Addicted To Who Or What?

引っ越しました~
by lotusruby

TOKYO FILMeX ② 「文雀」

2008-12-03 23:59:27 | Cinema な時間


「文雀」

原題: 文雀 (香港 2008年)
監督: ジョニー・トー
出演: サイモン・ ヤム、ケリー・リン、ラム・カートン、ロー・ホイパン、 ラム・シュー

 
link to FILMeX


こちらの作品も、今年のベルリン国際映画祭で上映された。

ジョニー・トー監督 「エグザイル/絆(原題:Exiled 放・逐)」 は、昨年の FILMeX で見逃したけど、今年の作品は見逃すまいと気合いを入れて見に行った(笑)。「エグザイル/絆」 は今週末から公開。

結論から先に言うと、「文雀」 はとても面白かった。こういう作風は好き テンポはいいし、ストーリーは明快だけど骨太で、小難しいことは一切なくて、クスリと笑えて、人間味がたっぷり。それに、とてもスタイリッシュな描き方。俳優陣もみんなキレ味がいい。

この作品、製作に 4 年もかかったらしい。歴史スペクタルでもないのに、なぜにそんなに長期間かかったのだろう(笑)。俳優さん達は 4 年間も同じ体型、髪型、顔を保つのが大変だろうし、数年前にどう演じていたかなんて感覚を忘れてしまいそうじゃない?

スリの 4 人組が 1 人の美女を巡って、その美女を囲う親玉と対決するというストーリー(←かなり単純)。

そもそもスリは犯罪者なのだから、社会的には本来擁護するべき対象ではないはずで、確かに彼らを見る目は甘いかもしれない。でも、彼らには彼らなりに守るべきものやこだわりがあるわけで、その辺りは笑い飛ばせないとつまらない。

私は 10 年以上も前に、ニューヨークで 「プロ」 のスリにお財布をスラレたことがある
ので、それ以来、日々、スリには異常な警戒心を払って、目の敵にしている(笑)。スラれた瞬間って、ふわっとバッグが軽くなるの~(笑)。あっ、と思った瞬間にはすでに時遅しだったけどね。

そんな悔しい出来事をつらつらと思い出しながら、スリのオッサン達の義侠心とやらも、シニカルな目で見つめつつ、やっぱり笑い飛ばしてしまった。

「文雀」 のロケ地リスト ( link to) を見つけた。次に香港に行くことがあったら、
訪れてみたい場所。撮影場所は、何気ない街の一角なのだけど、とても印象的な風景が多い。