問題となっている厚生労働省の新型コロナの「目安」の変更です。
変更前は次のように書かれていました(関連部分のみ)。
タイトル「新型コロナウイルス感染症についての相談・受診の目安」
2.帰国者・接触者相談センターに御相談いただく目安
○以下のいずれかに該当する方は、帰国者・接触者相談センターに御相談ください。
・風邪の症状や37.5度以上の発熱が4日以上続く方
(解熱剤を飲み続けなければならない方も同様です。)
・強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある方
変更後は次のとおりです(同断)。
タイトル「新型コロナウイルス感染症についての相談・受診の目安」
2.帰国者・接触者相談センター等に御相談いただく目安
○少なくとも以下のいずれかに該当する場合には、すぐに御相談ください。(これらに該当しない場合の相談も可能です。)
☆息苦しさ(呼吸困難)、強いだるさ(倦怠感)、高熱等の強い症状のいずれかがある場合
☆(中略・高齢者、基礎疾患等がある人向けの記述)
☆上記以外の方で発熱や咳など比較的軽い風邪の症状が続く場合
(症状が4日以上続く場合は必ずご相談ください。症状には個人差がありますので、強い症状と思う場合にはすぐに相談してください。解熱剤などを飲み続けなければならない方も同様です。)
焦点は「37.5度以上の発熱が4日以上続く方」の削除についてです。厚労省は、「もともと相談・受診の目安に過ぎなかったが、『4日』が条件と誤解されているようなので、削除した」と言います。そして、それに対する批判が巻き起こっています。「今さら目安に過ぎなかったなんて、嘘を言うな!」と。
しかし、冷静に上記引用を見て下さい。元から「37.5度以上の発熱が4日以上」か(or)「強い倦怠感、呼吸困難がある」の、「いずれか」が目安です。くどいようですが、「いずれか(or)」ですよ。確かにネットや一部メディアでは「4日ルール」などと呼ばれ、「発熱が4日続かないと受診してはいけない(受け付けてくれない)」と言われることがありました。だけど、明らかに誤解ですよね?もう一度、変更前の記述を読んでみてください。信じられなければ、原データ(厚労省HPにあります)に当たってみてください。
「分かりにくかった、わざと誤解させるような言い方をした」という批判もあるかも知れません。しかし、本当にそうですか?少なくとも私自身は「いずれか」と理解していました。テレビニュースでも繰り返し、「37.5度以上の発熱が4日以上続く方、強い倦怠感などのある方は、帰国者・接触者相談センターに相談してください」と報道していませんでしたか?「4日ルール」などと言う人のことは「バカな人だなぁ」と、これまでもそう思って来ました。
そもそも厚労省の文書のタイトルも、項のタイトルも「相談・受診の目安」です。これが「目安」以外の何だというのでしょうか?それがなぜ、「目安に過ぎなかった」が批判の対象になるのか、理解できません。
ここに来て国会では、「PCR検査の目安と聞いていたのに、いつの間にか相談・受診の目安とすり替えている。おかしいではないか!」と少し目先を変えて、野党のバ〇議員が騒いでいました。厚労省の上記引用文書に、変更前も変更後も、PCRなんて一言も書いてありません。どう読んだら、聞いたら、そういう誤解が生まれるのでしょう。これこそ「後付け」の言いがかりとしか思えません。
冷静に聞けば、読めば、誰でも最初から理解できたはず。勝手に誤解しておいて、誤解が判明したら「嘘つき」呼ばわりして逆ギレするなんて・・・もう少し冷静になるべきではありませんか?