あの頃の空 佐江 衆一
対象の読者は 団塊世代の親父連中である。 8編の短編集。気が俳って読んだのは、『カントリータイム』 退職後の主人公は念願の英語力をスキルアップする為に4週間のカナダ、ホームステイ語学教室に参加した。日本からの若い子達と一緒に クラスレッスン受ける。 最後に みんなの前でお別れ感謝のスピーチをする事になるのだが、ここでの主人公の悶絶苦闘が、読んでいる私にも伝わってきてハラハラしながら読み進んでしまう。そう、いまの自分には何の、負荷もない緊張感もないのだが、かえってこのような緊張感が懐かしいというか、味わいたくも思ってしまう。 そう、私もやってみたいと。次に 『勝敗に非ず』は 私のまったく知らない世界、剣道についてである。竹刀を合わせるだけで、相手の精神、気性、その他多くが察知できると。やったものでないとこれは理解できそうにない。けれど、勝とうと焦らず、また負けまいとするところに見出せる何かがあるようである。
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