「それまで積み上げてきたものをかなぐり捨てて、吉井クン大丈夫かと思っちゃったもんね」
とは、スピッツのWebFCオンラインラジオで先日の“ロックロックこんにちはVer12”
について草野クンたちが語った内容の一部です。
笑えました。
それにしても〈安静〉はつまらないですわ(汗)
でも、TVで観た映画【21g】はとっても面白かったです。
『人の命を奪ってしまった者』『遺された者』『遺された者の悲しみの上に生きている者』
その3人と家族の重い重い話しです。
登場人物の誰に自分を置き換えても、背負ったものの重さでペシャンコになりそうです。
主役3人の演技が凄すぎます。
ベニチオ・デル・トロもナオミ・ワッツもショーン・ペンも演技していると思えなかったです。
それぞれが、ジャック、クリスティーナ、ポール自身としか見えませんでした。
特にデル・トロ。この人の演技で唸らなかったことはないですが、この映画はまた
尋常じゃないほど唸らせてもらいました。
3人以外の、奥さん、父親、妹、友人が出ている場面も決して見劣りがしません。
3人の力量と差が出ないよう慎重に選ばれた人達だって気がしました。
ドキュメンタリーを撮影しているかのようなカメラワークと、どの人物にも
特別に感情移入することのない脚本がその演技とは思えない演技をよりリアリティ
溢れるものにしています。
時系列がバラバラの場面が少しずつひとつに繋がっていく構成も、ちょっと神経衰弱的な
緊張感があって面白かったです。
【メメント】がダメな人には辛いかもですが。
21グラムというのは、人が死ぬ前と死んだ後の体重の差なんだそうです。
物理的な命の重さということでしょうか。
たった21グラム、でもその計り知れない21グラムのために人生は続いていくんですね。
重いけれど、嫌な重さの映画じゃないです。