空飛ぶ自由人・2

旅・映画・本 その他、人生を楽しくするもの、沢山

独裁者の延命

2022年10月14日 23時00分00秒 | 政治関係

中国共産党大会が16日から始まるが、
益々独裁の方向に進んでいる。

というのは、習近平国家主席が3期目の続投をするための
規約改正がされようとしているからだ。


中国共産党は、国家主席は2期10年まで
という決まりを鄧小平が作った。
これは、毛沢東のような独裁者を再び出さないための安全装置を意図したもの。
前国家主席の胡錦濤もこのルールに従って、
2012年の党大会で退陣し、
後任の習近平に政権をバトンタッチした。
その先人の知恵が生んだ良き伝統を
習近平はやすやすと破ろうとしている。

中国共産党は、
もう一つ、指導者は68歳以上は引退するという慣例もあった。
これは世代交代を促進し、長期政権を阻止するためのものだ。
習近平は現在69歳。
当然、身を引くべきなのに、これも破ろうとしている。

その上、「二つの確立」として、
「習氏の党中央・全党の核心としての地位」
「習氏の思想の指導的地位」
の確立を意味するものを
党規約に明記し、
習氏への絶対的忠誠を党内に求める規定がされようとしている。

党規約に盛り込まれている指導思想で
個人の名前に「思想」がついているのは
「建国の父」とされる毛沢東の「毛沢東思想」だけだが、
「習近平思想」が党規約に明記される予定だという。
個人崇拝を党の規約で決めるというのだから、
ただごとではない。

こうして習氏の体制が5年、場合によっては10年続く。
10年後といえば、2032年だ。
その間に世界はどう動くのか。

習は「中国の夢」を語り、
「中華帝国」の再興を目指す人だ。
そのために、「一国二制度」の約束を破って香港を吸収し、
台湾を狙い、場合によっては沖縄まで狙っている。
つまり、21世紀は中国が世界の騒乱の中心になる世紀なのだ。

中国の憲法は、中国共産党の指導による、としている。
つまり、党規約の方が憲法より上だ。
その党規約で個人崇拝を決めるとは。
中国共産党の人々は何とも思わないのか。
中国の人民は行動を起こさないのか。

2020年に実施されたロシアの憲法改正も異常だ。
プーチン大統領の任期の「リセット」がされたからだ。

憲法改正前のプーチン大統領の任期(2期12年)は、
2024年までだった。
ところが、憲法改正によってこれまでの任期をリセット、
つまり無かったことにして、
新たに最長2期12年、
2036年まで大統領職に就けることにしたのだ。

更に、大統領の権限が強化され、
議会が承認した首相を解任する権限や、
大統領経験者には不逮捕特権適用、
大統領経験者は終身上院議員とする、
という滅茶苦茶な改悪がなされた。

異常な憲法改正だが、
国民投票の結果、
約78%の賛成で承認された。
大規模な改正であったにもかかわらず、
コロナ下、国民的議論がなされないまま短期間で成立した。

憲法改正の結果、
2000年の大統領就任から
実に36年間も実質的な権力を持ち続けることになる。
その権限の強化の結果が
今のウクライナ侵略につながったといっても過言ではないだろう。

「権力が長引けば、腐敗につながる」
というのは、歴史的に証明され、教訓としている。
だから、民主的な各国は権力に制限をつけている。
アメリカ合衆国の大統領2期8年はよく知られているし、
守られている。
韓国大統領の1期5年は異論はあるが、
仮にその任期を変更する憲法改正が行われたとしても、
その改正をした時の大統領には適用されない、
という予防策を講じている。

独裁者はその統治期間を長引かせたい、というのは当然だ。
だから、弾圧をする。
独裁国家の人民は悲惨で不自由な生活を強いられる。

ひるがえって、日本を見てみよう。
日本共産党の志位和夫
共産党のトップである委員長として22年の歳月を重ねていることをご存じだろうか。


というより、共産党のトップはそもそも長い。
委員長のポストが設けられた昭和45年以降、
委員長をつとめたのは
宮本顕治、不破哲三、村上弘、志位和夫の4人しかいない。
終戦直後の昭和20年から45年までの間、
トップだった書記長職をつとめた徳田球一、野坂参三を加えても77年間で6人。
うち村上は病気を理由に1年半で退任しているから、
実際は5人がトップだった。

なぜ長期にやれるのか。
選挙で負けても、他の政党のように、
責任を取って辞任することはないからだ。

そもそも、一般党員はトップを選べない
中央委員会なる組織が委員長を選ぶ。
中央委員と准中央委員は党大会で選挙によって選出される。
しかし、中央委員会が候補者を推薦する制度だというから、笑える。
代議員(選挙人)も自由に候補者を自薦も含めて推薦することができるが、
前例は少ない。
つまり、代議員そのものが党中央によって統制されている。
中央委員会総会(年2回以上開催)が最高決議機関だが、
常任幹部会や書記局、中央機関紙編集委員会などが
日常的な指導や事務をつかさどる。
総会から総会のあいだ中央委員会の職務をおこなうのは幹部会で、
幹部会の職務を日常的に遂行するのは常任幹部会。
つまり、中央委員会の日常的任務をになう機関は常任幹部会であり、
幹部会委員長が党首として扱われている。

他の政党が、選挙に負けて責任をとって辞任したり、
党員が参加した党首選で選ばれたりするのは、
権力にとっての弱点だと思っているのだろう。
他の政党とは様相が異なり、
党組織の中での権力闘争によって、
党首となるのだ。
つまり、独裁制
日本共産党も、中国共産党やロシアと体質は同じだ。
根本に共産主義という、
既に滅亡した思想の残滓が残っているとしか言いようがない。

会社のトップもそうだが、
あまりに長期にわたって社長が変わらない会社の先は見えている。
後継者を育てるのが最後の仕事だと言われている。
それを怠ると、「老害」と呼ばれる。
共産党は老害の温床だ。


国葬 その後の波紋

2022年10月02日 23時00分00秒 | 政治関係

安倍元首相の国葬での菅前首相の追悼の言葉について、
波紋が広がっている。

日本共産党の山添拓参院議員は、
「憲法違反の安保法制も、格差と貧困の拡大も、
政治の私物化もそれを隠す国会での嘘も、
すべて美化し礼賛」
と厳しく批判。
人の真心よりも、政局を優先する、この党の人らしい言葉だ。
心のアンテナが壊れているとしか思えない。
こんな言葉、記事にすることもないと思う。
もし共産党が権力を握ったら、と思うと恐ろしい。

テレビ朝日の玉川徹氏が国葬翌日の「羽鳥慎一モーニングショー」で、
菅氏の追悼の辞について、こう発言した。
「まぁ、これこそが国葬の政治的意図だと思うんですよね」
「僕は演出側の人間ですからね。
テレビのディレクターをやってきましたから。
それはそういう風に作りますよ、当然ながら。
政治的意図がにおわないように、
それは、制作者としては考えますよ。
当然、これ、電通が入ってますからね」

翌日、玉川氏は、この発言を撤回
「昨日のパネルコーナーのなかで、
私が安倍元総理の国葬に電通が関与しているという風にコメントしたんですけれども。
この発言はですね、事実ではありませんでした。
さらに、電通はですね、全く関わっていないということが分かりました」
と謝罪。
しかし、前日の放送だけを観た人は、
菅氏の読み上げた弔辞は電通が用意したものだったと捉えたままだろう。

アルピニストの野口健氏がこう言っている。
「どのような歩み方をしたらこのような感性の持ち主になるのか。
怒りや呆れというよりも哀れみの感情の方が近いのかもしれません。
しかし、人を陥れる為に
事実と異なる悪意に満ちた印象操作を行うのは下品極まりない。
『分断が! 』と報じる側が
その分断を煽ってどうするのか」
「公共の電波を使って
裏も取らずに憶測のみで決めつけてしまう発言は
最もやってはならないこと。
まして、玉川氏はいちコメンテーターではなく
この放送局の社員。
つまり『局を代表した上で発言されている』のだと、
私は受け止めています。
余計なお世話ですが退場処分を検討すべきでは」

私は、羽鳥アナは好漢だと思うが、
玉川氏が出るので、「モーニングショー」は、観ない。
そういう人は多いのではないか。
この人の、上から目線の言い方、
自分だけが正しい、という姿勢がいやだ。
本人は謝罪しているが、
心からのものではなく、
せいぜい、「電通の名前を出したのはまずかったな」
とでも思っているのだろう。

「演出側の人間としてやってきましたからね。
それはそういう風に作りますよ」
と言っているが、
テレビ局がそういう思考誘導をしていることを白状したようなものだ。
玉川氏は、全国のテレビディレクターを敵に回した

なお、アベマテレビが、
国葬から2日後、
菅氏に単独インタビューし、
追悼の辞が執筆された過程を明かしている。
これを見ても、あの追悼の辞は、
菅さん自身の筆であることは明らかだ。

また、別な方向からの憶測記事が出ている。
「菅前首相に主役を持っていかれる格好になった岸田首相は、
かなり落ち込んでいます。
菅元首相のエピソードがあそこまで感動的なものだったとは知らなかったのでしょう。
『完敗だ』と感じているようです」
「岸田首相の落胆ぶりはかなりのもので、
関係者の間では『支持率より落ち込んでいる』と冗談めかして話しているほどです」
何という憶測記事。
国葬実行委員会の関係者の話だというが、
取材源を明かさない以上、
この人物が本当にいることさえ定かではない。
この記者は、岸田さんの心の中を覗き込めるような超能力でもあるのか。
「岸田さんは落ち込んでいるのではないか」
「岸田さんが落ち込んでいたら面白い」
という動機での憶測記事を書いたのだろう。
本当にメディアの質が落ちている。

一般献花に並んだ人は、その後、2万5889人だと正式に発表されたが、
これについて、
これこそ「サイレントマジョリティー」と書いた人に対して、
立憲民主党の米山隆一衆議院議員が、こんなことを発信している。
「東京の人口は1400万人、
首都圏なら2500万人程度になります。
参列した2万3千人(中間発表の数字)は
東京の0.16%、首都圏の0.07%に過ぎません」
この人は、総数の数字だけを見ていて、その心を見ていない。
25,889人の内実は、
あくまで1+1+1・・・・・なのだ。
私も並んだ一人だが、
あの粛々と2時間、人によっては4時間並んだ人の心を思い図れば、
そんなことは言えないはずだ。
行きたくても断念した人も沢山いたに違いない。
たとえば、ウチのカミさんは、
「行きたいけど、行列だから、(私の体力では)無理と思う。
悪いけど、あなた私の分も行ってきて」
と託し、私はカミさんと娘の分を合わせて3輪の花を捧げた。

この米山という人物は、
新潟県知事の時、
援助交際が発覚して、
「売買春と言われる可能性はあると思う」と言って、
知事を辞職した人だ。
こんな発言をするから、
旧悪を書かれることになる。

有村治子自民党参議院議員は、
「花を携え、他者をおもんばかりながら、
自らの想いを届けようとされる多くの方々尊厳を守り、
静かなお見送りのために、
主体的に行動される国民の意志優しさと敬意、尊重と行動。
天の安倍元総理にきっと届いている」
とツイート。

作家でジャーナリストの門田隆将さんは、
「反日メディアがいくら騒いでも
国民は毅然としていた事が証明された歴史的な日」
と書いた。

この日の国葬反対派の行動も常軌を失している
九段下交差点のデモでは、
安倍元首相を標的とする射的場までできた。
どうやったら、こんな人を侮辱する行為が発案できるのだろう。
そして、黙祷の時間にわざわざ合わせて、
音を立て、太鼓を叩いて反対の意を表した。
弔意を表明する黙祷を邪魔する行為
彼らは葬儀とは思っていないのだろうが、
少なくとも葬儀と思っている人たちを
わざわざ妨害する行為は、
日本人のすることとは思えない。

このように、反対派の人々の人間性が
品性下劣であることが明らかになったことで、
この「分断」が
どんな種類の人々によってもたらされたかが判明している。

安倍元首相の国葬は、
まるでリトマス試験紙のように、
その人の人間性をあからさまにしてしまったのだ。

立憲民主党は、執行役員の国葬不参加を機関決定したが、
その中でも、野田佳彦元首相は、
国葬決定の経緯などには反対だが、
首相の孤独と重圧を経験した立場として
「元総理が元総理の葬儀に出ないというのは
私としては人生観から外れる」
「ご苦労さまでしたと花をたむけてお別れすることはしたい」
と述べた。
立派なことではないか。

菅氏の追悼の辞について、
「次の総理返り咲きへの布石だ」などという人もいる。
何とまあ。

昔観たあるドラマで、
登場人物が若者をたしなめて、
「人が何かいいことをすれば、
きっと裏があるだろう、と思う。
カネのためならほんとだと言い、
人のためなら偽善だと言う。
そうやって、世間を分かった気になってタカをくくっているが、
人間は、そんな簡単なものじゃないぞ」
と言うセリフがあったが、
それらの人に、そしてメディアに、
その言葉を送りたい。

 


日英の国葬

2022年09月22日 23時00分00秒 | 政治関係

先日のエリザベス女王の葬儀
ずっとCNNの生中継を見ていました。
その数日前のバッキンガム宮殿からウエストミンスター・ホールへの移動も含め、
運営側の先導役や案内役の姿が全く見えないのに驚かされました。


もちろん、テレビ中継が始まる前の座席の指示など、
カメラが写っていない時の案内役などはいたのでしょうが、
葬儀の場や行進の時は、
全くそういう人はおらず。
王族たちの並び方や間隔など、
どうやって配置したのでしょうか。

バイデン米国大統領は、
葬儀の時は14列目という後ろの方。
大英連邦諸国の後だったので、そうなったとのこと。

天皇陛下は、チャールズ王らとは、
棺を挟んで反対側の6列目。


ここは、各国の王族関係者の席だそうです。
現地にならい、天皇陛下はマスクをしていません。

あれだけの式典をリーハサルなしにやったとは思えず、
かといって、逝去前に公道などを使って演習をするわけにもいかず、
どこかの建物の中庭でも使って
入念なリハーサルをしたのでしょうか。

また、中継のBBCのカメラワークも見事で、
これも綿密なリハーサル無しには無理。

聞けば、女王自らが、生前に
自身の国葬協議に参加していたといいます。


ガラス張りの霊柩車も、
御棺が見えるようにと、女王が
棺はロンドン市内のどのコースを辿り、
どのように国民に別れを告げたいかについて、意見を出した。
見事なものです。

それと、イギリスの国葬は、
宗教色軍隊色で塗りつぶされています。
なにしろ教会での葬儀だし、
聖書を読むし、説教するし、
王族たちも軍服を着ての参列。
日本では考えられません。

安倍元首相の国葬は、
政教分離で、宗教色なし。
当然、軍隊も参列することはありません。

しかし、最大の違いは、棺がないこと。
既に私的な葬儀は終わり、荼毘に付されていますから。
葬儀において、遺体の存在感は大きい。

この時期になっても、
「国葬反対」はまだしも、
「中止すべき」という主張をする人がいますが、
各国に招待状を出した今になって、中止は不可能。
中止は国益を損なうので、
そう主張する人は、いやがらせをしていることに気づいているのでしょうか。
気づいてやってるんでしょうね。

反対論を声高に叫ぶ人もいるでしょうが、
賛成論をわざわざ言う人はいない。
または、報道されない。
世論報道のアンバランスとでも言うのでしょうか。
声なき賛成の方も沢山いるはずです。

村上という自民党議員が国葬への不参加を表明。
その記者会見で安倍さんのことを「国賊」とまで言った。
この方、「国賊」が党首をつとめる党にどうして所属していたのでしょうか。
この人の政治的主張を聞くと、
立憲民主党に所属した方がいいのではないかと思えて来る。
こうした、党の意向に反対しても受け入れるところが
自民党の懐の深いところだと言えなくもないですが、
何を言っても処罰されない。
何だか、日本は「何でもあり」の国になってしまったようです。

それにしても、言うにことかいて、「国賊」とは。
日本人は惻隠の情を失ってしまったようです。

 


あゝ蓮舫サン

2022年09月18日 23時00分00秒 | 政治関係

安倍晋三元首相の国葬について、
また蓮舫サンがへんなことをやっている。

ツイッターで国葬への不参加を表明。
しかも、わざわざ国葬の案内状の写真をあげての不参加表明。

これに対し、「ひろゆき」こと、西村博之氏などから、
「人の葬式に行かない人は、黙って行かなければいいだけです。
行きません」とわざわざ言う必要はないと思います。
遺族と参列者に失礼です」
と、批判されている。
また同氏は、こうも述べている。
「『国葬は葬式ではない』と、言ってる人がいますが、
外賓は、State Funeral として招待されます。
海外から見れば葬式です」
「『国葬に反対だけど、葬式は静かに見守る』
という大人の対応をすべきかと」

更に加えて、蓮舫サンは、
連合の芳野友子会長が、
国葬への出席を表明したことについて、
またもツイッターで批判。

これに対しても、ネット上では、蓮舫サンを非難する声が多数あがっている。

○「国民に弔意を強制する事に反対」と言いつつ、
国葬儀に出席する事に異議を唱えるとはね。
弔意を表すなと強制する自己矛盾に気付かないのかよ。

○押し付け、強制はあかんと言いながら、
他人に欠席を強制させるんですね。

○圧力ですか?
「弔意を示さない事の強制」は控えるべきです。

○弔意は強制されるものでもなければ、逆もまた然り。
特に、本人は安倍さんの死を追悼したいと思ってるかもしれないし、
その気持ちに対して政治的な立場から干渉するのってどうなの?

○写真付きSNSで欠席を拡散するマナーもさることながら、
他人の出席にも口を出すなんてどういう了見だろうか?
どんな時でも個人攻撃や誹謗中傷をやめられないのがサヨクの品性だと思う。
今までもこうだったし、今後も改善すると期待する要素はないと思う。

○もう蓮舫議員が何かを言うたびに与党を利するだけになっているように思います。
反対の立場を表明するぶんには政治的スタンスなので構いませんが、
案内状を晒したり事前に欠席を声高に叫ぶのは
良い大人のやる事として疑問が残ります。

○この方、ホントに礼儀を知らない人だなって思います。
ずっと、与党のやることを反対するだけで、
自分らならこうしますとか対案を出すことさえしない、
そして出来もしないことを立案する立憲民主党、日本共産党他・・・。
蓮舫、辻本さんっていい法案とか仕事したことってありましたっけ?

○立憲民主党の方々がマスコミに出てるのを見ると
人の揚げ足取りの時しか目立ってないと思いますよ。
政策に掲げている事を実現するために
やることが沢山あるんじゃないですか?
亡くなった人の事をほじくり返したりする前に、
まず自分たちの足場を見直してください。

ネットの住人は、
蓮舫サンの品性下劣は、しっかり見抜いているようだ。

蓮舫サン以外にも、
立憲民主党の議員たちが、SNSで続々と「欠席」を表明している。

鳩山由紀夫政権時代に内閣官房副長官をつとめた元民主党の松井孝治氏は、
「国葬儀への招待状の画像とともに、
ご丁寧にもこれには欠席しますという宣言をされるのは、
政治運動の自由はあるけれど、
私には余り品格ある行動とは思えないですね」
と苦言を呈している。

次のような声もある。

○国葬不参加とか欠席とかわざわざSNSで発信する人って
「あいつの葬式呼ばれたけど参加しねーわ!!ドヤッ!」
って言ってるわけでしょ? 
人としての品性を疑うんだが。

○国葬招待状をSNSにさらして、
わざわざ欠席アピールしてるのって立憲民主党の議員だけですよね。
幼稚過ぎです。

○国葬の案内状をわざわざ写真に撮って、
欠席をアピールする人は、
自分から「私は非常識で礼儀知らずな人間です」と
世間に宣伝してる事に気づかないのかねぇ。

○国葬の招待状をこれみよがしにSNS上にアップすることに
一体何の意味があるのか。
出席するならまだしも、案内状を使っての欠席のパフォーマンスには
強い違和感が拭えず、故人や遺族を揶揄しているようにも見える。
参列を予定している人対しても失礼だと思う。

何時から日本人は、
死者に対する非礼を
自慢げにあらわすようになってしまったのだろうか。

駐日ジョージア大使のティムラズ・レジャバ氏が
ツイッターで、次のように述べている。
「国葬をめぐってメディアや日本の一部のオフィシャルから
あれこれと発言が出ていることを残念に思います。
それどころか、故人に対する目に余る言動に心を締め付けられております」
「たったひとりでも国外からの来賓があるならば、
国民が一丸となって対応することが日本の懐ではないのでしょうか」
「また、問題があるとすれば機会を改めて吟味すれば良いのではないでしょうか」
「今は政治ではなく日本全体の姿が試される局面です。
私は、まったく必要なく悲惨な死を迎えてしまった安倍元総理の英霊を敬い、
歴史に残る国葬となる覚悟で出席を表明致しました」

お笑い芸人のパックンことパトリック・ハーランが、
TV番組で、こう述べている。
「国葬は安倍さんのためにやらなければ誰のためにやるのか。
憲政史上最長の政権をなした総理大臣が暗殺された後に
国葬やらないんだったら、いつやるんだろうと思います」

日本人より、外国人の方がまともだ。

これに対して、
「パックンはリベラルだと思っていたのに」
と失望の声が上がっているが、
これは偽リベラルとの混同だろう。

次のような本質的意見もある。

○弔慰とは内心の問題なのですから、
それに対して第三者が干渉するのは違憲ではないでしょうか。
反対派の方々は、よく違憲だ違憲だといいますが、
自分たちのやってることは憲法に抵触してても無頓着なのが大変気になります。
万が一にでも、こうした方たちが政権を握った時に
ソ連や中国の例を引くまでもなくどうなるのかと容易に想像できます。
自民党政権に打撃を与えたいという一心なのでしょうが、
傍からはこうした目で見られていることが、
全くわからないのでしょうね。

それにしても、安倍さんは気の毒だ。
あれだけ功績があり、海外から高い評価を受けていながら、
国内では、死してまでも、こんな扱いを受けるとは。
本人は政治家として成し遂げたことに満足して、
国葬など望んでいなかったのに違いないのに。
岸田内閣は、珍しく早々と国葬を決めたが、
このように政争の具にされることは想像できなかったのだろうか。

様々な言葉を残した安倍元首相だが、
2015年の「戦後70年談話」が印象に残っている。

「あの戦争には何ら関わりのない、私たちの子や孫、
そしてその先の世代の子どもたちに、
謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません」

この言葉一つ取っても、
この方がどんなに日本という国を憂い、
子孫のことを思っていたかが分かる。
他のどんな政治家も口にできなかった、
腹の坐った人だったのだ。

そこで、次のことに気づく。
今の国葬反対の底には、
そうした安倍さんを貶めたいという想いがあるのだと。
安倍さんに対して国葬などという名誉を与えてなるものかと。
更に根底には、日本を貶めたいという、暗い情念があるのだと。

 


安倍元首相の国葬

2022年09月02日 23時00分00秒 | 政治関係

安倍元首相の国葬について、
アンケートを取ると、
反対が賛成を上回った、
と報道されている。

これについて、フジテレビ上席解説委員の平井文夫さんという人が、
疑問を呈している。
安倍元首相に対しては、
国内と国外の評価に違いがある。
その業績を海外ほど高く評価している。

例えば、安倍氏は本音では憲法9条を改正したかったが、
日本を取り巻く安全保障の厳しさを見て、
先に集団的自衛権の見直しをして、
日米同盟を再構築した。
「自由で開かれたインド太平洋」構想を提唱して、
日本と米国、オーストラリア、インドによる戦略的枠組み
「QUAD」という対中包囲網をつくり上げた。
また、自身は積極財政派だったが、
「世界一の社会保障大国」である日本の消費税率が
5%という異常な低さだったため、
第2次政権以降、2度増税して10%にした。

これらの政策の凄さを国内では評価されない。
自分の生活に実感されないからだ。
媚びを売る政治家には分からないだろうが、
日本を世界の中でとらえ、
その行く道を指し示す
それは、歴代の首相たちがしなかった、
腹が座ってなければできないことだ。

いずれも自分の夢や主義より前に、
世界を相手に日本がどういう国になるべきなのかを考える
リアリスト的な行動だった。
集団的自衛権も消費増税も
支持率を下げ政治的ダメージを負ったが、
それをやり遂げる力があった。
強いリーダーだったのだ。

海外の政治家たちはそれを知っているから
各国の議会で追悼演説をし、弔問を希望している。
だから岸田氏は国葬にしたのだ。
ちなみに日本の国会の追悼演説は
延期になったままいつ行われるのかもわからない。
議員の皆さんは恥ずかしくないのか。

世論調査で国葬への反対が増えている理由は
安倍氏の旧統一教会への関与らしいのだが、
これを追及する立憲の幹部も関与していた。
霊感商法や高額のお布施は問題だが、
多額の寄付を要求する宗教団体も他にもたくさんある。
政治と宗教の問題を国会でじっくり話し合うのはいいと思うが、
今回の国葬と結びつけるのはおかしいのではないか。

また「モリカケサクラ」の問題が未解明だとして、
「安倍氏の評価はまだ定まっていないから国葬はダメだ」と言う人もいるが、
安倍氏の業績とモリカケサクラを同列に扱うのはさすがに無理があると思う。

「モリカケサクラ」は、
あれほど今回で長時間をかけてやっても、
結局、何も出てこなかった。
あとは、野党の「納得できない」が残るだけ。
最初から納得する気のない人を納得させることは至難のわざだし、
納得できないことで、
終わらせたくないだけのことだ。

「国葬の客観的基準を作るべきではないか」との質問に
首相は「その時の政府が責任を持って判断する」と答えた。
それでいいんじゃないか。
首相にはそれくらいの権限はある。
また警備、接遇費を事前に示せと言う人がいるが、
高すぎると思ったらカットしろということか。
警備と接遇に恥ずかしくない必要な費用をかけるのは当たり前だ。

野党の中で維新だけはちょっと違う。

維新の松井前代表は
「(国葬が)おかしいという意見は自由に発信されたらいいけど、
決まって、弔意を持って見送りたいという人たちが参加するんだから、
それを邪魔する必要はない」
と述べている。

そして、最後にこう結ぶ。

立憲も共産も国葬に来てもいいし来なくてもいい。
でも邪魔するのはやめてくれ。
一部メディアも含めみなさん、
どうかもう少し静かに安倍さんを送りませんか。

国葬は既に決まったこと。
それに対して、賛成か反対かのアンケートを取ることにどれだけの意味があるのか。
反対意見が多いからやめるほど政府はやわではないだろうし、
国際的儀礼にも反する。
昨年の東京オリンピックの時もそうだったが、
あの時も重大な視点が抜けていた。
それは、オリッピックが「国際公約」だったこと。
そこに言及したのは、
産経新聞の一つの記事だけだった。
国葬は、日本はこのようにして故人を送り出します、
という姿勢を内外に示し、
弔問を受け入れるとしたものだ。
あとは、貫くしかない。
反対の声がやかましかった東京オリンピックも、
困難を越えて実施してみれば、
「コロナ禍で開催できたのは、日本だったからだ」と
評価が高まったではないか。

日本で国葬に反対の声が多いと聞き、
外国の首脳たちはどう思うだろうか。
「えっ、安倍さんは、日本国内ではそんなに評価が低いのか」
と驚くだろう。
しかし、すぐに次の疑問もわくだろう。
「だったら、なぜ、あんな長期政権を維持できたんだ?」

「どんな預言者でも、故郷では歓迎されないものです」
とは、新約聖書の中のイエスの言葉だ。
イエスはユダヤでは反逆者と呼ばれ、処刑されたが、
その遺志は、国境を越えて世界宗教になった。

日本には、根強い「安倍嫌い」がいる。
その背景には、もっと根が深い「反日」がある。
彼らは、安倍さんが国際的評価が高くなることを快く思っていない。
国葬反対の声を挙げ、
安倍さんを貶めたいという、
深い情念が感じられる。

ネットに書かれた様々なコメントの中で、
最も端的に表現されたものを、次に挙げる。

世論は実際のところはわかりませんが、
メディアの多くは国葬に反対していますね。
それらメディアの記事を書いている人が、
単に安倍さんのことが生前から嫌いなだけだったように思えます。
あまりにも悪く書くものだから、
読んだ人が安倍さんに対して悪い印象をもってしまった感も否めません。
大体、国葬に賛成か反対かなんてアンケートは、
本来は取る必要はないはずです。
反対派が多かろうが、やると決まっている訳ですから。
それを、バイアスのかかったアンケートをとって、
反対が多くなるように仕向け、
印象を悪くしようとしているメディアの方が看過できません。
東京五輪のときも同様でしたが、
メディアの捻じ曲げ方は異常だと思いますね。

問題は、国葬が政争の具にされていることだ。
野党はそれを道具に政府を追い詰めようとしている。
そこには、哀悼の念死者に対する敬意もない。

平井さんの言うとおり、
もう本当に、
静かに安倍さんを送り出しませんか。