インスパイア

自然を通して心をみつめる。言葉をとおして人生を見つめる。

人間の滝登り

2013-06-24 15:53:03 | Weblog
鯉の滝登りとか、鮭が滝を登る話はよく聞く。
人間はなぜ滝を登りたがるのだろうか?
那智の滝に上る不敬者もいたが、滝を前にうずうずしちゃうのかな。関心ない人は理解できないだろうね。滝なんか登らなくてもいいでしょ。そういわれらばそうだけど、なんか本能なんだろうね。

沢登りでも初級のうちは滑とかで喜んでいて滝が出てくると当たり前のように巻いてしまう。

しかし初級から中級にレベルアップをめざし、今回は滝に真っ向勝負した。
場所は奥秩父の小常木沢。

朝5時半から遡行開始した。どんよりした天気で日も差さず沢は薄暗く、水もまだ冷たい。
今回は沢用スパッツとソックスをはき、保護と保温がアップしている。

核心部まではたんたんと登り、1時間ほどでまず12M滝に遭遇。
一見、ここをほんとに登れるのか、クライミング教室でも10Mくらいしか登れなかったのに、、、
左壁にそってリードするMさんをビレイする。リードのビレイは少し前に教室で習ったばかり。すつと登って、セコンドで登りながらギアを回収する。ロープが細いのがちょっと不安。
思ったより簡単に滝上に出る。登りあがったときはうれしさで顔がほろこぶ。

置草履の悪場と呼ばれる核心部は10M前後の滝が連続し、ほとんどを直登する。
残置のハーケンやスリングが所々あり、カムも使いながら登る。カムは初めて(回収だけだけど)。

無我夢中で時間がたち、10時近くなっての二段の滝では、腕の力が抜けてくる。
途中で登りきれず、このまま力尽きたらどうなんのかな、とふと思う。最後はどうにも体をささえきれずMさんに引っ張り上げてもらう。(ロープよ、切れないで)

核心部を過ぎたところで体力を使い果たし、岩岳沢から登山道を戻ることにする。
きびしいザレ場を登って尾根に出るが登山道がどっちか、迷う。地図読みとルートファインディングの必要性を感じる。
迷った時は登れの原則通り、少し登ったところで反対斜面の登山道にでる。

梅雨の晴れ間の一日、新たな世界が目の前に開かれた。

高ければ高い滝の方が 登ったとき気持ちいいもんな
まだ限界だねって認めちゃいないさ。