大黒さんの金魚鉢

黒金町の住人の独り言は“One”

One voice , one mission , one family

気づく・見る・見立てる

2014年01月15日 | 労働者福祉
先日ショッキングなデーターを見せられました。
某セミナーでのことです。
中学生のメンタルヘルス実態調査をしたら、なんと1割近くの子どもたちがリストカットなどの自傷行為を経験しているというのです。
その原因までは調査できなかったということですが、深刻な数字です。

平成23年度の文科省調査によると、小中高生の不登校は17万3千人。
小学生は304人に一人、中学生は38人に一人、高校生は60人に一人の割合です。
なんと中学生はクラスに一人不登校生がいる勘定です。
学力低下も問題ですが、それ以上の深刻な問題です。

リストカットや不登校は単なる現象にすぎず、最大の問題はそこに至った理由や要因です。
「子どもの社会不適応」はそのまま「大人の社会不適応」へと繋がります。
というよりも「子どもは社会の鏡」と言いますから、「大人の社会不適応」が「子どもの社会不適応」に繋がったのかもしれません。

(社)不登校支援センターの瀬尾理事長は、子どもの不登校、行き着くところは「親」と「家庭」にあると断言します。
その問題の根っ子を解決しなければ子どもの未来は開けません。
どこに問題があるのか、まずは子どもの心の声に耳を傾けなさいと言います。

まずは子どもの異常に気づきましょう。
気づいたらよーく見てください。
気づいたこと、見たことを参考にして、何が起きているのか、起きそうなのかを見立ててください。
子どもに声を掛けて、子どもの心をよく聴いてください。
よく聴くことができればきっと子どもの心に寄り添えます。
プライドを尊重し、子どもの気持ちをはぐらかさないで、一緒になってその不安に向き合ってください。
あなたの価値観で裁かないように、知ったかぶりをしないで大人として率直に応えなさい。
家族だけで解決できないと感じたら専門機関に相談しなさい。
どこかに解決策は必ずあります。

セミナー講師は最後にこう語ってくれました。
「成長途上の子どもの行動は、ほとんどすべて私たち大人がモデルです」
確かに職場でもメンタルヘルスの問題が多く発生しています。
“傾聴”スキルもリーダーの重要な役割のひとつですね。
言葉だけではなく真剣に考えていきたいと思います。