kurogenkokuです。
中小企業診断士の第1次試験で『中小企業政策』を学習されている方でしたらご存知でしょうが、今日は平成18年度「小規模事業者新事業全国展開支援事業」に取組んだ事例のご紹介です。
http://www.chusho.meti.go.jp/shogyo/chiiki/060630chiikishigen.htm
三種町商工会のT経営指導員から事例紹介がありました。
小野小町も食べていたという「じゅんさい」を使った鍋を特産品として訴求し、地域振興を図るという事例でした。
ちょっと紹介文がありましたのでそのままコピペしますと。
【高級品から庶民の味へ ~地元での食べ方(じゅんさい鍋料理)の普及~】
三種町森岳地区は昔から沼や貯水池が多く、「じゅんさい」は、それらの大部分の湖沼に自生している。
以前は自家消費や知人、親戚への手土産品として採取されていたが、昭和10年頃から加工工場ができ、戦後全国に販路を拡大した。
この「じゅんさい」に付加価値を付け、「じゅんさい鍋」を創出し、観光資源として確立し地域振興を目指す。
行政や農協など従来の縦割りの枠にとらわれず協調して取組んでいる素晴らしい事例です。
事業展開としては、①試作品のユーザーテスト、②民間企業を使ったマーケティングリサーチ、③著名人を使った料理コンクール、④東京のインターナショナルギフト展に出展するなどを行ってきたとのこと。
その結果、大手百貨店のギフトから引き合いがあったり、また7月には「ガイアの夜明け」にも取り上げられるとのことです。
注目度としては申し分ないようです。
しかし発表したT経営指導員さんは課題としていろいろなことをおっしゃっていました。
その中で自分が大きく引っかかった点がありました。
それは、①生産量が充分に確保できていないこと、②いまだ組織化が不透明であることです。
補助事業を行う際の大きな問題点として、補助事業の募集から締め切りまでの時間が短く、事前の企画に充分な時間が割けないことが挙げられます。
そのため「見切り発車」で事業を進めなければならない点は否めません。
さらに肝心の事業者側と綿密な打ち合わせ時間が取れず、結果として事務局主導の事業になり事業者の参加意欲が低下してしまうことが多くあります。
実は三種町商工会さんだけでなく、自分も大いに反省しなければならないのがこの点なんです。
いずれにしても走り出してしまったことです。
これらの課題に対して、早急な対応が必要だと思います。
いろいろ調べさせてもらったのですが、じゅんさいは農家の方が一つ一つ手摘みで収穫しているようなので生産性にかなり制約があるようです。
ただ紹介文にも『「じゅんさい」に付加価値を付け、「じゅんさい鍋」を創出し、観光資源として確立し地域振興を目指す』とあることですから、農協さんとさらに連携を強化し『鍋』の販売数量を確保できる体制を構築して欲しいです。
また組織化について、現在は任意組織として商工会が事務局を引き受けているようですが、なるべくならば販売者側に利益が直接還元できる組織にして、事業意欲を向上させて欲しいと感じました。
余談ですが、秋田県では放送されていない『ガイアの夜明け』
関東ではもの凄い人気番組です。
大手百貨店からの引き合いとあわせ大きなビジネスチャンスが目の前にあるわけですから、ここを逃さず全国に「じゅんさい鍋」を知らしめて欲しいと思います。
P.S
kurogenkokuはじゅんさいを食べたことがなかったので、帰りの「土産物店」で探しました。
自宅に帰って食べてみましたらプリプリした食感がたまらなく美味しかったです。
『鍋』の商品化がうまく進みましたら、是非購入させていただきますのでよろしくお願いします。
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ルー
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