屋根の上の翁【森へ行く道<116>】
命綱を伝い、屋根に上る。 この命綱は、10年ほど前に、この森に通ってきていた黒木アンジン君と一緒に樟の大枝に取り付けたものだ。彼は当時、中学生だったが、現在は長崎大学に通...
1ミリの棘【森へ行く道<117>】
カワトモ君ファミリーと渓谷へ行った日、夕暮れ時まで釣ってやっと1匹を得た。 夏のヤマメはそれほどに釣れにくい。 カワトモ君はゼロ匹。 最後に、私の竿を渡し、絶好のポイント...
贅沢な旅・風狂の旅【空想の森から<165>】
一昨日、台風6号が、沖縄の北方海上から東へ進路をとったのを確認して、由布院へ行った。9月下旬に迫った【AFA:アートフェア・アジア・フクオカ2023 】の出展作の準備、同展の出展企...
気まぐれ台風の置き土産【神楽を伝える村へ/高見乾司:MIYAZAKI神楽画帖展<14>】
台風6号が、大隅半島西方海上をゆっくりと北上している。 沖縄北方から大陸へ向かうかと思わ...
捨ててしまおう/絵を燃やす時【神楽を伝える村へ/高見乾司:MIYAZAKI神楽画帖展<15>】
台風6号が去って、青空が戻った。 風に吹き飛ばされて落ちた枝や葉っぱや板切れなどを集めて焚き火をする。 夏の焚き火は暑苦しいと思われがちだが、楠の葉を燃やしていると空間全体...
さあ、外へ出よう/大樹の下のアトリエで【神楽を伝える村へ/高見乾司:MIYAZAKI神楽画帖展<16>】
3日ほど、台風に降りこめられて家に籠り、旧作の整理や加筆をしていたら、なんとなく、「鬱」とはこんな心と身体の状態をいうのかもしれない、というような心境になっていた。 自作の欠...
星宿神が降臨した日【神楽を伝える村へ/高見乾司:MIYAZAKI神楽画帖展<17>】
朝、起き出して新聞を読む。 新聞と言っても、インターネット時代の現代の紙面に書かれているのはほとんどが既知のことばかりであり、「ニュース」ではありえない。それでも新聞を開くの...
米良山系に降臨した星宿神「宿神」とは【神楽を伝える村へ/高見乾司:MIYAZAKI神楽画帖展<18>】
毎年、旅に出る8月15日の誕生日に、今年はどこへも行かず、その後の三日間も家(九州民俗美術館)で過ごした。そして古い神楽の絵を次々に消したり、加筆したり、一部は焼却したりした。その...
米良山系の星宿神「宿神」の分布【神楽を伝える村へ/高見乾司:MIYAZAKI神楽画帖展<19>】
「宿神」について書き出したので、米良山系の神楽に分布する宿神について復習しておこう。*以下の記述はすべて地元の伝承による。 米良山系の神楽は、南北朝時代末期に北朝と足利幕府連合軍...
芸能神「宿神」を伝えた「踊り村」のこと【神楽を伝える村へ/高見乾司:MIYAZAKI神楽画帖展<20>】
「宿神」については、金春禅竹「明宿集」に『翁猿楽における「翁」自体が芸能神・宿神である、とし、さまざまな神仏もまた「翁」と一体である』と記し、「能楽の祖神である」と明記されている。...