東儀秀樹さんのファンなのです。。。
(私ってミーハー?)
彼の稀有な音楽センスだけでなく、
枠にとらわれない、制限のない生き方がとってもステキ・・・
もう、半年以上も前のことになりますが、
都内の某カルチャーセンターで、東儀さんの雅楽講座があった。
雅楽と雅楽にまつわる話など
幅広い知識を、たのしいトークで披露してくれ、
最後には笙や篳篥の生演奏までついていた、お得な講義だった。
その講義のなかで印象的だったこと。
雅楽はその昔中国から伝わった音楽様式だが
その当時は貴族など、ごくごくわずかな上流階級しか触れる機会はない。
天皇も雅楽の演奏に加わることも珍しいことではなかった。
(いまふうの言葉で言えばセッションですかな。)
「さて、天皇はそういうときにどういう楽器を奏でるか?」
という質問が東儀さんから出た。
う~ん、まるで雲の切れ間から光が差し込むような音色の「笙」かな~と、
思いをめぐらしていると。
「お琴や琵琶などの弦楽器だったのです。」 というのが答え。
なぜか?
つまり、竜笛、篳篥、笙など、
口で吹いて空気を送り込んで音を鳴らす楽器は
人間の息が吹いている間は音が出るが
やめると音は当然出ない。
しかし、琴や琵琶などの弦楽器は
弦をはじいて音を鳴らしたあとも
弾き手の指が弦から離れたあとも
ずっと響きが空中にたゆたっている。
弦楽器は人間の制御・意図を超えた音色を発する。
だから、天皇をはじめとする高貴な身分人は
弦楽器を弾いていたというのだ。
なるほど・・・
ライアーも弦から解き放たれた音は
指が弦から離れてもまだしばらくの間
空中をゆらゆらとたゆたっている。
ふむふむ高貴な楽器であったか・・・