頭としっぽはくれてやれ
ご多聞に漏れず、私のポートフォリオは真っ赤です。が、別に損切りするつもりもないし、むしろ金があるならば買い増したいと言う気持ちの方が強いです。ファンダメンタルも着々と改善していますし、仮に悪化したとしても投資先の企業は資本が厚いので死ぬほどひどい増資や倒産はないでしょう。もしあるとすれば、その前に(業種によりますが)大多数の企業が潰れる事になるので、経済が本当に破綻するレベルだと思います。そんなレベルじゃ投資の如何に関わらず、もう駄目ですね。でもま、五体満足なので最低限の生活はやっていけると思います。
で、こんな格言があるのを思い出しました。『頭としっぽはくれてやれ』です。
投資において株価がどん底の時に買う必要はありません。勿論、それが出来れば一番いいのですが、それは難しい。むしろ自分の満足のいくレベルのリターンがその投資から得られるかどうかが問題ではないかと思うのです。その意味で、私が求めるリターン(年率10%以上希望、年率15%以上なら尚可)は底らへんであれば、十分達成できる目標値であり、逆に底でなければ正直無理だと言う反証を得るにいたったのであります。
今の景気サイクルの底を実体験として経験出来るのは本当に貴重です。「ここが底なのか」という実感を身につけるには良い環境だと思います。もしかしたら2番底もあるかもしれませんが、まぁその時はその時、改めて実感するまでです。大事な事は、景気サイクルの中で一体どの程度の水準が底と言えるものなのか、を知る事だと思います。PER5倍以下なんてこの世に存在する訳が無いと思ってましたが、これがあるんですね、意外と。今では当たり前ですが、数年前には予想もしていませんでした。確かに書籍等(なんちゃらマスターズ列伝とか)でPER5倍以下の銘柄がどうのこう文面を見ましたが、そんなものは恐竜と同じでとっくに絶滅したものだとばかり…話が重複してますが、まぁ、そんなところです。私にとっての底はPER5倍以下の銘柄が沸々と沸いた時です。それも、好景気の利益ベースではなく、実質利益ベースで、です。好景気の利益ベースで言えばもっとウじゃっと沸いた時ですね。3700銘柄中、好景気時の営業利益ベースで言えばおそらく10社に一社はこれに該当するんじゃないですかね?据え恐ろしい事ですね、時価総額が税引前営業利益の2年半分だなんて。。
今の水準を知ってしまうと、好景気になってから株を買おうと言う気には到底なれません。そしてそれが正しいのでしょう。特に要求資本コストが相当高い投資家にとってはなおさらです。今のような漁場がある特定の期間にしか発生しない事を身をもって知らせる必要があると思います。私は好景気になったら冬眠します。もしくは景気が悪化している外国の株に投資したいですね。