林住期 五木寛之
古代インドでは、人生を四つの時期に分けて考えたという。
学生期 家住期 林住期 遊行期。
この林住期とは、社会人としての勤めをおえたあと、すべての人が
むかえる、もっとも輝かしい 第三の人生 のことである。
といった前書きからはじまる。
この林住期は、人生50歳から75歳までの25年間に当たる。
私は これまで約30年近く社会人として、社会に貢献し
かつ子育てに努力してきた。 その人生が決して不本意であったわ
けではないし、子どもにもその跡を継いでもらっても良いと思って
いる。 世の人を見たり聞いたりすると、中には脇目も振らず
一事に没頭して人生を送られている方も居られるようである。
それはそれで、良いではないか。その方が満足し、悔いが残らなけ
れば。 しかし私はどうもそのタイプではなさそうである。
一つ事に没頭できず、何事にも興味を持ってしまいそしてすべて中
途半端なのである。 この好奇心?を満足させないと、何か物足り
なさを感じてしまうような気がする。
こういう生き方は、死ぬ時に周囲から感謝されるというよりは、自
分で アー面白かったと言って死んでゆくのであろう。
先日、高野登さんの選挙応援に自分のできる範囲であるが没頭し
た。これもそれほど深いものではなかったかも知れないが、偶然?
の巡り合わせを縁と考えて行動してみた。これも自分の仕事とは
まったく異なる世界の活動であるが、充実感、夢を与えてもらえて
良かったと思っている。
今58歳、 そう体の動く75歳まで後17年か。 もう少し
人生に彩を添えておきたいな。