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藤城清治/液晶絵画

2008-09-06 10:10:07 | Art
9月の声を聞くいなや慌しさが舞い戻り。それでも水曜は銀座での打ち合わせ帰りに
教文館の9Fウィンライト・ホールで開催していた「藤城清治 光と影」展へ。
            
藤城清治といえば、1970年代に放映されていた夕方の天気予報の背景の影絵で親しんだくち。
あの黒い切れ長の瞳を見ると、条件反射的にノスタルジーのスイッチが入ってしまう。
アンデルセンや宮澤賢治の童話をテーマにした作品をじーっと見つめていたら、なぜか涙腺がゆるみ。

教文館のビルは昭和初期の造りらしくとてもレトロ。6Fにある子供の本専門店「ナルニア国」では
パロル舎発行の画本 宮沢賢治の挿画を手がけている小林敏也の原画を展示していた。
スクラッチペンで引っ掻いて描く独特の線画と絶妙な構図は
あまたある賢治本の中でも図抜けたインパクト。
 「どんぐりと山猫」


そうそう、写美で先週観た「液晶絵画」の感想メモも一寸。

↑チラシの“少女”はもちろん森村泰昌センセイ。フェルメールのアトリエを再現し、
そこで画家に扮したり、モデルの少女になったり、それらを劇中劇のように撮影した映像を
同時に見せたりと、例によってなりきり放題。上野でやってる本家フェルメール展もかすみそう(笑)

17世紀の静物画風の桃や兎が徐々に朽ちていく様を見せたサム・テイラー=ウッドの映像や
諍いもつれ合う老若男女のアクションを超スロー再生したイブ・サスマンの作品など、
21世紀以降の映像作品群に混って、くらくらするほど懐かしい映像と2つばかり再会した。

ひとつはブライアン・イーノの「サースデイ・アフタヌーン」(↑左下)。
1984年夏頃、とんがったショップでは軒並みこのビデオを流していたっけ。モニターを縦にしてね。

もうひとつは、ビル・ヴィオラの初期作品「プールの反映(1977-1979年)」↓
大学時代、ヤマカツこと映像作家の山口勝弘教授が授業でこの作品をみせてくれた。

1人の男がプールに飛び込む瞬間、「やっ」という声と共に中空でその姿が突如静止し、
水面だけは何事もなかったかのようにゆらめき続け、男の姿も緑のしじまにフェイドアウトしていく。
遠い日の教室で観たわずか7分間の映像との思いがけない再会に、ちょっとめくるめいてしまった。


木曜、キムリエさん&キムナオさん&カッシーと京都以来の再集合。みなと居ると仕事も和むなあ。
高井戸で女優の貫地谷しほりさんを取材後、恵比寿でカッシーとゴハン。さらにホテル クラスカの
ギャラリー&ショップ ドーで開催中の「鳩時計 push me pull you 澄敬一の仕事」展へ。
演劇空間に迷いこんだような印象。会場に居らっしゃった澄さんに興味深い話をいろいろ伺う。
鳩時計の時報「ぽっぽ♪」懐かしい。その後、レイちゃんとラウンジで夜更けまで尽きないお喋り。

金曜、少々寝不足のまま、苦手な朝一打ち合わせ@田町。その後、ダッシュで新宿へ。
編集長をやめて自由を満喫中のはなちゃんとパークハイアットのNYグリルでランチ。
 52Fから臨むこんもり緑の代々木公園。
マウイ&カウアイでのとほほ話や、ゴールドコーストでの私の今では信じ難いバンジージャンプ騒動など
一緒に取材に行った時の笑い話やらなにやら話題は尽きず、気がついたらランチのはずが夕方に。


はなちゃんの車で送ってもらって帰宅すると、宅配BOXに荷物が。
4月末頃、エドツワキさんが手がけるブランドnakEd bunchの展示会で、エドさんを取材した際、
撮影の合間にちゃっかり注文していた秋冬物商品だった。微に入り細に入り凝ったデザイン。

あの時はニキが突発的な入退院を繰り返しており、取材後に即行で病院に行く予定だったため
試着もせずに選んだけど、サイズもちょうどよく。これを着てニキを抱っこしたかったな。


原稿締め切りラッシュ。集中して書かなきゃ。そういうときは、チョコ必須。
ここんとこ切らしていたカカオ100%のビターチョコを、銀座打ち合わせついでに三越デパ地下で補給。

無糖ゆえ、カカオ本来の甘みを感応できる魔性のチョコ。
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