技法と紋様ごとに分類された古道具の企画展に出かけました。
博古紋-宋徽宗の時代に、当時宋が所蔵した古代青銅器に基づいて『宣和博古图』が撰写されました。そこから伝統的な紋様のことを博古紋の名が付けられたそうです。
展示品に趣の溢れる博古紋を施された磁器以外、木製の家具にも博古紋を彫刻されています。
釉上彩-窯で焼成してから釉薬を施される技法。単色の紅釉と金字で描かれた文房具一式、保存状態もよく、当時文人の趣向が伺えます。
琺瑯(ホーロー)技法で作られた茶托。今回の展示会の目玉。
ほかに、子孫繁栄の願いが託されたザクロ紋様の琺瑯皿も印象に残りました。
剔紅(てきこう)-日本では堆朱(ついしゅ)と呼ばれる彫漆の技法。紅漆を重ね層を作り文様をレリーフ状にするのです。黒の漆を使われる場合、剔黑と呼ぶそうです。
螺鈿(らでん)-貝の内側にある発光の部分を加工して漆器に装飾する技法。作品に細やかに散りばめたピースが、美しい光と影のコントラストを創り出します。
鏨刻(ざんこく)-秋の菊、冬の梅などの図案による金属の装飾。
お宝を多く拝見できてすっかり目の保養になりました。