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森の空想ブログ

青葉ヤマメのアヒージョと洒落てみた【九州脊梁山地ヤマメ幻釣譚<25ー10>】

行く先々で、路肩決壊、回り道の標識に出会う。

九州脊梁山地の村と村を結ぶ道はどこかで連結され、通じてはいるのだが、迂回路はまたはるかな山道を辿ることになり、さらに深い山脈へと迷い込むような感覚になる。それでも、見慣れた沢に出会い、車を停めて崖の上から見下ろすと、渓谷は災害前の姿を取り戻し、再生過程にあることが確認できる。

今回は、沢には降り立たない決心で出かけてきた。一ヶ月ほど続いた「リウマチ性多発筋痛症」が治りきっていないのだ。そのことを承知のうえで、本命の谷は避けていつも初心者を案内する平坦な水辺を少しだけ歩いてみる。普段は軽々と越える岩場で、足や腰にギシギシと痛みが走り、尻餅をついたままた座り込んでしまったが、ひとたび竿を振ると、痛みは軽減し、300メートルほどの浅場を釣り上る老釣り師となっていた。10センチ程度の小物が5匹釣れたところでそれらはすべて流れに戻し、引き返す。沢を歩けただけで満足なのである。

沢沿いの道でイワタバコ、葉ワサビ、芍薬、ユキノシタなどを見つけ、採集する。

同行の釣り名人・渓声君が戻って来た。上流部のなじみの渓谷を流してきたのだ。先行者がいたらしいが、それでも7匹というさすがの釣果。

古民家を改装した宿に一泊。渓声君の釣果2匹を貰い、オリーブ油に途中の道の駅で買って来た新ジャガイモ、ニンジン、ピーマンなどと一緒に入れて煮込む。3月に西米良村の温泉施設「ゆたーと」の食事処で食べた鹿肉のアヒージョが旨かったから、それをアレンジしてみたのだ。

「アヒージョ」とは、スペイン・バル地方の料理で、オリーブオイルやにんにく、鷹の爪などで風味付けしながら具材を煮込む人気料理。魚介類やきのこ、肉・野菜・チーズを使ったり、スパイスやハーブを加えたりと、アレンジは自由かつ無限大という。

さて、当夜の具材は多くはなく、野草を入れるのを忘れたが、なにしろ、先ほどまで清流を泳いでいたヤマメである。万緑繁る渓流のヤマメを青葉ヤマメといい、銀鱗が美しく、もっとも威勢が良く、美味しい時期なのだ。

野菜類はほっこりとして美味しく、ヤマメは塩で洗っただけだったが、これが旨い。引き締まった肉が箸先で踊り、ほろほろと口の中で溶けてゆく。最後は頭から骨まで食べ尽くす。プロの料理には及ばないが、ちょっとお洒落で野趣あふれる釣宿の逸品となったのである。


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