クニの部屋 -北武蔵の風土記-

郷土作家の歴史ハックツ部屋。

橋の上で告白すると? -見沼代用水路-

2006年11月10日 | 利根川・荒川の部屋
橋の真ん中から見た見沼代用水路の流れ。
辺りに水の音が響き、
長い間見つめていると呑み込まれてしまいそうです。
以前、橋の真ん中で好きな女の子に告白したことがありましたが、
これほど勢いよく水は流れていませんでした。

橋は現実世界と異界をつなぐ“境界”の装置。
川もまたしかりです。
橋の上で好きだと伝えたことは、
二重の境界線上での告白だったことに気付きます。
そんな曖昧な場所で打ち明けた恋はどうなったか?
数日後、いい返事を貰いました。
しかし、境界線を越えた別の日常(異界)が必ずしもいいとは限りません。
数週間後、彼女から別れを告げられました。
予期せぬ言葉に、嘘だと信じたかったものです。

告白をしてしまうと、それ以前の現実世界にも戻れません。
すでに境界線を越えてしまったのこちら側の世界で生きるしかないでしょう。
見沼代用水路に架かる橋を渡るとき、
二重の境界線上で伝えた言葉がふと脳裡を掠めます。
境界を越えるか否か?
告白のみならず、日常生活に何気なく存在する“境界”。
知らず内に異界へ足を踏み入れていませんか?


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 世にもおかしな対談は? 正... | トップ | 展望台の下には…… -見沼代... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

利根川・荒川の部屋」カテゴリの最新記事