beatitude

好きなことだらけさ…

『ゲゲゲの先生へ』を観てきました。

2018年10月20日 | 舞台(演劇・音楽)

2018年10月19日(金) 開演19:00 東京芸術劇場 プレイハウス

佐々木蔵之介のねずみ男が観たくて取ったチケ。
池谷のぶえっ!! コケカキイキイ~ 出色!!!
期待以上でした~wwwww

「イキウメ」の前川智大脚本・演出の新作。
「ゲゲゲの先生」はもちろん水木しげる先生。
"水木しげるの世界観をオリジナルストーリーの演劇として表現。
ある一つの原作の舞台化でも評伝でもなく、
水木しげるの人生観、世界や不思議との関わり方を新しい物語に編み上げる"
というもので、観るまでなんだか分からなかったけど、
小難しい舞台ではなく、おおいに笑わせてもらいました。

〈ストーリー〉
平成六十年。子供が生まれなくなって人口の激減した日本。
人は都市に身を寄せ合い、田舎は打ち捨てられ植物に飲み込まれている。
都市は権力による抑圧的な社会で、貴重な妊婦と赤子は政府の管理化に置かれている。

ある廃村に、根津という男が一人で暮らしている。
根津は半分人間、半分妖怪の半妖怪。かつて村人がいた頃は、彼の周りに妖怪の姿があった。
しかし村人が減り、国中で子供が消えていくのと平行して、妖怪たちも姿を消した。
根津は、なぜ自分は消えないのかと考えつつ、
何かを待つかのように十年以上、独りまどろみの中にいる。

ある日、根津の前に都市からきた若い男女が現れる。
都市は突如現れた謎の怪物によって混乱しているという。
女は妊娠しており、混乱に乗じて逃げてきたのだ。

根津と二人の会話を通じて、根津がなぜ半妖怪になったのか、
なぜ妖怪たちが消えてしまったのか、
そして都市に現れた怪物はなんなのか、次第に明らかになっていく。

そしてその怪物は、三人のいる廃村に向かいつつあった。
(公式サイトより)

この物語の中には水木作品の
「丸い輪の世界」「錬金術」「コケカキイキイ」が出てきます。
それをうま~くストーリーの中に入れ込んで、根津に語らせていきます。

いい具合に力の抜けた佐々木蔵之介の根津、楽しそうに演じてました。
ねずみ男よろしく、半妖で保身や金のためなら平気で人を裏切るし、口臭や放屁は武器。
なんだけど、蔵之介がやるとそんなに汚らしく見えないww
TVアニメの「ゲゲゲの鬼太郎」に出てくるねずみ男しか知りませんが、
飄々ととした雰囲気はよく出ていました。
それよりも池谷のぶえです!!
「コケカキイキイ」と叫びながらの爆笑演技。
後半、周りを完全に食ってました。

水木しげるのドライなユーモアに包まれた、人間社会に対する批判と寂寥感。
それでもなお残る、生き物や生きてない物に対する優しさは
ちゃんと感じ取れる舞台でした。

〈キャスト〉
根津=半妖怪、詐欺師・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・佐々木蔵之介
花子=妖怪、雪山の精霊/リポーター・・・・・・・・・・・・・・・・・・・松雪泰子
おばば=妖怪、零落した土地神/庶民・・・・・・・・・・・・・・・・・・白石加代子
山田=都市の権力者、現代社会の妖怪/父、社長、詐欺師先輩、農夫・・・・手塚とおる
青子=子を奪われた母、庶民の不満を食べる新生物/孤児院職員、農婦・・・池谷のぶえ
要=山田の娘/看護師、庶民・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・水上京香
忠=要の恋人/警備員、庶民・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・水田航生
猫山=大病院の院長、山田の協力者/少年時代の根津・・・・・・・・・・・・浜田信也
政吉=警察組織の長、山田の協力者/青年団長・・・・・・・・・・・・・・・・盛隆二
豆蔵=妖怪、家に住み着く精霊/庶民・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・森下創
三太=幼い頃の根津の友達/看護師、青年実業家・・・・・・・・・・・・・・
大窪人衛