インスパイア

自然を通して心をみつめる。言葉をとおして人生を見つめる。

徐々に雪山

2012-05-01 15:07:05 | Weblog
4月中旬に一気にあたたかくなってきた。このままでは雪山未体験のまま雪が解けてしまう。

21日にやっとこさ赤岳にトライする。早朝待ち合わせでMさんのくるまで美濃戸へ向かう。

6時前にスタート、ほとんど春で上着もいらない。雪は凍結しており途中から12本爪アイゼンを装着、しかし歩くうちに横にずれてしまう。長さがあってなかったようだ。段取りも結構難しい。

行者小屋からはハーネスを装着、文三郎尾根を登る。
樹林帯を超えると急斜面になる。ピッケルで滑落防止のイメージをしながら一歩一歩進む。頂上直下は呼吸が困難で足が重くなる。歳のせいか。空気が薄い。酸素摂取能力の衰え。

山頂でちょうどガスってきた。風が無いのがよかった。レベル的にはこの時期の赤岳が適当なようだ。もうちょっと早いと寒さも厳しいし、難しいかもしれない。

下りの地蔵尾根も急斜面で、後ろ向けでアイゼンの前爪でキックしながら慎重に降りる。ところどころザイルで確保してもらう。
なんとか無事に降りる。これで一応雪山制覇かな。

連休の前半は単独で雪山チャレンジだ。簡単なところで尾瀬に行く。鳩待峠から入り大清水に降りる。

早朝には鳩待峠は人がぞろぞろ来ている。半分くらいは山スキー、ボードのようだ。シールを付けてスキーを登るのは初めて見るが、なかなか楽しそうだ。
スノーシュー装着して上る。斜面は穏やかで上りやすい。それにしても人が多い。

山頂で休憩後、山の鼻方面で下山するが人がほんとに少ない。あれだけの人(スキーヤー)は鳩待方面へ降りるようだ。
下りは一転、急斜面で、スノーシューでも降りにくい。ところどころ踏み抜き、後で気づくと一方のストックの先が取れている。雪にはまり引き抜くときにとれたようだ。とほほ。

湿原は一面の雪で、雪解け水を集めて川が流れている。
雪原を歩くのも思ったより重労働だ。コースタイムより時間がかかり桧枝岐小屋に到着する。泊客は40人くらいか。

翌日は燧岳はやめて尾瀬沼経由で大清水へ下ることにする。そもそもトレース自体がはっきりしない。燧岳は全然無理だ。
トレースも踏み固められたところはいいが、緩いところはスノーシューでも苦しい。

沼平は誰もいない。水面は凍り付いて上を歩けるようだ。南岸のコースをとるが、トレースは湖畔ぞいに足跡があるだけ。どこから沼なのか、陸なのかわからない。岸沿いに雪と氷が解けだしてぎりぎりのところを歩く。樹林帯の斜面は登れないし歩けない。スノーシューならどこでもすいすい歩けるものだと錯覚していた。

人もいないし、氷水に落ちたら一巻の終わりだな。緊張しながら進む。

三平下まで誰にも合わない。反対岸では氷上をスキーですすむ人が見える。静かだ。鳥が時々さえずる音、そしてザクッザクッというスノーシューの音。

大清水から一人でバスに乗る。ここの水芭蕉も時期はまだだった。
ひとりで静かな時間を過ごすことができた。