく ますます魯山人みたいな粋人に。
さらりとフェレを着こなす76歳、そうざらにはいません。
そんなはや先生から 猫の絵本作りの企画をいただいた。わーい♪


帰りに、角ちゃんに大手町野村ビルの地下に広がる異空間PASONA O₂に案内してもらった。
かつて りそな銀行の金庫だったという 陽光が一切射さない空間に、
所狭しと生い茂っていた 地下生まれ地下育ちのアングラトマト。


他にも、ゴーヤから京野菜まで栽培している野菜畑や、棚田、ビオトープなど、
6つのRoomでそれぞれ異なる栽培実験が行われていた。
薔薇とハーブのRoomは、そこに居るだけで 明らかに空気が澄んでいるのがわかった。
あの中で原稿を書くとすごーくはかどりそう。

実験農場としてだけでなく、インドアグリーンの楽しみ方を模索する意味でも興味深い。

―けど、太陽を知らない一生って、深海魚みたいだな。
以前、ICCで観た「サイレント・ダイアローグ」に 植物の意識を音声化した作品があったが
アングラ植物たちにインタビューできたら面白いだろうな。
「薔薇さん、ご機嫌麗しくていらっしゃいますか?」「ええ、案外悪くないことよ」みたいな。


あ、今日は9.11だ。あの事件を最初に知ったのはエトさんからの電話だった。
「いまTVみてみて!ワールドトレードセンターに、ニキ(2機)がっ!」って。
あれから7年。早いなあ。。
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