クニの部屋 -北武蔵の風土記-

郷土作家の歴史ハックツ部屋。

日曜の雨は嫌い

2024年01月21日 | コトノハ
日々の忙しさでペースが崩れているのを感じる。
朝から雨が降っていた。
日曜の雨は嫌い。
いつも心を塞ぐから。

窓の外に城が見える図書館へ足を運ぶ。
館内は空いていた。
個人机に座り、書き物をする。

が、何もしたくない。
何も書きたくないし、読みたくない。
眠気がまとわりつき、離れそうもなかった。
軒から滴り落ちる雨をぼんやり眺めた。

こんな日もある。
早めに切り上げて、ランチに魚料理を出す店へ行く。
店内は賑わっていた。
なんでそんなに楽しそうなのだろう。
窓の外は冷たい雨が降っているのに。

出したクリーニングを取りに行く。
空いていたせいか、店員が珍しく話しかけてきた。
明るくて、元気で、クリーニングしたみたいに目がキラキラしている。
なぜそんなに明るいのだろう。
窓の外では重たい雨が降っているというのに。

帰宅して子らと過ごす。
妻は買い物へ。
文庫本2冊読む。
が、心は靄がかかったみたいにすっきりしない。

いつの間にか雨が上がっていた。
子らを連れて駅前の図書館へ足を運んだ。
そのついでに散歩をする。
借りた本を返却し、井伏鱒二や武田泰淳、安岡章太郎の作品と、ドストエフスキーの日記を拾い読む。

本は借りなかった。
これ以上重たくなりたくなかったから。
東の空にオリオン座が見えた。
親子三人、その星を眺めた。

日曜の雨は嫌い。
いつか終わりがやってくる。
始まりではなく終焉が。
そんな夜の重さに潰れそうになるから。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 背後から追いかけてくる | トップ | 埼玉大学からの「卒業まで」 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

コトノハ」カテゴリの最新記事