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不死身の特攻兵

2019年02月17日 18時41分19秒 | Books

       不死身の特攻兵  軍神はなぜ上官に反抗したのか  鴻上 直史

 特攻に9回出撃し、体当たりをしろという上官の命令に抗い、爆弾を落として、9回生きて帰ってきた人がいた。名前は佐々木友次。その時、彼は21歳の若者でした。 一体、どうしてそんなことが可能だったのか。  この疑問を持って著者は、この佐々木さんを探し出し、インタビューをして当時の様子を聞き出そうとしました。

 彼には飛行機乗りとしてのプライドがあり、『爆弾を命中させて敵艦を沈没させれば何も死ぬことはないのだ。』。彼にはそれをなせる自信があったのであろう。その自信の故に、帰ってきていくら上官、周囲になじられてもくじけることはなかったのである。

 後半には『特攻の実像』という章で、特攻を命じた側、内情について書かれている。

 まず、特攻を命じられた側は、志願ではなくほぼ強制であった。このことは2016年、『報道ステーション』で、自衛隊の駆けつけ警護に関するアンケートがじえいたいで行われたという番組があった。 南スーダンでの駆け付け警護への参加に対して、1、熱望する 2、命令とあらば行く 3、行かない という三択で、3に〇をつけると、個人的に上官に呼ばれ「なぜ行けないのだと?」とえんえんに問い詰められたと、匿名の自衛官は語り、結局は 2 と答えたそうだ。今の時代においても特攻の時代と何も変わってはいないのだ。

 特攻を命じた大西滝治中将は、特攻の目的として、天皇がこのことを聞いてきっと戦争をやめると仰せられるだろうと。

 また当時マスコミは特攻をセンセーショナルに取り上げ、国民が熱狂した。

 当時の精神主義の末路 例えば東条英機が「申すまでもなく、戦争は畢竟、意思と意思との闘いであります。さいごの勝利は、あくまでも、最後の勝利を硬く信じて、投資を持続したものに帰すると。」