この8月 地方のある島にて孫たちを連れて我々じじ、ばばと孫たちとの思い出作りと銘打って遊びに来ている。ちょうどお盆前の土曜日で町の小さなスーパーマーケットはお盆の準備の買い物客や、我々と同じ観光客で賑わっている。我々は主に今夜の夕食の材料の買い出しである。孫たちはあちこち飛び回りあれこれとねだってくる。
そんなスーパーの雰囲気の中に一組の夫婦が入ってきた。二人の顔は日に焼けてずいぶん茶褐色といってよいほど。身なりも普段着のままであり、足下も使い古したサンダル?だったか。髪も太陽と風に痛められ、けれど櫛を入れた様子も感じられない。しかもどうも私ら夫婦と同じような年代ではないかと察せられてきた。
私は重たいスーパーの籠を手にしながら少し離れたところからちょっと異様に映るこの夫婦の存在に気づき眺めていた。夫婦はお盆の買い物を済ませ、レジのところで少し悶着があったようで、今は田舎でもセルフレジが導入されておりどうもその使い方で 困ったようである。男性は怒ったような口調で女性に話しかけながら出て行った。
この一連のこの夫婦の姿を眺めな事情も知らず失礼かもしれないが、また農家なのか漁業その他なのかはわからないが、二人して毎日が労働といった生活を送ってられるのだろうと推察した。この夫婦の間に楽しい会話があるのだろうか? 少なくともこの女性の表情からは、私にはそういった余裕は無いように思えた。
私と同じ年代で、偶然同じ場所で出会った夫婦に私は格差?不公平さを強く強く感じた。私に何か出来ることは無いのだろうか?
今は、私の医院に見える方々にこれまで以上の思いやり、愛情を持って接してあげることではと思っている。