二条河原の楽書

京都サンガF.C.を中心にJリーグを楽な感じで綴るサッカー忘備録(予定)

2014 J2第36節 京都vs熊本

2014-10-11 | 蹴球

京都サンガF.C.△0-0△ロアッソ熊本

■安定感。ただし…
 まず最初にこの日の熊本についてしたためておくと、全般的に守備的であまり前に出てこず、かといって厳しい寄せがある訳でもなく、カウンターが鋭い訳でなく、数少ないチャンスもミスでフイにしてしまうような、そんな相手だった。対する京都は前節から布陣を少し変えて田森大己とルーキー磐瀬剛のダブルボランチ。中盤の底+センターバックのところは相手の猛攻に晒された訳でもないので、当然ながら安定感があった。そして攻めまでどっしり安定。リスクを冒しながらオーバーラップすることもなく、安全圏からボールを配球していく程度。まさに現状にあぐらをかいているようでございました。あぐらをかくと安定するんですよ。どっしりと。低い次元で固まってしまって、ハーフタイムに吹き荒ぶ風の寒かったこと、寒かったこと。

■磐瀬GO
 プロ2試合目の磐瀬はよく走った。走行距離をはじき出せば結構な量を走ってるのではなかろうか。ただ、本当に無駄な無駄走りになっている気がしないでもない。「動けば雷電の如く発すれば風雨の如し」という伊藤博文が高杉晋作を評した言葉がある。ただ走り回るのも尊いことだけれども、動いた時に電流が走るようなそんな動きというのは、局面を一気に変える力がある。例えば工藤浩平が動けば、何か起こりそうな気がする(まぁ、この試合の場合はそれに頼りすぎてダメだったのだけれども)。磐瀬は走りの質を磨いて、走りだけでチームを支えるような選手に成長してもらいたいもの。シビアな状況判断が求められる中でのボール扱いも含め、実戦で経験を積んでいくのみ。GO!!!

■ドウしたかった?
 この試合、特筆することもあまりないのだけれど、右サイドにいたドウグラスは終始競り勝っていた。GK杉本大地からのキックを直接落とすようなプレーも何度かあった。がしかし、周囲に味方がいない。見たところ布陣として選手間の距離が遠すぎた。それなのにドウグラスの頭を目がけて蹴る。一体ドウしたかったものか。何となくやろうとすることがチグハグで、それはドウグラスのところだけじゃなくて、ピッチの至る所で人が連携せぬままボールだけが動くシーンが目に付く。チャンスもあったけれども、こっちから外してしまう。枠内にしっかりシュートが飛んでGK畑実を慌てさせた覚えがない。熊本はさぞ守りやすかったであろう、さほど調子が良くなくても相手がこんな調子だったのだから。

 思えば京都が代行監督で臨んだ19節熊本戦は、相手のミスを逃さないしたたかさ、疾走する若い力、そして強烈な攻撃力を見せつけたんだった。そこから監督変えてみて16試合もやってこの程度のサッカー。残り試合で突然変異して強豪に大変身しちゃうなんて安い展開は、、、書いてくれ…ないでしょうね。サッカーの神様は。


〈京右衛門的採点〉
杉本 6.0 …ピンチも少なかったが、守備範囲が広く、鋭い飛び出しで未然に防ぐ。安定感あり。
石櫃 5.0 …トラップミスなど細かいミスが散見。後半になって何度かクロス上げたが。
酒井 5.5 …前で奪うバキの後ろをしっかりカバー。フィードなど雑な部分は雑だったが。
バヤリッツァ 6.0 …放り込みはほぼ跳ね返し、前でもよく奪う。壁として立ちはだかった。
福村 4.5 …序盤のピンチを救う守備は◎。ただしミスパスを連発し前への積極性も欠く。
田森 5.5 …ルーズボールをよく回収。中盤の底から組み立てるボールも配球したが。
磐瀬 5.5 …球際特攻隊としてよくボールに寄せた。ボールを持った時の判断は平凡。
ドウグラス 5.0 …空中戦では圧勝するも、周囲と噛み合わず。突破もしたが、単騎攻撃に。
工藤 5.0 …前目で孤立。下がると怖さが出なくなる。抜群の巧さは見せたが、決定的な仕事できず。
駒井 5.0 …勝負はしてもロストだらけでは意味なし。シュート連発もDFに当てすぎた。
大黒 4.5 …駒井の優しいパスを決められず。ほかにも決定機はあったが、決めきれず。
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山瀬 5.0 …SBに回った駒井と連携して左サイドをやや活性化も、大きく流れは変えられず。
三平 ――
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川勝監督 4.5 …攻撃のコンセプトが曖昧で、結局、工藤・大黒頼みに。バ将と大差なし。