くろたり庵/Kurotari's blog~since 2009

総務系サラリーマンの世に出ない言葉

同床異夢

2012-12-19 23:59:37 | つれづれなるまま
最近の若い男性へのアンケート結果で、
「結婚したら、相手の女性には専業主婦になって、 家庭を守ってほしい」
と考えている人が、昔より増えているという報道がありました。
その記事では、最近の若者は「保守化傾向にある」と解説していました。

実に前時代的な評価基準の分析です。

私はこの結果を若者の保守化だとは思いません。
逆に「結婚しても働いてほしい」と考えることが進歩的だとも考えません。
ただ単に、若い男性が女性に対して弱くなっただけのことです。

「家庭を守ってほしいから」といえば、ずいぶんと聞こえがいいものです。
しかし、裏を返せばそれは、家庭のことは全部やってほしいという依存心であり、
「俺が養っている」という心理的優位性に、自分の存在意義を求めているに過ぎません。

また、アンケートでは若い女性も、
「結婚したら、専業主婦になりたい」という人の割合が増えたといいます。
しかし、こちらには「男は外で、女性は家庭を守る」という意識はありません。
男性も家事を分担し、育児にも参加すべきという社会的風潮に後押しされています。

「結婚したら女性は家庭に入る」という点では一致しているのに、
それぞれの思惑はまったく別のところにある、ということに気付く必要があります。