クニの部屋 -北武蔵の風土記-

郷土作家の歴史ハックツ部屋。

音無のような“お好み焼き屋”がある?

2009年12月12日 | ふるさと歴史探訪の部屋
南羽生駅から二番目に近い神社は“音無神社”だろう。
手子林郵便局の裏にある。
音無というと「めぞん一刻」の“響子さん”を連想するかもしれないが、
特に関係も接点もない。

その隣には、かつて「タンポポ」というお好み焼き屋があった。
隠れ家的な雰囲気がとても好きで、
たまり場のようによく通っていたときがある。
1994年のことだ。

映画の「ジュニア」を観に行った帰りとか、
泣き黒子のある子と一緒に行ったりだとか、
お好み焼きの湯気の向こうに94年の景色を見ていた。

その「タンポポ」は95年に店を閉じてしまう。
そこでバイトをしていた友人は、
店主の新しい経営先で手伝いをしたらしいが、
ぼくは簡単な挨拶をして別れて以来、
一度も会っていない。

「タンポポ」は閉店し、建物だけが残っている。
そこが新しく何かに生まれ変わったことはない。
閉店したきりずっと閉まっている。
明かりもなければ人影もない。
音無のごとく、今でも沈黙を守っている。


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