インスパイア

自然を通して心をみつめる。言葉をとおして人生を見つめる。

冬の世界

2013-05-01 11:59:25 | Weblog
連休の前半は自分のテーマ、後半は家族とかもろもろとしている。

今年のテーマは春の北アルプスとし、一泊できる適当なコースを検討、上高地から蝶ヶ岳へ行くことにした。

春の北アルプスはなんと15年ぶり、立山以来となる。当時は山を始めたばかりで何もわからず、装備もろくなものでなかった。街用のダウンジャケットと防寒ズボンに軽アイゼン。もちろんピッケルは無い。かろうじてコンパスを持って行ったのが命綱で、ホワイトアウトの中でも方向を間違えず助かった。今思うと冷や汗もの、ぞっとする。

今は装備も雪山らしくそろえたし、何度か経験も積んでいる。

上高地に入ったら何と雪。 雪崩注意で横尾の先(涸沢方面)は入山禁止! ここまで来て入山禁止と言われてもどうすればいいの、って感じ。でも蝶ヶ岳方面は大丈夫。徳沢から尾根の登山道を登るとトレースはばっちり、人も結構登っている。

今回、冬用登山靴は足に合わないのでやめて通常のにしたが、高度を増すにつれて指先が冷える。立ち止まって休憩する余裕もなかなかない。斜面も急がところが続く。すべて雪に埋もれて途中の長塀山もわからない。
先を歩いていたグループが先を躊躇している。間違ったトレースに入ったようだ。しっかりしたトレースのようで結構間違ったりするんだ。たまたま人がいたからいいけど、単独だったらやばい。森林限界を越えようとするところで、先の人がもどりトレースが無くなっているという。なんで突然トレースが消えちゃうの? 雪山はいろんなことが起こる。

ヒュッテの宿泊客は40名くらいか。食事はおかずがやや寂しい。ふとんをかぶっても足先など寒い。春の山小屋でこれなら厳冬期のテントとか、ましてビバークとかは想像を絶する寒さか。ヒマラヤでどうやってビバークして生き残れるのか。

翌日は晴天が広がる。槍・穂高の大展望、す、すごすぎる。谷は雪深い。雪崩に襲われたらひとたまりもないことがわかる。
横尾から上ってくる人も多い。涸沢方面が入山禁止で、かわりに上ってくるようだ。

上高地に降りるとそこは春の世界。一日前とは大違いだった。