個人的にうれしいニュース。母校の甲子園出場が決まった。なんと31年ぶり、2回目。
春夏通じて過去1回だけだった。
前回は卒業後2年目だったはずだけど、なぜか詳しく覚えていないし、テレビも見ていなかった。忙しかったのかな。何故だろう。
当時のことがスポーツノンフィクションで書かれていたのを、今回の出場決定を機会に知った。スポーツライターの山際淳司が書いた「スローカーブをもう一球」という本だ。
いろんな物語が書かれている。有名なのは「江夏の21救」。日本シリーズ最終戦の9回裏ノーアウト満塁のピンチを切り抜けた物語だ。
母校の話が、本の題名にもなった「スローカーブ」。主にピッチャーのことと監督のことが書かれている。
本格化の速球でもない、多彩な変化球もない、高速スライダーでも落差の大きいフォークでもない、この投手の持ち味はスローカーブ。草野球ではしょんべんカーブなどとも揶揄されるが、相手の打ち気をそらすとか、タイミングをずらすのが狙いだ。投げられた側からすると「馬鹿にしやがって」と腹立つような、心理的効果も見込める。ただリスクは大きい。ただのスローボールになってしまったら相手は打ち頃だ。
真っ向勝負をいどむタイプではない。ピンチになったら逃げればいいんです、という。練習はいかに楽をするかを考えた。甲子園を目指す熱血野球少年ではない。
監督についてはもっと面白いかもしれない。なにしろ監督になってわずか3か月での秋季大会で勝ち進んで甲子園出場を決めたのだ。
前監督はOBで他の仕事を持ちながらだったから続けることができず、校内の教員からということになった。少しでも経験があるということでI先生が就任した。ほんとに少しで、中学時代に3カ月だけ。もともと柔道部だが、柔道部、野球部とも人員が足らず、合併して野球をやっただけ。技術指導などもちろんできない、試合での的確な戦略も立てられない。
自分も高校時代に習ったことがあるが、世界史の教師だ。演劇部の顧問をしていたが、主人公を演じるタイプではない。セリフが2こと3ことの脇役タイプだ。野球部を引っ張るタイプでもない。
ベンチではあまり動かないようにして掛ける言葉も必要最小限。練習でやってきたことを出せばよいという普段着野球を徹底する。
野球というか、人生ってわからないものだなと思う。不可思議というか、不条理というか。甲子園目指して選手、監督を集めてカネをつぎ込んで猛練習しても出られないこともあり、なんかわからないが勝っちゃったということが起きる。人生とか世界は、なんかわからないことを含んで回っていくものだ。肩の力を抜いてみてもいいのかもしれない。
ちなみにこのときは初戦で大敗している。甲子園での勝利はまだ無い。今回は1回くらいは勝手もらいたいと思っている。
春夏通じて過去1回だけだった。
前回は卒業後2年目だったはずだけど、なぜか詳しく覚えていないし、テレビも見ていなかった。忙しかったのかな。何故だろう。
当時のことがスポーツノンフィクションで書かれていたのを、今回の出場決定を機会に知った。スポーツライターの山際淳司が書いた「スローカーブをもう一球」という本だ。
いろんな物語が書かれている。有名なのは「江夏の21救」。日本シリーズ最終戦の9回裏ノーアウト満塁のピンチを切り抜けた物語だ。
母校の話が、本の題名にもなった「スローカーブ」。主にピッチャーのことと監督のことが書かれている。
本格化の速球でもない、多彩な変化球もない、高速スライダーでも落差の大きいフォークでもない、この投手の持ち味はスローカーブ。草野球ではしょんべんカーブなどとも揶揄されるが、相手の打ち気をそらすとか、タイミングをずらすのが狙いだ。投げられた側からすると「馬鹿にしやがって」と腹立つような、心理的効果も見込める。ただリスクは大きい。ただのスローボールになってしまったら相手は打ち頃だ。
真っ向勝負をいどむタイプではない。ピンチになったら逃げればいいんです、という。練習はいかに楽をするかを考えた。甲子園を目指す熱血野球少年ではない。
監督についてはもっと面白いかもしれない。なにしろ監督になってわずか3か月での秋季大会で勝ち進んで甲子園出場を決めたのだ。
前監督はOBで他の仕事を持ちながらだったから続けることができず、校内の教員からということになった。少しでも経験があるということでI先生が就任した。ほんとに少しで、中学時代に3カ月だけ。もともと柔道部だが、柔道部、野球部とも人員が足らず、合併して野球をやっただけ。技術指導などもちろんできない、試合での的確な戦略も立てられない。
自分も高校時代に習ったことがあるが、世界史の教師だ。演劇部の顧問をしていたが、主人公を演じるタイプではない。セリフが2こと3ことの脇役タイプだ。野球部を引っ張るタイプでもない。
ベンチではあまり動かないようにして掛ける言葉も必要最小限。練習でやってきたことを出せばよいという普段着野球を徹底する。
野球というか、人生ってわからないものだなと思う。不可思議というか、不条理というか。甲子園目指して選手、監督を集めてカネをつぎ込んで猛練習しても出られないこともあり、なんかわからないが勝っちゃったということが起きる。人生とか世界は、なんかわからないことを含んで回っていくものだ。肩の力を抜いてみてもいいのかもしれない。
ちなみにこのときは初戦で大敗している。甲子園での勝利はまだ無い。今回は1回くらいは勝手もらいたいと思っている。