Addicted To Who Or What?

引っ越しました~
by lotusruby

DVD鑑賞 『復讐者に憐れみを』

2006-09-15 23:37:56 | K-Movie Notes


(Image source: nkino)
言わずと知れたパク・チャヌク監督の復讐三部作の第一弾(2002年)。
これは以前に見たのだけど、昨日の続きで、そういえば、これにペ・ドゥナssi も出ていたのに、あまりよく覚えていないなぁと思って、もう一度。

ああ、久しぶりに見た。何をって・・・「血」
最近、コメディ路線あるいは超マイナー路線を走っていたので、「血」にお目にかからなかった。復讐トリロジーには欠かせない「血」。『親切なクムジャさん』では、血のプールのようなシーンがあるためか、この作品で流される血に驚くこともなくなった。復讐トリロジーの場合は、残酷さがもう様式化してしまった感があり、復讐トリロジー以上の残酷シーンは、もうないような気がするし、たとえ創り出しても、さすがに観客に受け入れてもらえないのではないだろうか。個人的にも、トリロジーで精一杯・・・

最初見た時は、シン・ハギュンssi のグリーンな髪の毛ばかりが気になったのだけど、「色彩」は、チャヌク作品では重要だったことを思い出した。迫力のある演技で、シン・ハギュンssi は完全にソン・ガンホssi を喰っていたような。このシナリオがあまりに残虐なので、出演依頼を何度も断った挙句に出演したとか。

憐れみはどうしても、シン・ハギュンssi 演じるリュに向けられてしまうのに、タイトルは「復讐者に憐れみを」だから、ソン・ガンホssi 演じる娘を失ったトンジンに向けられるのか? リュの復讐、トンジンの復讐、ペ・ドゥナssi演じるヨンミの死が引き金になる復讐。原題『복수는 나의 것(復讐は我のもの)』が示すとおり、一体復讐は、誰のものなのだろうか。復讐の連鎖が虚しく感じられる。

でもって、ペ・ドゥナssi。彼女も、何かをバッサリそぎ落としたような、脱皮したような軽やかさがとてもいい。文字通り脱いでたけど。体制に対して「怒り」を持つ女性ヨンミ。そんな重苦しさを感じさせないところが彼女の魅力なのか

あの河原の脳性麻痺の青年役がリュ・スンボムssi だったって、今日はじめて気づいた・・・