くろねこの散歩道

日々のつれづれを…違った視点で、のんびり書いていきます。

精神論の「やりがい」は禁句

2007-10-08 23:36:24 | メンタルヘルス全般
こんばんは、くろねこです。

 よく「やりがいがある仕事だから」と言う言葉を聞きます。
このような奇麗な言葉にこそ、裏があるのが世の常。

「この仕事はやりがいのある仕事だから・・・」無意識に言っていると思います。
この言葉を多用している時は・・・自分を見失っている時です。
 本当にやりがいのある仕事であれば「この仕事はやりがいがある」なんて、わざわざ言いません。好きなんですから。

 現状はおかしいが・・・自分なりに無理やり合理化するために「やりがい」と言う言葉を使っているだけなんです。
 そして、部下や後輩に対して「この仕事は、やりがいがあるぞ・・・頑張れ」と平気で言えるなら悪徳シャチョーになれます。
 言葉だけは奇麗ですが・・・本意は、給料を極力払わない(笑)。

「やりがい」=「労力に見合う対価がなくても満足度がある」
です。

結局「やりがい」を多用する背景は・・・
 きれいな言葉を使って、改善したり・向き合うべき本質的な問題から逃げているだけなんです。
「やりがい」という言葉のリタリンを投与して、その場しのぎでごまかしている。だから希望がなく閉塞感だけが漂う。

 本当に「やりがい」のある仕事は、自分自身で夢や希望が持てます。社会にも夢や希望を与えられます。
 単に「やりがいがあるように見える仕事」は、表面だけは希望と夢が見えますが、根っこは言葉とは裏腹に閉塞感だけが漂っています。「やりがい」という言葉の薬を使って低賃金でこき使われているだけです。

医療福祉で「やりがい」が多用される背景は・・・

 業界全体が、構造的な問題解決をする能力が落ちている
 現状がどうしようもないから諦めている・・・
 組織や業界の問題を個人のせいに置き換える。 
 「やりがい」という言葉に酔いやすい人間が多い。

福祉関係者の低賃金の問題も・・・
 福祉関係者が「やりがい」という言葉に酔ったり、「自分さえチヤホヤされたい」の意識でいる限り絶対に改善しません。

 まず、基本的な財源問題から社会全体での議論が必要なんです。
「よい子」でいたいがために、奇麗事ばかりでは、戦死者を増やすだけです。