Addicted To Who Or What?

引っ越しました~
by lotusruby

9・11 と 『トゥルーへの手紙』

2006-09-11 23:43:17 | Cinema な時間


あの惨劇からもう5年経った。あの日、NHKの夜10時のニュースで、2機目が突っ込む映像をリアルタイムで見て、体中が震えた

ニューヨーク、マンハッタンは、想い出の地。90年代前半に4年間住んだ街。あのWorld Trade Center Bldg. (WTC)
のあった所が、今はグラウンド・ゼロと呼ばれていることが、なんだかいまだに信じられない。 あの街に思い入れがなくても、あの惨劇の映像を見るだけで、体が震えた人も多いだろう。私の中のNYは、WTCがそびえ立つ風景しかない。

家族、友人、愛する人が犠牲になった人たちの痛みを思うと、とても他人事とは思えなかった。かつて自分の家族もあのビルで働いていたし、時が違えば、自分の家族にも起こりえたことなのだと思うから 

あのグラウンド・ゼロの上に、またビルを建てる予定だとか・・・再建はアメリカの意地ように思える。もちろん賛否両論あるようだけど。あの地に、どれだけの人の涙、思い、魂が詰まっているかと思うと、再度ビルを建てようとする発想は、私にはとうてい理解できない。

 映画『トゥルーへの手紙』は、写真家の Bruce Weber が、9・11をきっかけに製作したドキュメンタリー映画。愛犬のゴールデンリトリバー「トゥルー」宛てに手紙を書くという形式で、世界平和を訴えている。映画は、監督の愛犬たちや動物と人間が心を通わす穏やかな「日常」と、世界中で起こっている戦争や紛争の「非日常」が、対比されて交互に映し出される。

ゴールデンリトリバーたちに囲まれて海辺の家で暮らし、海で犬たちと戯れる日常。なんて素敵なのだろう。そんな贅沢な日常は望むべくもないけど、世界のどこかで人と人を殺しあう「非日常」が日常化していることを考えると、自分の「日常」もかけがえのないものだということがわかってくる。

ゴールデンリトリバー大好き。うちで飼っていたのもこの種類。飼い主は自分の飼っている犬が無条件にかわいいものだが、ゴールデンは本当に性格が穏やかで、無駄吠えなぞ一切しない。「アレ取ってきて」と頼むと、すっとんで取ってきてくれるし、夜中に見回りだってしてくれる。私が体調を崩して寝ていると、心配しに見に来てくれたり、泣いていると慰めにきてくれたりする。ゴロンとお腹を出して、「お腹をなでて!」と、かわいい手で私のことをつついたり、遊んで欲しいときにロープを持ってきたりしても、必要以上に人間に何かを要求したりしない。人間に従順な犬という以上に、人間と寄り添って生きる犬なのだ。

象の頭の上にちゃっかり座っているゴールデンリトリバーの↑写真はお気に入りだ