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タネが危ない

2016年03月29日 20時46分52秒 | Books

    タネが危ない    野口 勲

作者は 種屋さんですが、 だからこそ 種の大切さが分かっておられるのでしょう。F1と呼ばれる種があるそうです。これは、桜のように、いっせいに咲き収穫できる、しかも同じサイズで。 これなら 農家の方はおお助かりですね。作物の収穫期も一緒、更の発送も同じサイズのケースに入れてOK。 少し次期をずらすと、長期間出荷できるわけだし。 けれどこの種の欠点は、種をとって再度蒔いても今度は 同じようには育ってくれない。てんでんばらばらの発育となってしまうそうだ。だから農家は 毎年この種を購入しなくてはならなくなる。 さらに、家庭菜園をしているものにとっては、 味が悪い!そうだ。 ところが更に遺伝子組み換えによるものは、安全性にも問題が隠されているかもしれないと。

 このF!種の種の作り方を丁寧細かに説明してくれていますが、いまいち私には難しく理解できませんでした。が、家庭菜園では、昔ながらの固定種の種をじか採取するのが良いと書かれていました。

 ミトコンドリアについて藻についても記載がある。なんとミトコンドリアは全て女性の遺伝子を受け継いでゆくというのだ。このミトコンドリアは、生命のエネルギーを発生させてくれるという。このミトコンドリアを増やすには、空腹と適度な運動だとか。

 


Natural Food     自然の野菜は腐らない

2016年03月15日 19時08分01秒 | Books

Natural food    自然の野菜は腐らない    河名 秀郎

 ここ3年前から約200坪の畑を借りて、家庭菜園(少し広すぎる!!)を始めた。一緒に始めた方にいろいろ手ほどきを受けながら上手くいったり、全く発芽しなかったり、虫食いでとても調理する気にならなかったり、一喜一憂してきた。  

 この本を読んでいて気付いたことは、もう20年近く栽培してきたリンゴの木、誰かに聞いて肥料はほとんどやらなかったのだが、そう、この本に書いてあるとおり、切り口が赤くならない。 あ!なるほどこの本に書いてある通りだと気付いた。

 自然本来の野菜の特徴 

1.背が低く葉が小さいが、バランスがよく美しい      過剰な栄養で何処か一部が急成長することが無い。 

2.驚くほど根を張っている        自然栽培の作物の根は、人間の毛細血管のように緻密に張り巡らされていて、                      上部はそんなに見栄えが良くなくても、下部がどっしりとしっかりしている。 

3.いいやさいは、手にずっしりと重い      手にのせると見た目よりずっしりと重く感じる。

4.。実がぎゅっと詰まっていて、舌触りが繊細      肥料を使って育てたトマトは中に空洞がある。肥料はいわば成長促進剤のようなもので、速く大きくなる分、隙間ができてしまう。

5.茹でても重さが替わらない

6.葉や茎の緑色が薄い       葉の色が濃いというのは、肥料に由来する硝酸性窒素が多く含まれているから。

7.茹でると色が鮮やかになる

8.切り口の色が変わらず、腐りにくい     自然栽培の野菜は腐りにくく、形を保ったまま朽ちる傾向がある。

9.野菜本来の味で甘ったるくない       肥料過多によるエグミはもちろんない。

 化学肥料を使うと、始めは収量も上がり、野菜の状態も 良くなるが、使用し続けるとただでさえ槌が栄養豊富なために植物は根を伸ばす努力を放棄してしまうのに、更にびせいぶつの数が減って次第に土が固くなり、ますます根伸びが悪くなってしまう。このように体力がおちると、虫や病気にやられやすくなってしまう。

 野菜や漬物に多く含まれる硝酸性窒素は体内で亜硝酸に変わり、そして胃のなかで、肉や魚、大豆など動物性、植物性たんぱく質に含まれるアミンと反応してニトロソアミンという 強い発がん性物質になる。     このような葉物野菜は茹でると硝酸性窒素の半分以上は取れると。

 自然植え     どうやるかと、大根なら大根、トマトならトマトを直接土に植えてしまい、そのまま放置すると、大根などの根を植えると花が咲いて種を落とし、トマトを植えると中の種が発芽して、植えた環境の中で根を張り成長できるものだけが生き残る。これを繰り返し、その土壌に合った野菜が出来てゆく。                                                             

 


月山      森 敦

2016年03月03日 18時45分24秒 | Books

 

     月山          森 敦

 1月末に 山形県 酒田市と 鶴岡市に行ってきた。お目当ては 酒田では 土門拳写真美術館と 即身仏の拝観。 鶴岡では羽黒山の国宝五重塔、藤沢周平記念館。 吹雪にならないかと心配しつつ、もしかして運が良ければ月山を頂とする出羽三山を望めないかと思っていましたが、そこまでは虫が良すぎるというか、吹雪は無かったものの山は 厚い雲に隠れていました。

  月山を勧めてくれたのは、いつも訪問しているブログの方のコメントからです。  楢山節講 の世界に似ている。主人公は良くわからないが、出羽山の奥の寺に逗留することになり、そこの寺男と一冬を過ごす事になる。今から30~40年くらい昔の情景である。この一冬の間に、そこの土地の人々との交流が描かれてある。この土地の冬は、まさに 地吹雪ならびに吹雪に囲まれた世界になる。場面は寺ゆえ、そこに集ってくる人々も、寺に縁がある人たちで、おのずと死の暗さと また生の発露に覆われている。 街には無い、地道にこの吹雪に閉ざされた世界で人々は助け合い、寄り添いながらさしたる欲も無く生活している。    文章は全てこの土地の方言にしたがって書かれていて、なおさら山奥の風習の雰囲気が感じられる。   吹雪で行き倒れになった人をミイラにするといった下りは、驚きと然もありなんとも思える。しかしこれもこの厳しく貧しい山奥での懸命に活きてゆくすべなのであろう。