kyon's日誌

つれづれに・・・

獣の奏者 外伝

2014年04月17日 | 日記
読み終えたのは3年前の秋だったな~。
で、昨日は読みたくてついつい半日読みふけった。
頭の中・・・思い出して思い出して・・・ストーリーをず~っと追い続けている(^^ゞ

「獣の奏者 外伝」上橋菜穂子・著。
文庫で見つけたから嬉し~のさ(笑)
「獣の奏者」の4作を読んだ時はもう、面白くて面白くて、読みたくて次を読みたくて、そして感動だった。
児童文学の分野に入れられているから、まぁ、乱読雑読の自分なれば、たまにはいいかなぁ~ぐらいの気分で読みはじめたのだが、これがねぇ~・・・もう誰がこれを児童用としてるんだい?っつうくらいに読み応えあるん。
物語は4作で完結してる。
けれど、この外伝を読んで、またあのストーリーが蘇る。
エリンはあの後どうなったんだろ?
聖獣を操る彼女を取り巻く人々は?
どんな人生や巡り会いがあったのかと気になる。
想像の翼はどこまでも・・・それが読み手の楽しみであるのだが、この「外伝」で腑に落ちる。
読んだからもう、自分の中で完結してしまった・・・という感が無い。まだ膨らむ。

上橋氏の作品の虜になって、”守人”シリーズも読んだ。
物語だから、実在ではない・・・のに、氏の作品には丁寧な生活のリアル感がある。
物語の中で暮らす人々の素の呼吸が感じられる。共に生きてしまう。

しかしなぁ・・・どんな育ち方をすれば、学び方をすればあんな物語が書けるのだろう。
想像の翼の大きなこと・・・素晴らしい。

「獣の奏者」はアニメにもなっているらしいが・・・やはり文字の間から漂う世界観は違う。
寧ろ最高の映像になる気がする。
「外伝」はもはや、児童書なんて呼べない。大人が読んだ方が寧ろいい気がする。
少しは人生を分かったような気になっている今の自分・・・
そんな近しい気分で、既に若い人生を忘れてしまったややくたびれ気味の、けれど共に生きてきた遠方の友人のような気分で読める。

こんな物語を書ける作家が居るのは凄いなぁと思う。
児童文学のジャンルだというその理由があるのだとすれば、
極めて個人的な意見だが、
心理描写が・・・人としての純粋で正しき魂に添っていく選択、心使い・・・
それが大人のぃやらし~打算を寄せ付けない何か、動かしがたい強い思い、希望・・・成長・・
物語るDNAの中にそれらが組み込まれている・・・そんな感じがあるからなのかな~と(^^ゞ
コメント (2)
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