今日のお茶は、2019年単欉貢香。
昨年八月、ほぼ蒸し風呂状態の潮州を訪れた最終日に、出会った単欉。
三日間、単欉を立て続き試飲していました。ヘトヘトに疲れ果てていて、体力も味覚も、そろそろ限界に達した状態でした。
最後訪れるお茶屋さんで
「貢香を飲んだことありますか」と勧められ、頂くことにしました。
一口含んだだけで、同席した三人が思わず
「これ、おいしい!」と異口同音。
一番簡潔でストレートな言葉だけれども、みんな口揃って感嘆な声をあげるのが珍しい。
鼻から抜ける香りも、味のバランスも、ほかの単欉にないものでした。大半の単欉を覚えてきたはずの体に、まるで新鮮なエキスを与えられ、素直に反応した不思議な体感でした。きっと疲れた体をいたわったのか、元気を取り戻しました。
貢香(gong4 xiang1)の名付け親が、このお茶を最初潮州で「ゴンシャン」と名付けました。潮州語の「ゴン」とは、「高い、突き抜ける」という意味になるそうです。高い香りをもつこちらのお茶をアピールする狙いです。
それを標準語の普通話に書き直すとき、「ゴン」の発音に近い「貢gong4」を選び、貢香として表記するようになりました。
お茶を飲んで今の危機を乗り越えましょう。
IPS細胞の山中伸弥教授が先日TVインタビューの際、こう語りました。
コロナ危機が終わるごろ、気がつけば、社会が十年も先に進んだ、そうでありたい。
その言葉に、グッと力をもらいました。
危機がチャンス。
働き方、教育のあり方、医療の問題、抜本的に改善されますように。