二条河原の楽書

京都サンガF.C.を中心にJリーグを楽な感じで綴るサッカー忘備録(予定)

2011 J2第30節 京都vs水戸

2011-10-02 | 蹴球

京都サンガF.C.●0-2○水戸ホーリーホック

■脳がバラバラじゃないか
 見誤る。―人間の判断力・予測力なんてたかが知れたもので、「思っていたよりも、相手が速かった」とか「こんなに手数多くパンチ繰り出してくるとは…」など、よくある「見誤る」話。この日、京都は明らかに水戸を見誤っていた。とにかく水戸はボールへと寄せが速く、想定していた通りにボールを回させてくれない。そんな見誤った状況下でフィールドプレイヤー11人の脳がピピッと一括更新できるのなら何の苦労もないのである。けれど人間は一人一人違うことを考えるから、集団行動は難しい。相手を見誤ったときに、一人一人がいかに脳内を軌道修正できるかが大切なのだ。
 たぶん、何人かは気付いていたはずだ。ところが、それをチーム全体で共有させる術を持っていなかった。ある者は突っかけてては奪われ、ある者は寄せられてるのにショートパスをつなごうとし、ある者は前で守備しようとし、ある者は後ろ向きのカバーに走る…。最終ラインはギャップできてたし、ボールは前線で落ち着くことはなかった…。

■脳を統一しようとしたら、こうなった
 結果的に、この日の京都は相手を見誤ったままゲームを進め、「なんかおかしいな?」が「ああやられちゃった…」に移行していくという“拙いゲーム運び”の典型のようなゲームとなってしまった。
 それでも、ハーフタイムという絶好の脳内修正機会があるのだ。そこで大木監督が何を指示したのかと言うと…
 ●大木武監督(京都):
 ・イージーなミスが多すぎる。集中しよう。
 ・球際をもっと厳しくいくこと。
 ・残り45分。ここからだ! 自分たちで決めるんだ!

 …。
 その後、相手の出足が速いことに対して、球際を厳しく行こうとして当たりに行くものの、スルッとかわされてからクロス→ゴールを奪われるという形で2失点。前回書いた「アグレッシブな守備」が悪い方に転がるとこうなるって見本のように…。これは監督の指示が裏に出たとしか思えない。

 問題は攻撃でまったく自分たちの良さを出せず、(水戸の2人以上素早く寄せてくる守備に見事に消されて)、ろくなシュートチャンスすらなかったことかと思うのだが…。ショートパス主体のサッカーが封じられたら、「じゃあこっちの作戦で」と違うルートを運用できるように、柔軟な脳を持つようになってほしいものだ。


〈京右衛門的採点〉
水谷 5.5 …何度も危機を救うが、どうしようもなかった。
内野 5.0 …2失点目にブチ抜かれたのが致命的だが、それ以外はまあまあ。
森下 5.5 …序盤はラインにギャップを作りすぎ。徐々に小慣れてきたが。
酒井 4.5 …1vs1でほぼ完敗。1失点目は、どこでジャンプしてんの?
チョンウヨン 5.0 …雑。ミドルは武器だったが雑。いろいろ雑。
駒井 5.5 …後手後手に回って常に後ろ向きで守備。良さ出せず。
内藤 4.5 …流れが奪えないゲーム展開ではまったく役にたたず。
中山 5.5 …中盤でこぼれ球を追って右往左往。がんばってはいたけれど。
伊藤 4.5 …攻撃の流れを止め、判断も遅く、守備でも足かせに…。
宮吉 5.5 …悪くはないが、プレーに主体性がなく周囲次第で「不良」に。
久保 4.5 …水戸の献身守備に手も足も出ず。連戦でコンディション悪いでしょ?
---------
福村 5.5 …本来の左サイドで奮闘。チャンスは積極的に狙ってほしかった。
中村充 5.0 …キープは出来るが周囲と噛み合わず。コネて奪われるの連発。
ハウバートダン ――
---------
大木監督 4.5 …若手に固執して起用法とか戦術の幅が狭くなってない?