Love our lives

人生の一コマ一こまを 愛し慈しんで 残したい。
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人生は、だましだまし     田辺 聖子

2010年01月24日 17時40分14秒 | Books

   人生は、だましだまし       田辺 聖子

 以前 NHKの朝ドラで田辺聖子さん原作の“いも たこ なんきん”という番組があったが、その時は毎日見逃がさずにしていた。私は 大阪育ちなので、この大阪弁の世界が懐かしくて居心地が良かったのだ。 さて始めてこの田辺聖子さんの本を始めて手にして、やはり田辺ワールドというような雰囲気を十分楽しませてもらった。

 この本は、田辺さんが自分の人生観を箴言として解説、まとめている。箴言というと堅苦しく聞こえるが、そこは田辺ワールドで、今まで関東の世界に移り住んで頭が固くなっていたのがいっぺんにリラックスした。

 そのいくつかを紹介します。

 “好色な人は男も女も、人生、楽しそうにいきている。”どうですか。なるほどと思うでしょう。

 “男は犬に似ている。場所ふさぎでカサ高い割りに、甘えたで、かまってやらないと淋しがってシャックリをしよる。”これもどうです、頷けませんか。

 “生きていることがすき、という男は、いい男じゃないですか。”

 “男はな、大体が、鈍くさい、未練田らしい、往生際のわるいもんなんじゃ!” 女に振られたときはまさにこの通り。私は何度あったことやら。息子達も同感やろう。

“また電話するわぁ、というのは最高の別れのメッセージである。”

 “お世辞いい合ったり、おたがいにそれとなし自慢しあうのが人間のたのしみや。” なるほどなぁ “卑下もせえへんし、威張りもせえへん、というのは、これじょうひんやなあ。せやけど、そんな奴折ったら、飽きるやろ。” 

 人間のプロ  “自分の家族や友人、自分の手に合うほどの仕事を愛し、大切にする。目立たず、人にまぎれ、世にまみれよ  ” 小年よ、大志を抱けという言葉があるが、われはもうアラ還。自分の人物のスケールも諦めがついた。余生はこの田辺聖子さんの言葉で随分癒される気がする。

 最後に “ま、人生はだましだまし保ってゆくもの、ごちゃごちゃしているうちに、持ち時間、終わるよ。”  78歳時の田辺聖子さんの達観でしょう。

  


丘の上の雲  4   司馬遼太郎

2010年01月21日 10時45分36秒 | Books

   丘の上の雲   4  司馬遼太郎

 NHKのテレビドラマで 3年掛けて放送すると聴いて昨年から読み出した。文庫本で全8巻の真中まで読み終えてしばし休憩、後は今秋から。

 明治維新後愛媛の松山出身の正岡子規、夏目漱石、そして軍人の秋山好古、秋山真之 これらの人々の青春時代からの物語である。しかし読み進めるうちに日清戦争、日露戦争、と戦が始まるにつれ、他の多くの軍人が登場してきて、そのつどそれらの人物描写があり、やや読みにくいし、また最初に焦点を当てた主人公?たちの描写も薄れてきてしまう。

 明治維新後の政府は まさに長州、薩摩、土佐藩の出身者ばかりで固められており、彼らに日本は占領されたのではないかとも思えるほどである。彼らの中にはもちろん優秀な人材も居たのだがもちろんそういった者ばかりではない。軍においてもその出身藩のバランスが考慮されて人選されており、無能というか適材とは思えないものまでもが 重要ポストに抜擢されている。

 一般に日露戦争といえば、乃木大将の旅順攻撃、二○一高地の戦いなど後世にその激戦が伝えられているが、その現場での司令官の無能さも読んでいてじっれったくなるようなタッチで記述されている。

 振り替えて今の時代在る意味で戦後自由民主党の時代が終焉し、新しい時代の模索時代に入ったのかもしれない。行きつ戻りつどこへ向かってゆくのか、また誰が引っ張って行ってくれるのか?

 さあ今年の秋からこの後はどう進むのか楽しみです。


映画  One true thing

2010年01月21日 09時22分55秒 | Movies

     One true thing      1998年  アメリカ映画

 家族4人の幸せそうな家庭で、父親は大学教授、母親(メリルストリープ)は専業主婦、弟は大学生、そして主人公はNYで記者として頑張っている姉である。 そんな中で母親がガンの末期になりつうあるので お前にNYから戻って来て家事を手伝ってもらいたいと父親から云われる。 彼女はNYでの仕事を諦めて家事を手伝うようになる。母親は楽観的に町の仲間たちと慈善事業や、パーティーを楽しんでいる。彼女はそんな小さな世界で満足して生きている母親の生き方が最初は嫌で気に入らなかった。

 やがて母親の病気が更に進行して行くのだが、父親は忙しいと言って全く手伝う様子はない。そのうち父親が不倫をしているのを知ってしまう。そんな中母親が彼女に話す。“私は家族のことは何でも知っている。長い間には我慢することも覚えた。”そして幸せそうに映っている家族の写真を見せながら“ここからもし一人が欠けたりしたら(たとえば離婚)これまでの幸せは一挙に消えてしまうのだと。”だから些細なことは我慢をするのだということなのかな。

 題のOne true thing 問いのはどの様に結びつけてよいのかは分からないが、母親の家族とも町の仲間友人たちと楽しく人生を送ってゆく母親の姿が次第に主人公にも理解されて行くのが分かる。母親のメリルストリープのアカデミー賞候補になるだけの素敵な演技がひかっていたが、主人公の女性も地味ながら堅実な演技で良かった。

 いやこの題は、最後母親が泣くなり墓地に埋葬したとき父親と主人公の二人の会話の中に鍵が隠されていたのかも知れない。

 

 写真は EHT キャプテンクリスティー               真冬にもかかわらず日当たりの良い廊下で、こんなにす晴らしい花をつけてくれました。 花びらの多い大輪のピンクです。


嫉妬の世界史    山内昌之

2010年01月08日 20時47分21秒 | Books

    嫉妬の世界史    山内 昌之

 あまり私らしくない本の選択ですが、例の方の書評から興味を覚えて手にしました。

 歴史上に名を残している人たちが、実の生活上というか 人間的には非常に嫉妬深い人種であったとは驚きであり、面白くやはり同じ人間であるのだという安心感を持てた。

 例えば森鴎外は軍隊の同期生たちとの出世競争において、先へ行く者に対して非常な妬みを覚えたようである。そしてその気持ちを彼は文壇に露骨に投稿なりして世間に公言していたようである。

 また、勝海舟と徳川慶喜との軋轢、その他スターリン、毛沢東、カエサル、源義経と源頼朝など興味深い人たちの歴史には書かれない姿が書かれてある。

 この嫉妬心というもの、自分の心の中でも時折自覚することがある。そんな時、自分はまだまだナント大人気ない精神年齢なのだと卑下してしまうなだが、この本を読むにつれこの本に書かれてある人々は確かに歴史には残ったが人間的には私の望んでいる人種ではないと思った。 仲良くはしたくない。するなら自己防御のためかな。

 

 写真は 昨年秋の収穫  かぼちゃ に 姫とうがん


1月7日

2010年01月07日 09時17分30秒 | daily life
今日は春の七草粥の日 将雄くんはこれを食して 名古屋に戻っていった。 これで子ども達はみなそれぞれの生活の場に戻っていったわけである。 毎日開くブログがあるのだが書評から映画 演劇 居酒屋巡りなどが ほぼ毎日更新されている。私もこの書評から何冊か読んでみた。 実に上手にまとめてあり、つい読んでみたい気にさせてくれる。 今年は 読書を楽しんで その書評というか感想を面白く書き込みたい。 写真は冬の朝の青空。 日本海 北海道は吹雪きのようですが。

平成22年 元旦 初詣

2010年01月02日 20時12分38秒 | daily life

  平成 22年 元旦 家族揃っての善光寺初詣です。

 生憎31日からの雪降りで、参拝客の出足は少し悪い。

 ここ数年 正月は家族全員揃ってくれる。

 昨日は 近所の虫歌の湯に行ってきた。男4人が洗い場で横に並んで 背中を流しっこした。 昔からやってきたが、4人揃うのは ホントニ久しぶり。 大の男達が! 昔はきっとほほえましくみえただろうが。 今回は周囲からどう見えただろう? 風呂上り、一人を除いて生ビールでほてった体を冷やす。

 このなんでもないような ひと時 の幸せを味わう。

 それぞれ悩みは抱えきたものの、それらを乗り越えしっかりと自立心を持った子に育ってきた。 もうおとうの仕事は 彼らを眺めていてやることでよさそうである。

 こんなささやかな幸せを、みんなが味わえるような社会をつくり維持してもらいたい。

 新年にあたっての抱負は 不思議に今年は浮かばない。 これからの人生に対してそれほどの欲は、夢はもうないのかな。 やはり淡白な人間だな、己は。

 それでも夢はというと、元気なうちに孫と一緒に暮らしたい、遊びたい。しかしこればかりは自分の力ではどうしようもない。