2009年6月13日(土) 15:00開演 会場:ゆうぽうとホール
何回か観たことのある東京バレエ団の『ジゼル』。
とは言え、フリーデマン・フォーゲルのアルブレヒトは初めてです。
どうもマラーホフのアルブレヒトが焼き付いているので
あまり期待ぜずに観に行きました。
びっくりしました上手い!上手くなってる
私がフォーゲルを観たのは4、5年前、シュツットガルトバレエ団の
『ロミオとジュリエット』です。
写真で見るとなかなか好みの王子様かなと思い観た次第で、
その時はとにかく若い!まあ『ロミ&ジュリ』にはピッタリの年齢ですが、
たぶん20歳前後だったと思います。
青年特有のエネルギッシュな勢いのあるダンスで
作品の解釈や人物の奥まで入り込めてない感がありました。
金髪二枚目さんは、どうしても見た目に引っ張られますよね。
技の部分は詳しくないのですが、注目株だけあって
若いのに上手かったんだろうと思います。
今回のアルブレヒトはちゃんと演技入ってました。
それも超ド級のダンスール・ノーブル
どんなに平民を装っても貴族と村娘にしか見えませんことよ。
足を後ろに上げる時の優雅な動き、ジャンプの高さ、
2幕のウィリにいたぶられながら必死で踊るアルブレヒト、
傍にはウィリジゼルが・・・
最後の幕が降りる直前の白百合を撒くシーンは
フォーゲルの解釈はこれかと思わせるモノでした。
吉岡さんのジゼルはいつ観ても儚げでイイですね。
彼女のジゼルなら男に裏切られたら狂うだろうなと思えます。
フォーゲルのアルブレヒトは2007年マラーホフの代役で急遽踊ったのが
日本では最初かな?その時は大丈夫かの声もあったらしいですが、
やってみたらお見事!だったらしいですね。
若者のギラギラ感も減ってきて
年を追う毎にイイ感じに枯れてきてませんか。
あと何年かしたらシュツットガルトで彼のレンスキーではなく
オネーギンが観たいです。
◆主な配役◆
ジゼル:吉岡美佳
アルブレヒト:フリーデマン・フォーゲル
ヒラリオン:木村和夫
【第1幕】
バチルド姫:坂井直子
公爵:後藤晴雄
ウィルフリード:野辺誠治
ジゼルの母:橘静子
ペザントの踊り(パ・ド・ユイット):
高村順子-宮本祐宜、乾友子-長瀬直義
佐伯知香-松下裕次、吉川留衣-横内国弘
ジゼルの友人(パ・ド・シス):
西村真由美、高木綾、奈良春夏、田中結子、矢島まい、渡辺理恵
【第2幕】
ミルタ:田中結子
ドゥ・ウィリ:西村真由美、吉川留衣
指揮:井田勝大
演奏:東京ニューシティ管弦楽団